海外も魔王様の芸風は一緒!? SIE「V!勇者のくせになまいきだR」が中国語でアジアに進撃
台北ゲームショウ2017では、SIEジャパンスタジオ×アクワイアによるテーブルトップスタイルのリアルタイムストラテジー「V!勇者のくせになまいきだR(リターン)」のアジア繁体中国語版「V!勇者實在太囂張R」に関するメディアセッションがあった。アクワイアは、「天誅」シリーズ、「侍道」シリーズ、「AKIBA’S TRIP」シリーズなどを手がける企業だ。東京ゲームショウでは未紹介だったので、ここで改めてゲーム概要を説明しておこう。
左から、SIEジャパンスタジオコンテンツマネジメント部部長兼プロダクトデベロップメント部シニアプロデューサー山本正美氏、アクワイア開発部ゲームデザインセクションマネージャー大橋晴行氏、SIEジャパンスタジオプロダクトデベロップメント部プロデューサー鳥山晃之氏。左のピースサインをしている人がこの中で一番偉い人です、念のため。
「勇者のくせになまいきだ」シリーズ(略称「勇なま」)は、SIEジャパンスタジオ×アクワイアのタッグでPSP向けに開発されたリアルタイム要素のある生態系シミュレーション(当時のジャンルは「ダンジョン・マネージメント」)。PSP時代のゲームは地中を掘り進んで魔物を発生させてダンジョンを作り、魔王を捕らえようとする勇者を撃退するのが目的。魔物はそれぞれ好物となる別の魔物があり、いわゆる食物連鎖の関係が構築されているので、それを活かしたダンジョン構築をしないといけない。
祝!魔王軍復活デビュートレーラー。
今回のPS VR版「V!勇者のくせになまいきだR」(タイトルがアレなのはシリーズの芸風です。ちなみに2が「or2」、3が「:3D」だったりします)では、魔王の住む「暗黒の塔」を拠点として人間の城に攻め込む、リアルタイムストラテジーとなっている。破壊神であるプレイヤーは画面上の破壊神コントローラ(デュアルショック4をゲーム内で再現し、後述するカリス魔ポイントや魔物の巣などをこの上に表示する)を見ながら、魔物の巣を配置して禍々しい紫色に光る領土を広げていく。なお、前述したとおり、魔物の食物連鎖は本作でも有効。上手に巣を配置していくことがポイントとなる。
コントローラを動かして設置! そこから魔物がうじゃうじゃと。
巣を置いた近辺は地形が紫色に。そのエリアに新しい巣が置ける。
また、ゲームには時間の概念があり、夜になると魔物を進軍して人間の拠点や城に一斉に攻め込むこともできる。勇者を倒したり、拠点を確保することで「カリス魔ポイント(CP)」が獲得でき、より強固な軍団を作り上げていくことができる。敵の進軍を阻止しながら城攻めのための戦力を蓄えよう。
城に魔物を進軍させて耐久力を0にすると駆逐……もといステージクリアになる。
ゲーム画面には魔王様と二人で悪事を企むような構成になっており、魔王様の視線もゲームを進めるためのポイントになっている。また、本作ではフィールドを回転させることができるのだが、その時に隠された宝箱が見えるなどマップに仕掛けられたギミックもあるようだ。
画面はこんな感じ。魔王様は頭身を低くしたら怖いという印象が強かったので、スリムな6頭身になりました。
「勇なま」シリーズでは魔王様や勇者が発するメタなセリフが話題になったが、今回もこれは踏襲。ただし、横に長いウインドウ系テキストを読ませることはVRでは向いていないため、テキストを表示してポポポで済ませられない。その結果、今回はなんとフルボイス! TGSバージョンではあの「カテキョ」ゲームまでネタになっていたので、シリーズでのメタネタが好きな人は安心してほしい。ちなみに進軍時は、つい最近約30年ぶりのリブートがかかった某作品よろしく「進め進めものどもー!」とか叫んでいて筆者は噴きました。
なお、アジア版では、なんとボイスが中国語ローカライズされており(!!)、台北ゲームショウバージョンでもカテキョネタを入れ込んだ、ということなので、アジア圏のその筋の方もモウマンタイ。
遊!魔王軍侵攻プレイ紹介トレーラー。サムネの時点でこれですから(笑)
発売は2017年中とのことでもう少し待つことになりそうだが、PS VRでのテーブルトップ系ゲームでは最も早く日本・アジア圏で登場することになりそうだ。今後の情報にも注目したい。
以下余談。
筆者「山本さん、お久しぶりです」
山本「お久しぶりです。ところでバンダイナムコブースでひかりちゃんと写真撮ってるとこ見ましたよ」
筆者「やーめーてー!(赤面)」
(C) Sony Interactive Entertainment Inc.
(TEXT by Shogo Iwai)
●関連リンク
・「V!勇者のくせになまいきだR」公式サイト
・「勇者のくせになまいきだ」ポータルサイト