「Hashilus」体験の面白さは実況解説にもアリ
10月29日〜31日にパシフィコ横浜で行われた『Display Innovation 2014』。その一角に、ヘッドマウントディスプレイを使ったVRアトラクションが主催者企画として展示された。『Hashilus（ハシラス）』という乗馬レース体験ができる装置だ。
4人が分担して制作に当たり、藤山晃太郎さんがプロデュースを手がけ、桜花一門さんがアートディレクションを、長谷川晴久さんがソフトウェア開発を、村上修一さんがハードウェアハックを行った。
Oculus Riftと乗馬フィットネスマシンを使ったアトラクションで、マシンにまたがり、あぶみに足を入れ、手綱を握る。リアルな乗馬そのものの姿勢だ。操作は手綱を前後に振り、馬に鞭を入れる動作だけと簡単でわかりやすい。スピーカーから聞こえる馬の足音と、乗馬マシンの傾きがリアルな体験を生んでいる。コース途中にある水たまりを馬がジャンプして飛び越える時には、体験者の顔に水滴がかかる（！）。
体験の質を向上させている一因に、実況解説がありそうだ。制作者のお一人、藤山さん自らがインストラクターとして体験者を楽しませる。全員の用意がととのったところで、隣の人との挨拶や、空を見るよう促したりとVR世界を一通り見せた後、馬が動き出す。レース中にも誰が先頭だなど、競馬中継を聞いているようなよどみない解説が体験者の気分を盛り上げていた。
展示・商談会でのデモだったのでスーツ姿の体験者がほとんどだったが、終わった後には童心に返っているように見えた。Hashilusは、11月16日にベルサール秋葉原で開催されるイベント「週アスライブ」や、長崎県のハウステンボスで体験できるので、気になった方はぜひそちらに足を運んではいかが？
