ロシアからやってきた超弩級VR体験!? Wargaming出展の「Polygon VR」を体験してきた【TGS 2017】
9月21日から24日まで幕張メッセで開催された日本最大のゲームの祭典「東京ゲームショウ2017」。今年もウォーゲーミングジャパンが例年通りに巨大なブースを組んでいたのだが、今年は様子が異なっていた。というのも、いつものようにステージと立ち並ぶPCだけかと思いきや、右側に高い天井のある黒いエリアがドンと展開されている。
これは、ロケーションVRのデモエリア。実は今年の8月にウォーゲーミング(Wargaming.net)はロシアのVRを研究・開発する会社である「VR Tech」と戦略的なパートナーシップを提携したことにより、VR Techの所有する「Cinema VR」と「Polygon VR」を紹介することになった、というわけだ。
今回はそのうちの「Polygon VR」を体験することができたのでこちらをレポートしたい。まずこの「Polygon VR」のスゴいところは、モーキャプに使われるシステムを使用することによりリアリティを持った他のプレイヤーのモーション表現を実現し、多人数プレイにおいての臨場感を出せるというもの。ただし、そのためにはモーキャプスーツに近い、アタッチメントを手足につける必要がある。
こんな感じで手・足・胸・背中(バックパックPC・MSI VR ONE)、顔(Oculus Rift)にトラッカーを付けていく。
銃は本物を思わせるほどに重い。威力は低いが連射可能なマシンガンライクのモードと一発の威力が強いライフルライクのモードを選択可能(弾は共用)。振動も2つのモードで違ってくる。
今回体験できたゲームは「プルート9」という近未来を舞台としたミリタリーシューター。4人のチームを組んで敵施設のコンピュータをオーバーロードさせるというものだ。チームはタワーを拠点として、敵兵を倒しながらリフトを起動させて進んでいくというものだ。
舞台は巨大な兵器と思われる物体のある軍事施設。
リフトを使って目的となるコンピュータの場所へ潜入。
今回体験したものはアーリービルドのようで、兵士と思われる敵が高速で移動したり敵にダメージを与えたかどうかがわかりずらい部分もあり、体験した限りではスコープで狙うという動作もなかったようだ。時折銃がコントロールできない時もままあった。このようにまだまだ改善の余地はあるシステムだが、臨場感のあるウォーキングアトラクションVRの新しい可能性が感じられそうだ。
ただ、本システムを実際にアーケードに置くとなると、回転率の問題も出てくる。本作はプレイ時間もさることながら、準備中・終了後にアタッチメントの着脱を行わなければならないため、それなりに時間がかかるし、加えてアテンダントの教育も必要となるだろう。
今回の提携ではVR Tech社がVRの技術面を、ウォーゲーミングがコンテンツ製作支援を行う模様で、ミリタリー系に強いウォーゲーミングの開発経験が活かされそうだ。今後の展開に期待したい。
もう一作は実際にロシアのアーケードに多数導入されているという「Cinema VR」を採用したシューティング「RevolVR」。こちらはHTC VIVEを採用したフリースケール対戦ゲームだ。
(TEXT by Shogo Iwai)
*東京ゲームショウ2017まとめはこちら
●関連リンク
・Wargaming.net コーポレートサイト(英語)
・VR Tech(英語)