歌いながらVRボクシング「撲カラ」など、VRコンテンツブースをレポート【TGS 2017】
9月21日から幕張メッセにて行われた東京ゲームショウ2017。今回はVRコンテンツを展示していたいくつかのブースを紹介しよう。
歌いながらボクシング! プロディジの「撲カラ」
プロディジはVRとカラオケにスポーツを組み合わせたものを「スポカラ」と名付け、今回はそのコンテンツの第1弾としてボクシングをしながら歌を歌う「撲カラ」を展示していた。
内容としてはVR内のリングの上でコントローラーを使って相手と殴り合うというもの。検知した声が大きいほどパンチの威力が上がるので、ヘッドセットに装着されたマイクで歌いながら試合をすることになる。
体験中の筆者。
VR内の様子。
このコンテンツは業務用通信カラオケの「JOYSOUND」を使用しているため、JOYSOUNDで配信している曲を歌うことができる。筆者はアニメ「サイボーグ009」のオープニング曲「誰がために」を選曲した。
歌詞を確認しながら相手の動きをみてパンチを避けたり繰り出したりするのはとても難しく、残念ながら今回は敗北。しかし体験をしたその1日で勝てなかったのはどうやら筆者のみだったとのことで、難易度はさほど高くはなかったようだ。
プロディジ代表取締役の山嵜吾郎氏によると現在このコンテンツを体験することができる店舗はないが、今後カラオケ店やアミューズメント施設などに設置していきたいとのことで、更に第2弾、第3弾とスポーツとカラオケを組み合わせたコンテンツを開発していくつもりだという。
ヒストリア代表 佐々木氏のアドバイスを反映
アミューズメントメディア総合学院AMG GAMESブースでは、ヒストリアが開発したVRリズムアクションゲーム「Airtone」とアミューズメントメディア総合学院の学生が制作したVRゲーム「Sacred Four」や「Alice Mystery Garden」の体験ができた。
「Sacred Four」「Alice Mystery Garden」PV
Sacred Fourはコントローラーで伸縮自在の武器を操り、敵を刺したり掴んだりなどのアクションでダンジョンを進んでいくというもの。またMystery Gardenは360度様々な方向から見ることができるダンジョンでギミックを解いたりキャラクターを操作してダンジョンから脱出させるというゲームになっている。
このSacred FourやAlice Mystery Gardenを制作した学生らはアミューズメントメディア総合学院の卒業生であるヒストリア代表取締役の佐々木瞬氏の教えをもとに、本コンテンツを制作したという。
その教えからVRの酔いには特に配慮して作っているとのこと。また、その2つのゲームは現在も制作を続けており今後Steamで配信する予定とのことだ。
視線追従VRボードゲーム「The Outer Foxes」
The Outer Foxes デモ映像
こちらのブースでは1対1のVRボードゲーム「The Outer Foxes」を体験することができた。The Outer Foxesは装着者の視線の先を検知することができるVRデバイス「FOVE 0」を使用しており、相手の視線の先を見るなど視線を使った戦略的なゲームを体験することができる。
このコンテンツは今年冬頃にコンテンツプラットフォーム「VIRTUAL GATE」にて配信予定となっている。
選択キャラの視点でVRアニメを楽しめる「SKYOVER」
SKYOVER VRアニメーション PV
Exysのブースではスマホゲーム「SKYOVER」の主人公たちにフォーカスして制作されたVRアニメーションを体験することができた。
このコンテンツで特徴的だったのが、最初に選択したキャラクターの視点でアニメーションを視聴できたこと。今回筆者は一回しか体験しなかったので1キャラクターの視点でしか見ることができなかったが、戦闘シーンでは飛んだり走ったり大きな動きを見せるキャラがいたり、戦闘中のポジションもキャラによって違うのでそれぞれの視点の違いを楽しむことができるだろう。
なお、本コンテンツはTGSのために作られたデモンストレーション的な位置づけのコンテンツであり、今後の配信予定は未定である。
桜花一門の「Chain Man」も展示
Chain Man 公式トレーラー
Chain Manは暗闇の中でチェーンソーを持った男やゾンビから逃げつつ、島から脱出することを目的としたVRホラーゲームであり、PANORAでは以前に体験レポート記事も書いている。今回は新たにPS VRでも体験が可能になったためその告知も含めて今回のTGSに出展したとのこと。なお、前回のレポートでは実装されていなかった、ローカルマルチプレイモードもPC版、PS VR版共に実装しており、そのバージョンを展示していた。
VR対応の女性向けスマホゲーム「ダンストリップス」
ダンストリップス 紹介映像
エイタロウソフトの「ダンストリップス」は年内配信予定の女性向けスマートフォンゲームであり、主人公が経営するショーパブの内装をVRで体験することができるモードも実装しており、スマホ用VRゴーグルさえあれば簡単にVRを体験することができる。事前登録による特典もあるので、興味のある人はこちらから登録してみよう。
謎のカーテンで話題になった「GOLDRUSH VR」
ハシラスの「GOLDRUSH VR」はロケーションベースのVRコンテンツでPANORAでは以前に体験レポート記事も書いている。首都圏では初公開のためか盛況であり、体験まで1時間を越えるほどの待機列ができていた。
ハシラスブース、Viveの赤外線の干渉のために、こんなこともあろうかと備えていたカーテンを下ろすことになりました。他にもこうした展示会ではWi-Fiが通じなくなったりすることも多く、ノウハウが必要ですね! https://t.co/3dejrQQIHe
— ハシラス (@hashilus) September 21, 2017
ハシラス「GOLDRUSH VR」、現在20分待ちほどで体験可能です。機器の干渉対策のためカーテンを下ろしていますが、外のディスプレイでプレイ画面をお楽しみいただけます。ホール10までお越しください! #TGS2017 pic.twitter.com/tdgTz0FDtt
— ハシラス (@hashilus) September 21, 2017
ブースにかかっている謎の赤いカーテンがTwitter上で話題にもなっていた。これは「Viveの赤外線の干渉のために、こんなこともあろうかと備えていた」ものとのこと。
(TEXT by まぶかはっと)
*東京ゲームショウ2017まとめはこちら
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