11月発売で35万円前後 MSI製のVR向けバックパック型PC「VR One」は軽かった!
12日、HTCや連携する企業による東京ゲームショウへの出展についての記者会見が渋谷 リストランテ ベニーレ・ベニーレにて行われた。その記者会見で、HTCのパートナーとしてMSIがVR向けバックパック型PC「VR One」を発表した。(関連記事)。VRゴーグルのHTC Viveと共に使用することを想定して開発しており、PCを背負うことによって、体験中にケーブルが邪魔になることが解決できる。
会見後にはVR Oneがブースに出展しており、デモ機を背負うことができたため詳細をレポートしていこう。なお、未確定な情報もあるため、その点は留意してお読みいただきたい。
VR Oneを装着した、VRおじさんことPANORA編集長の広田。
筆者も装着して動き回ったが、思った以上に軽量で、急にしゃがんだりしても動作を阻害することはなかった。VR Oneはバッテリーを2個搭載することで、90分間駆動する。通常はバッテリー1個での動作はしないが、動作しながらのバッテリー交換であるホットスワップは可能なので、バッテリーチャージャーと追加バッテリーを購入すれば、さらに長時間のVR体験ができるだろうとのこと。画像中央下部に見える4個の点が2列に並ぶ部分は、左右それぞれに取り付けられたバッテリーの残量を示している。
バッテリーを片方外した状態のVR Oneと、取り外したバッテリー。
ユーザーの背中に当たる部分の画像。本体部分とは2、3センチメートルの隙間がある。なお、放熱は本体背面から吸気したものを側面ヒートシンクを通して排出されるので、ユーザーが熱い思いをすることはない。
端子類は、本体天面側に固められている。画像左から、フォーンプラグ用ジャック、ミニフォーンプラグ用ジャック、Vive用電源ジャック、HDMI、USB 3.0 Type-A × 4、Thunderbolt 3、Mini DisplayPort。
Viveと共に使用することを想定しているので、VR Oneを使用する際はリンクボックスが不要となるようだ。また、背負うためのベルトは着脱が可能なので、汚れや体格差などにも対応しやすいであろう。
ほかにも特徴としては、初回のセットアップ時だけは外部ディスプレイーが必要だが、それ以降はViveがあれば独立した状態で使用することが可能というのも大きい。内部のパーツ換装について尋ねてみたが、個人での換装は難しいであろうとのこと。しかし、MSI認定店でメモリ容量変更などができる可能性があることと、出荷時点である程度のバリエーションが用意される可能性があるということがわかった。
以上、ケーブルから解放されたVR体験のためのPC、VR Oneを紹介したが、価格は35万円前後が想定されている。発売は11月だという。この新たな形態のPCが、個人のVR体験や開発にどう影響していくのか、今後の動向に注目していきたい。
●仕様(2016年9月12日時点)
・価格 35万円前後 (未確定)
・重量 約3.6キログラム(バッテリー2個搭載時)
・バッテリー駆動時間(2個) 約90分
・OS Windows 10 Home
・CPU Intel Core i7-6820HK (ユーザー側でオーバークロック可能)(未確定)
・GPU NVIDIA GTX 1070 (動作周波数やVRAMなどの詳細は不明、デスクトップ版とほぼ同等と謳われるモバイル版とほぼ同等と謳う)
・メインメモリ DDR4 32GB (未確定、詳細不明)
・補助記憶装置 SSD 512GB
・入出力端子 HDMI、Mini DisplayPort、Thunderbolt 3、USB 3.0 Type-A × 4、フォーンプラグ用ジャック、ミニフォーンプラグ用ジャック、Vive用電源ジャック
・付属品 ACアダプター、バッテリー2個、 各種ケーブル (未確定)
(取材・文●久道響太)
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