企業研修にVR活用、約6割が導入に前向き デジタル・ナレッジが調査報告書を公開
デジタル・ナレッジが運営するeラーニング戦略研究所は、全国の企業の教育研修担当者100名を対象にVRの教育利用の現状と課題についてアンケート調査を実施し、その結果をまとめた調査報告書を公開した。
●企業研修におけるVR活用が注目されていますが、関心はありますか？
「VRを教育研修に導入している」と回答したのはわずか1％でしたが、「導入したい」「導入を検討したい」という回答は6割を占め、「今後も導入するつもりはない」17％を大きく上回る結果となった。特に飲食・宿泊、金融、情報通信業、大企業やeラーニング研修を実施している企業において導入意欲が高い傾向がみられる。
企業教育におけるVR活用の最大のポイントは、バーチャル空間の没入感の中で実体験に極めて近い体験をすることによって、従来の研修では難しかった経験を積める点だ。経験が重要とされながらもその機会を得にくかったコミュニケーション研修、クレーム対応や危険講習、災害対策、費用が掛かる技術習得などに対し、VR空間では、繰り返しトレーニングを重ねられ、いざというときのスムーズな対応、あるいは短期間でのスキル習得に活かせる。
こうしたVRの特長や効果に対する企業側の期待が読み取れるアンケート結果となっていると言える。一方で、VR導入に対し、コストをはじめとする教育研修担当者が抱えるさまざまな課題も明らかとなっている。
●調査結果から見るポイント
・教育研修担当者の6割が「VR導入」に意欲。
・飲食/宿泊、金融、情報通信業、大企業やeラーニング実施企業ほど導入意欲が高い傾向。
・VRの活用先は業種によって異なる結果に。共通点は“リアリティのある体験型コンテンツ”への期待感。
・VRは「全体研修」または「職種別研修」へのニーズが高い。
・求められるのは「会議室」や「オフィスのデスク」で手軽に実施できるVR研修。
・VR効果は「教育しづらかった研修内容の実現」と「従業員スキルの向上・標準化」。最大の懸案課題はコストか。
【アンケート調査概要】
・調査目的：企業におけるVRの教育利用の現状と課題を調査する。
・調査期間：3月3日～3月6日
・調査方法：ウェブアンケート方式
・調査地区：全国
・調査対象：企業の教育研修担当者 計100名
デジタル・ナレッジのウェブサイトでは、業種別・従業員数別クロス分析など、より詳しいアンケート結果が分かる調査報告書が無料ダウンロードできる。また、4月26日にeラーニング・ラボ秋葉原にてVRをテーマにした無料セミナーも開催する。興味がある人は当該ウェブサイトをチェックしてみてほしい。
●関連リンク
・デジタル・ナレッジ eラーニング戦略研究所 調査報告書 掲載ページ
・デジタル・ナレッジ VRコンテンツ導入で教育効果を高める！～学習動画＋VRの「ハイブリッド・コンテンツ」のススメ～ 紹介ページ
