VR開発者会議「VRDC」、VR/AR開発者アンケートを公開 ハードウェアやジャンルなど
22日、VR開発者向けカンファレンス「VRDC」とGDCの主催団体であるUBM Game Networkは600人以上のVR/AR/MRの専門家から集計したアンケートのレポートを公開した。
開発中のコンテンツのジャンル調査
アンケート調査によると、現在VR/AR/MR開発者が開発しているソフトウェアのジャンルはゲーム/エンターテインメントが78%、トレーニング/教育が27%、車のショールームや観光地などのブランド体験が19%を占めた。
開発中のハードウェアに関する調査
アンケート調査によると、開発者が現在開発しているソフトウェアがリリースされるハードウェア/プラットフォームは、HTC Viveが56%、Oculus Riftが49%、SamsungのGear VRが33%だった。
さらに、約3分の1の回答者が次のプロジェクトは単一のVR/AR/MRプラットフォームで独占的にリリースすると答えた。それらの開発者が独占リリースするハードはHTC Viveが35%、Oculus Riftが13%、Gear VRが13%、その他が9%、PlayStation VRが7%だった。独占リリースをする予定の開発者は昨年の同調査の21%から約10%増えており、開発者が独占リリースに対して積極的になっている傾向についてUBM Game Networkは「その開発者にとって最も成功の可能性が高いプラットフォームで優先的にリリースしようとしている」か、もしくは「後から他ハードへ移植するので表面上は先行独占リリースに見えている」と分析している。
また、開発者が次のソフトウェアをリリースする予定のハードウェア/プラットフォームの種類は、HTC Viveが52%、Oculus Riftが50%、Gear VRが26%だった。UBMは「開発者のOculus Riftへの関心が高まりつつ、逆にGear VRに対する関心は薄れている」と分析している。
そのほか、UBMはVR/AR/MRの問題点や優れたコンテンツに関する調査も行った。
VR開発者が答えたVRの最も大きな問題はVR酔いへの決定的な解決策がないことだ。また、VRには様々な種類の体験があり、すべてに適応できる万能な解決策がないことも大きい。
AR開発者が答えたARの最も大きな問題は現実世界にオーバーレイされた3DコンテンツとUIが重なることによってユーザーが寄り目、内斜視になってしまう恐れがあることだ。この問題についての解決策は未だに具体的な案がない。
VR/AR/MR開発者が答えた最も素晴らしいコンテンツは、VRで痛みを管理する(Pain Management)アプリや、Pokemon GO、Google Earth VRなどが挙げられた。
レポートのより詳細な情報は、VRDCの公式ページから無料でダウンロードすることができる。なお、UBM Game Networkが主催するVRDC Fall 2017は9月21~22日に開催される。
(TEXT by ぱソんこ)
●関連リンク
・VRDC Fall 2017
・VR/AR Innovation Report – Free Download
・UBM Game Network