出張ヒストリア!UE4勉強会2017の講演内容レポ

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8月6日、日本工学院専門学校蒲田キャンパスにてゲームデベロッパーであるヒストリアの、Unreal Engine4(以下、UE4)というゲームエンジンの勉強会「出張ヒストリア!UE4勉強会2017」が開かれた。

本イベントは去年から始まり今回で2回目。イベントは誰でも無料で参加することが可能で、UE4を専門として扱っているヒストリアのエンジニアやデザイナーによるコンテンツ制作のコツをヒストリアが制作したコンテンツ事例を用いて教えてくれる。

 

UE4を使って制作された映像

ちなみにUE4とはEpic Games(エピックゲームズ)が制作したゲームエンジンで、ゲーム以外にも上のような3D映像を作ることもできる。UE4によって作られたゲームとしては「ストリートファイターⅤ」や「鉄拳7」、PSVRで体験できる「サマーレッスン」もこのゲームエンジンを使用している。

本イベントではそのEpic Gamesのサポート・テクニカルアーティストであるロブ・グレイ氏もゲストとして講演を行っていた。

今回は行われた講演の中から3つまとめて紹介する。

 

VRで見られることを考えて作った3Dデザインの解説、「Airtone」の事例

 

 

Airtone プレイ動画

Airtone(関連記事)はVRヘッドセットを使用したリズムアクションゲームで、この講演ではヒストリアの黒澤氏と二階堂氏によるVRを主眼に置いた3Dモデルの制作のコツや、コンセプトアートのデザインをゲームへの落とし込む際の考え方についてなどが語られた。

 

このゲームのヒロイン「ネオン」。

 

2Dディスプレイで制作したモデルはどことなく現実感が感じられなかったため、VRでの見た目を確認しながら細部を調整してゆき現在の形に至ったという。

 

このゲームにはいくつかのステージがあり、それぞれのコンセプトを元にデザインしている。そうしてデザインしたステージを一度ゲームに落とし込み、開発者が実際にVRで体験し、そこで思いついたアイデアなどを取り入れたりしながらステージの形を変えていったそう。

その他このゲームで使った技術の解説や、そういった技術をゲームに実装するため考え方やコツなども語られていた。

 

2DとVRのUIの見え方は大違い、VRUI作りのコツ

この講演ではヒストリアでUI(ユーザーインターフェース)の制作を担当している岩田氏がVRコンテンツで使うUI作り方コツを語っていた。

岩田氏は元々、2Dディスプレイのコンテンツを主としたUIデザイナーであったが、AirtoneのUIデザイナーに抜擢されて初めてVRでのUIを制作をしたという。

 

始めのうちは2DレイヤーでUIを制作していたものの、ゲームに実装した時に色が変わり見栄えが悪くなってしまったことや、

 

VRでプレイヤーがUIを横から見た時にペラペラで安っぽく見えてしまったという。そこで岩田氏は3DオブジェクトでUIを作るために、0からモデリングの勉強をした。

 

結果先ほどの問題を解決し、360度見渡せる空間内でのUIのデザインには苦戦したものの、UIにそれぞれ角度をつけて奥行きを感じさせることや、どうしても見せたいものがあればカメラを固定するなどすることでUIが大幅に見やすくなったという。

コツとしてはVRヘッドセットを被り実際の出来栄えを何度も確認することが大事であることや、目を瞑って手探りしながらイメージをすることはかなり有効的な手段であったと語っていた。

 

建てたい家をVRでシミュレーションできる「Project SSH」、「Enlighten」によって実現

ここではヒストリアの代表取締役の佐々木氏と建築チームのの真茅氏が講演。ヒストリアは現在ゲーム開発だけでなく建築に関するソフトウェアを開発しており、今回はそこで作られたソフトウェアProject SSHの紹介。

 

 

Project SSHはUE4で作られたソフトウェアで、利用者が建てたい家やマンションをバーチャル空間に作り家具の配置や間取りの変更、俯瞰で眺めること、外壁のデザインの変更など様々なシミュレーションができる。

現在のヒストリアのオフィスも一度このソフトウェアでシミュレーションをしてから作っており、できたものは2Dディスプレイで見ることができるがVRでもみる事が可能だ。

このソフトウェアで目指したものは、一般の方でも簡単に使えるようにすることやグラフィックのクオリティの高いものを作るなどであった。

 

UE4でのEnlightenを適用した動画

そういった目的を達成するために必要だったのが、バーチャル空間での光の反射や吸収を計算する技術「Enlighten」。

Enlightenと似たLightmassというものもあるが、Enlightenは直接光からの間接光を計算することができるので間接照明を使った家具のシミュレーションができることや、動的GI(グローバルイルミネーション)が可能なのでこちらが採用されたとのこと。

 

実際に会場でデモが行われたが、映像を見た限りとてもリアルに感じた。

その他当日はロブ・グレイ氏によるUE4のアップデート情報やUE4の新しいサウンドツールを使ったゲームのデモと解説などが行われるなどして終了した。

ヒストリアは第8回目となるUE4のコンテンツ制作のコンテスト「UE4ぷちコン」を開催しているので、UE4のコンテンツ制作に興味のある方は是非参加してみては如何だろうか。

 
(TEXT by まぶかはっと

 
●関連リンク
ヒストリア ウェブサイト

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