HTC NIPPON玉野社長に聞く「Viveの在庫状況ってどうでしょう?」
既報の通り、HTC NIPPONは7日、PC向けVRゴーグル「HTC Vive」の店頭販売をスタートさせた。今年2月にプレオーダーを、4月に出荷をそれぞれ始め、6月にはデジカと提携して国内販売を強化してきたが、ここまでは一貫してオンラインでの受付だった。
その体制が本日からガラッと変わって、ドスパラ、TSUKUMO、ユニットコムの全国36店舗の店頭での取り扱いがスタートし、デモを体験したうえで購入することが可能になった。これは質の高いVR体験をより身近な存在にしてくれるという、VR業界にとって飛躍的な要素になる。
一方でユーザーとして気になるのは、本当にすぐに買って「お持ち帰り」できるのかという点だろう。
「乗るしかない、このビッグウェーブに」のiPhoneしかり、「物売るってレベルじゃねえぞ!」のPlayStation 3しかり、人気商品になればなるほど「ぜひ買っておきたい!」という方が増えるのも仕方がないこと。その辺の気になる話について、記者発表会の会場でHTC NIPPON代表取締役の玉野浩氏に直撃したのでまとめていこう。
写真左より、玉野氏、HTC CORPORATION 北アジア統括代表取締役、ジャック・トン氏、HTC CORPORATION VR新技術部門担当VP レイモンドパオ氏。
ニーズと在庫のバランスをここ1ヵ月で見ていきたい
──Viveはプレオーダーが殺到し、4月の出荷後もすぐに入手できない状況もありました。今回、国内での店頭販売を始めるということで、生産はだいぶ安定してきた感じなんでしょうか?
だいぶ安定してきましたね。製造の方もかなり安定していますが、(国内の店頭販売で)どれくらい売れるかという見通しがつかない部分もあります。今回、リテール(販売店)さんの意気込みも伝わってきておりまして、その意気込みの数字通り製造できるように、あまりお待ちになることのないように制度を変えていってます。
──米国では、2、3営業日でViveを出荷するという声明が出ています。国内でもそれぐらいを目指すのでしょうか?
本日より、ドスパラさん、TSUKUMOさん、ユニットコムさんの店頭に行かれますと在庫があります。なので、その日のうちに手に入るようにしていきたいです。
──この店頭在庫状況は、以降も途切れずに続くのでしょうか?
1週間ぐらいを状況を見て、予測してどんどん製品を納入して、足りない状態をつくっていかないようにします。ただ、あまり在庫を持ちすぎても困りますので、その辺のバランスをここ1ヵ月ぐらいの間に見ていかなければいけないと考えております。
──海外では6月に「Vive Bussines Editon」がリリースされておりますが、この国内展開について教えて下さい。
本日はリテール向けの発表なので、B2B向けはスライド1枚にさせていただいたのですが、ジャックからも回答がありましたように、それは両輪で一緒に動いていくものと思っています。今はオープンしたてで、ビジネスエディションは考えていないのですが、やっぱり引き合いを頂いた時に、どういう関係なのか。パートナーさんとして共同開発なのか、いろいろなパターンが考えられると思いますので、そのパターンごとに変えていきたいなと思います。
──大規模導入のときは、直接HTCさんに相談してパートナーとして進めるみたいなイメージでしょうか?
そうですね。2月にMWCでいろいろ発表させていただいた後にも、「なぜこの業界さんがVRを!?」という各所から見せて欲しいという声をたくさんいただいております。「あっ、こういうアイデアもあったのか」とわれわれ自体も驚いて、じゃあやりましょうとそういう話の進め方をしているところです。
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