NTTコミュニケーションズ、VRソリューション提供開始 第1弾はH.I.S.「冬の沖縄体験」
NTTコミュニケーションズは、企業がVRを活用したプロジェクトを一元的にアウトソースできるVR活用支援ソリューションの提供を開始した。コンテンツの企画や制作、配信、効果測定に至るまでをワンストップで提供する。同社のVR配信プラットフォームの提供実績、コンテンツ制作や配信に必要な技術を持つ強み、NTTグループが有する映像の高精細化技術「パノラマ超エンジン」などを活かしてVR活用支援を行う。
さまざまな領域でVRを活用したサービスやソリューションの展開が予想される一方、VRコンテンツの作成技術や、大容量のVRコンテンツを配信できるプラットフォームなど、VRを活用したソリューションの提供に必要な全てを有する事業者はほとんど存在しない。同社は、安心してスムーズにVRを活用したプロジェクトをアウトソースできるよう、本ソリューションの提供を開始する。
●企画から制作、配信、効果検証までをワンストップで実施可能
VRコンテンツの提供は、魅力的な企画だけでなく、それを実現できる高度な制作技術や、安定して利用者に配信できる信頼性の高い基盤が必要となる。同社には、VRコンテンツ制作や配信に必要な技術や、大容量のVRコンテンツを配信できるプラットフォームの運用実績があるため、安心して制作や配信が任せられる。利用者の視線ログを解析した高度な効果検証も実施可能。
●湾曲型ディスプレイやApple TVの利用など、ニーズに合わせて多彩にカスタマイズ
VRコンテンツの体験方法としてはゴーグルの着用が一般的だが、シチュエーションによっては、ゴーグルが好まれない場合もある。そのため、一般のディスプレイよりも高い臨場感が得られる湾曲型ディスプレイに出力し、ゴーグルなしで楽しめるコンテンツの制作にも対応する。ニーズに合わせてさまざまなコントローラーを用意可能。他社に先駆けてApple TVのリモコンをコントローラーとするカスタマイズにも対応している。
●映像の高精細化など、NTTグループの独自技術を活用した高度なコンテンツ開発が可能
NTTアドバンステクノロジの「パノラマ超エンジン」など、NTTグループ独自の高度な技術を組み込むことが可能。眼球とモニターの位置が近くなるVRでは、高精細な4K画像・映像を使って臨場感を高めることが必要だが、4K画像・映像のデータ容量は膨大なため、配信ネットワークの帯域や利用端末の処理性能に高いスペックが求められる。「パノラマ超エンジン」を用いることで、利用者の視界に入る部分だけを高精細化でき、画像・映像処理の負荷を抑えて快適なVR体験を届けられる。このほかにも、位置情報を同時に配信したり、限られた利用者間でのみセキュアにVRコンテンツを共有したりなど、高度な仕組みも採り入れられる。
【導入事例】H.I.S.「プレミアムフライデー&週末利用 冬の沖縄体験」VRコンテンツ
H.I.S.は、営業所内に専用ディスプレイなどを設置・運用し、冬の沖縄の魅力を紹介する映像をVRコンテンツで提供している。このコンテンツは、プレミアムフライデーや週末を利用して出掛けられる冬の沖縄ツアーをVR化したもので、旅行先での実際の滞在時刻の様子や、体験できる内容などの全行程を、ストーリーに沿って視聴できる。
実際のツアーと同じ時刻に撮影した画像や映像を使っていることが特長で、空港の様子から始まり、空港を出た後の街の夜景や人通りの様子、宿泊予定のホテルの内装や設備などを旅程に沿って体験できる。また、冬の時期ならではのホエールウォッチングなどのツアーも、その場にいるのと同じ目線や距離感で体験でき、見る物の大きさや迫力も伝わりやすい。事前に現地のリアルな雰囲気を味わえるため、店舗を訪れた顧客が安心してツアーに申し込める。H.I.S.は、今回のコンテンツによる効果の検証を踏まえ、VR化するツアーの追加を検討するとのこと。
●関連リンク
・NTTコミュニケーションズ ウェブサイト
・H.I.S. ウェブサイト