UEIのボードゲーム+VR ほかとは違う「拡張現実」と「没入感」を逆手に取る手法が面白い【TGS】

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東京ゲームショウ2016におけるVRの展示といえば、VRゴーグル+映像、もしくはHTC ViveやPlayStation VRのように専用デバイスも加えるものばかりとなっている。それらはある程度の環境を必要とするというのは、すでに周知の通りだ。現実からグッバイの正しい路線なのだが、今回はインディーゲームコーナーで見つけた、アナログゲームとVRのほどよい組み合わせを模索しているUEIソリューションズの展示をチェックしてみよう(ニュース記事

 
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ゲームボードとGoogle Cardboardで遊ぶ「SPYvsSPYvsSPYvsSPY」(スパイフォー)。

 
UEIソリューションズが展開する「TABLEVR series」。現実空間とVR空間の行き来をコアとしたシリーズなのだそうだが、出展していた「SPYvsSPYvsSPYvsSPY」はその第1弾となる。

 
プレイヤーはスパイという設定で、ボード上にはライバルスパイのカードがあり、それと同じ人物をVRゴーグルで探して、脱出というシンプルなもので、最大4人まで同時にプレイできる。脱出までの時間も影響してくるため、クリアタイムもキーになるといったゲームだ。

 
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カードに描かれた人物がキー。配置されているカードをまず覚える。

 
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カードと同じ人物をVR空間上の研究所で探す。ゴーグルはGoogle Cardboard。ところで、このバッテリーのマウントスタイル、潜入用アイテム感炸裂していて大変よろしい

 
VR空間内は研究所になっており、カードにある人物と似たような人が多く、また「荒さ」も利用しているので、特定が難しい。真後ろを向くとフロアを移動できるといった要素もあると、VRの部分の活用が上手い。

 
アナログボード側を見ると、上記しているようターゲットを覚えるのと、3人見つけたら、脱出手段であるコイン(乗り物)を取るのふたつがメインのルールになる。

 
ただゲームのルール上には、他のプレイヤーがVR空間でスパイを探しているときに、他のプレイヤーのデッキから、自分のデッキにカードを持ち込めてしまう。もちろん、バレないように実行することが大前提で、カードが取られそうな現場を押さえられた場合はそのカードは取得できない。たとえば、VR空間側のスパイが、どう見ても他のプレイヤーのデッキにいる場合、クリアタイムを考えると、強奪したほうが速い。そういった要素も含め、基本であるカードに描かれた人物特長の再確認もあるため、現実とVR空間の行き来をする回数は多くなるといった具合だ。

 
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見つけたらゴーグルを置いて、コインを取る。

 
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スマホ側で取得したコインとカードに書かれた番号を入力し、結果を元にスパイ適性が表示される

 
よくよく思うと、いきなりVR空間オンリーよりは、ハイブリッド構造のほうが受け入れられやすいし、環境もシンプルなものにさせやすい。またシェアの観点から見ると、従来のボードゲームの発展系としてもアリと、あれこれとVRを体験している人ほど「あーあーあー!」となる点が多いハズだ(筆者がそうだった)。

 
ともあれ、ゴーグルを手に取り何かをするアトラクション要素がアナログゲーム中に入ってくるだけで、いわゆるVRもボードゲームとも違う何かになる。じわじわとたが、広まりそうなフォーマットではないだろうか。

 
 
(Text by 林佑樹

 
*お詫びと訂正:初出時、Google Cardboardとハコスコと記載しておりました。訂正してお詫び申し上げます。(2016年9月19日15時18分)

 
 
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