添い寝も、握手も、ゆかり温泉も! 「第01回世界ボーカロイド大会」はVR展示がアツかった
2月21〜22日に、ヤマハリゾートつま恋にて「第01回世界ボーカロイド大会(通称ボカコン)」が開催されました。ボーカロイドをテーマに集まった展示にはVRに関連するものも多くそろっていたとのこと。実行委員会の実行委員長であるNezMozzさんに現地の盛り上がりを寄稿していただきました。
ボカコンは、「ボカロファンの、ボカロファンによる、ボカロファンのための壮大なファンイベント」をコンセプトに、参加者自らが企画を持ち寄り自分たちで楽しむコンベンション形式イベント。
開催される企画はオールジャンル・オールカテゴリ。ボーカロイドはもちろん、UTAUもSinsyなどの歌唱合成に関する企画なら何でもアリの二日間です。実はボカコンはプレ大会として2013年に第00回が開催されていて、その頃日本に上陸したばかりのOculus Rift(DK1)が持ち込まれたのでした。
その時の展示は技術デモと、仮想空間に座る初音ミク、通称「Mikulus」のみでしたが、大会参加者に大きな驚きを与えた人気コンテンツとなりました。
そしてプレ大会から約2年を経て開催された今回では、前回の参加者たちが「あの驚きを今度は自分たちで提供してみたい!」といくつものVR企画を出展するに至りました。
ボカコンにはポリッドスクリーンを使ったステージイベントやさまざまなテーマでのパネルディスカッションや座談会、ワークショップなど、実に多くの企画が出展され、参加者は思い思いに会場を巡ってそれぞれの企画を楽しんでいました。
ポリッドスクリーンを使ったライブステージイベント。様々なボーカロイドキャラが登場します。
こちらはこの2日間で参加者が持ち寄ったグッズやアイテムが飾られた大祭壇。自転車や大型天体望遠鏡まで!
ボカコンに集まった様々な企画の内、VRに焦点を当てた企画をいくつかご紹介しましょう。
まずはVOCALOID・UTAUキャラクターたちと「添い寝」「握手」が出来る!
昼間の展示では椅子を並べた仮想ベッドですが……。
夜には宿泊形式コンベンションという舞台を生かして、宿泊施設のベッドに横になることでより没入感の強い添い寝体験ができます。
ボーカロイド・結月ゆかりの中の人、石黒千尋さんも握手体験!
センサーによる、キャラクターモデルの頭なでなでも。どちらも、体験そのものも、体験している人を見るのも楽しい人気コンテンツとなっていました。
「Oculusでずん子さんの踊りが見たい」ではコントローラを持ちながら、踊る東北ずん子モデルを同じステージ上で眺めるような体験が可能でした。
前大会で参加者たちに衝撃を与えたMikulusも凱旋展示です。すべてはここから始まった……!
このほか、「VRとは?」という根本的な問を考えさせる、まさにリアルとバーチャルの間を行き来するようなアイデアの企画がいくつも出展していました。
夜の企画として話題だったのが「五感で感じるバーチャルアイドル 〜ゆかりさんと湯けむり旅行〜」。HMDを使わず、ホテルの部屋に細かくセッティングした小道具と、シャワールームにおいたスモークスクリーンの「モヤットスクリーン」、さらには嗅覚までを駆使して、結月ゆかりさんを実感させた展示です。
「間と舞 − 邦楽MEETS VOCALOID」では伝統芸能である三味線小唄に合わせてSYNCHLOiDで華やかな振り袖のミクが舞を披露。
2日目に大会の大トリを飾った「ボカロと一緒に歌ってみた・歌ってみよう」のステージでは、ポリッドスクリーンでのボーカロイドMMDモデル投影と、風雅なおとさんとのデュエット!照明の演出によって、風雅さんはボーカロイドモデルとまさに一緒のステージに立っているかのようでした。
出展者も企画者も、VR技術をさまざまなアイデアで楽しんでおり、これからの新しいコンテンツを予感させる大会になっていたと思います。参加者の皆さん、ありがとうございました!
●関連リンク
・第01回世界ボーカロイド大会