サングラス感覚で装着できるVRゴーグル「Dlodlo V1」 驚異の約88gだが惜しい点も……!【TGS】

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9月15~18日に幕張メッセにて開催されていたゲーム産業関連イベント「東京ゲームショウ2016」にて、中国のハードウェアメーカーDlodlo(トト)社がメガネ型汎用VRゴーグル「Dlodlo V1」の展示を行っていた。実際に着用して、コンテンツを体験できたのでレポートする。

 

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V1の特徴は、何といってもその形状。Oculus RiftやHTC Viveなどのハイエンド向けや、Gear VRなどのモバイルVR向けとは全く異なり、まさにサングラスといった感じだ。そして、この大きさで両目合わせて横2400ドット×縦1200ドット(片目あたり、横1200ドット×縦1200ドット)という、ハイエンド向けと同等かそれ以上の解像度を実現している。重さは約88gで、通常のメガネのように折りたたむこともできるので、可搬性に優れる。

 

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V1をレンズ側から撮影した様子だ。レンズは非常に薄くできており、品質も映像に違和感を抱くような粗悪なものではなかった。また、近視向けに焦点調節が可能だ。視野角は約105度とされており、これもハイエンド向けVRゴーグルに匹敵する。また、顔に当たる部分のフェイスプレートだが、着脱が可能なので複数サイズ用意できれば個人に合わせることができ、汚れても交換できるので衛生的だ。

 

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装着感も良好だ。体験ブースでは、V1とXboxコントローラーを用いた、周囲から襲いかかってくる敵を倒す360度コンテンツを試遊することができ、それなりに激しく頭を動かして辺りを見回したがズレ落ちるということはなかった。現段階ではPCと有線接続しての利用となるが、近いうちに同社が開発する小型のスティック型コンピュータのようなものと組み合わせることによって、一体型のVRゴーグルとして機能させることが可能だという。
 
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そんな非常に軽量な装備でVR体験をすることができるV1だが、ポジショントラッキング機能を搭載していないので360度動画を見たり、アナログスティックやボタンでの操作を基本としたVRゲームを体験することしかできない点が悔やまれる。また、当然ながらSDK等も独自のものとなるので、対応するコンテンツがどの程度出てくるかというのは気がかりである。

 

現時点で価格は不明だが、V1は単体運用できないことも踏まえて、V1の価格がモバイルVR向けゴーグルを上回るならば、Google主導のAndroid端末を利用したVRの規格であるDaydreamの出現などでモバイルVRに利用するデバイスの性能が飛躍的に高まっていく中、一般向けでは厳しい戦いを強いられるのではないだろうか。しかし、それなりに安価に製造できるならばポジショントラッキングを必要としないが360度動画が見られるデバイスを大量に利用する必要のある事業など、BtoBの方面ではニッチ市場がありそうだ。

 
V1は、今後いくらか仕様変更を経て12月中に中国で量産開始後、まずはアメリカで発売する予定だという。

 
●仕様

・機種名 Dlodlo V1
・重量 88g
・解像度 横2400×縦1200(ドット)、800 dpi
・動作周波数 90Hz
・センサー 9軸センサーモジュール

 

(取材・文●久道響太

 

●関連リンク
Dlodlo V1製品ページ

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