NVIDIA、DirectX 12に対応した「GameWorks DX12」発表 開発環境・パフォーマンスを強化

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NVIDIAは、ゲーム開発者向けのリソース集「GameWorks DX12」を発表した。これを利用することで、グラフィックとシミュレーションを統合するMicrosoftのAPI『DirectX 12』を使用して設計したタイトルで、リアリティの向上と製品サイクルの短縮が実現可能となる。

 
リソースには、PCゲームでインタラクティブな映画的体験を作り出すための「NVIDIA GameWorks SDK」の更新プログラム、没入感のあるVR体験を作り出すための「NVIDIA VRWorks SDK」の更新プログラム、新しいデベロッパーツールや「Game Ready」ドライバーなどが含まれている。開発者はこれらによって、パフォーマンスの大幅な向上や、多数の新しいレンダリング効果とシミュレーション効果を得られるほか、『DirectX 12』用に最適化されたゲームを作成に役立つ機能が使用できる。

 
NVIDIAのコンテンツ&テクノロジー担当シニアバイスプレジデントのTony Tamasi氏は、以下のようにコメントしている。

 
●NVIDIA コンテンツ&テクノロジー担当シニアバイスプレジデント Tony Tamasi氏 コメント
「私たちは、世界最先端の物理シミュレーションエンジンなど、『DirectX 12』ゲームを開発するためのもっとも包括的なプラットフォームを提供するため、500人を超える労力を投入しました。これらのリソースによって、GeForceゲーマーは、『DirectX 12』タイトルで『DirectX 11』ゲームのときと同様に、最高のゲーム体験を楽しむことができます」

 
また、Coalitionのテクニカルディレクターであり「Gears of War 4」の開発者であるCam McRae氏や、スクウェア・エニックスのディビジョンエグゼクティブである田畑端氏からもコメントが寄せられている。

 
●Coalition テクニカルディレクター Cam McRae氏 コメント
「NVIDIAが『DirectX 12』に注力しているのは明白です。『Gears of War 4』の開発現場ではきわめて有益であり、高速で美しく、安定したゲームを提供するのに役立ちました」

 
●スクウェア・エニックス ディビジョンエグゼクティブ 田畑端氏 コメント
「NVIDIAは、PC上でリアルタイムで動作するすばらしい特殊効果を作成し、ゲーム開発者に提供しています。今日のビデオゲームで見られる視覚の魔法の多くは、NVIDIAが舞台裏で努力した直接の成果です。NVIDIAは、非常に価値あるソースコード、ツール、テクノロジー、そして開発者によるそれらの実装作業を支援するのに必要な技術的努力を提供しています。私たちがこのコラボレーションを通じて作り出そうとしている進歩は、単なる外観の進化ではなく、新しいテクノロジーを使用して新しいユーザー体験を作り出すことでもあります」

 
 
最新バージョンの「GameWorks」は、開発者が利用できる200万行を超える文書化されたコードで構成されており、広範なレンダリング効果とシミュレーション効果を開発者に提供する。「GameWorks」のテクノロジーは、現在1000を超えるタイトルで使用されているという。

 
『DirectX 12』で非同期演算が導入され、これによりポストプロセス、ライティング、物理といった効果用にグラフィック以外のワークロードをGPUで実行できるようになり、グラフィックとシミュレーションが統合された。しかし大半のゲームでは、スムーズなゲームプレイを実現しながら、グラフィック以外のシミュレーションを実行するために割ける時間は数ミリ秒しかないため、これらの効果については現在は限定的なものに留まっている。

 
ゲーム効果のために非同期演算の効率を最大化するため、NVIDIAは、世界最先端のリアルタイム物理シミュレーションエンジンを「GameWorks DX12」に導入。このエンジンには、非同期演算を活用した2つのテクノロジー「NVIDIA Flow」と「NVIDIA FleX」が搭載されている。登録済みの開発者には無料で提供される。

 
●NVIDIA Flow 1.0
動的な可燃性流体、火、煙のシミュレーションとボリュームレンダリングを提供する視覚効果ライブラリー。『DirectX 12』と『11』の両方をサポートする。

 
●NVIDIA FleX 1.1
リアルタイム視覚効果用の、粒子ベースの統一シミュレーション技術。『DirectX 12』による演算をサポートする。

 
また、GameWorksの最新版には「NVIDIA HairWorks 1.3」ライブラリーも含まれており、これにより開発者は、ゲーム内でリアルなファーや毛のシミュレーションおよびレンダリングが可能となる。バージョン 1.3 は『DirectX 12』をサポートしているので、すぐに利用できる。

 
 
「VRWorks」には、ヘッドセットやアプリケーションの開発者がVRで新たなレベルの没入感を実現できる、API、ライブラリー、機能が含まれる。『DirectX 12』をサポートするよう更新され、より優れたパフォーマンス、低レイテンシー、プラグアンドプレイの互換性を提供する。今春出荷される「Unity 2017.1 ベータ版」および「Unreal Engine 4」でもサポートされる予定で、ゲーム開発プラットフォームの大半をカバーできることになる。

 
さらに『DirectX 12』によるゲーム開発を向上させるために作成された、以下の複数の開発者向けリソースも発表している。

 
●NVIDIA Aftermath 1.0
開発者が『DirectX 12』のエラー レポートを解析するために使用できる診断ユーティリティー。

 
●Nsight Visual Studio Edition 5.3
開発者がリアルタイムで、VRや『DirectX 12』アプリケーションのデバッグやプロファイルができるようになるツール。Oculus、OpenVR (HTC Vive)、および『DirectX 12』のAPIをサポート。

 
●PIX プラグイン
PIXは、Microsoftが開発した『DirectX 12』のデバッグ ツールだ。NVIDIAは、Microsoftの「PIX」チームと協力し、「PIX for Windows」でPIXプラグインを介してNVIDIA GPU パフォーマンス・カウンターにアクセスできるようにした。

 
『DirectX 12』ゲーム用に最適化されたGame Readyドライバーをまもなく提供される。ドライバーのコードを改良しており、ゲーム開発者と協力することによって「Ashes of the Singularity」「Gears of War 4」「Hitman」「Rise of the Tomb Raider」「Tom Clancy’s The Division」など、さまざまな『DirectX 12』ゲームで、平均で最大16%のパフォーマンス向上を実現している。

 
パフォーマンスをリードする「GeForce GTX 1080 Ti」「GTX 1080 GPU」を含む、世界最先端の「DX12 GPU」ファミリーである Pascalアーキテクチャを最初にリリースして以来、NVIDIAは、Game Readyドライバーの各リリースを通じて、「DX12」のゲームパフォーマンスを継続的に向上させてきた。これらのドライバーは、主要なパートナーによる最新ゲームのリリースに合わせて提供される。

●関連リンク
NVIDIA 開発者向けリソース 詳細ページ

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