インディーゲームコーナーとゲームスクールコーナーで見た個性的なVRタイトルを紹介【TGS 2017】
9月21日から24日まで幕張メッセで開催された日本最大のゲームの祭典「東京ゲームショウ2017」では、今年も「インディーゲームコーナー」を設置していた。
ここでは毎年、日本を含めた世界各国のインディーゲームクリエイターが流行にとらわれない個性的なタイトルをリリースしている。また、近年は「ゲームスクールコーナー」でも大学生や専門学校生がVRタイトルを開発するケースも増えてきている。ここではその2つのコーナーで気になったタイトルをお送りしたい。
●ChainMan(桜花一門)
既にHTC VIVEとOculus Riftではリリースされているが、TGSではPlayStation VR版を展示。さらに、ソーシャルスクリーン機能を使った2人同時プレイ機能も実装していた。なお、2人同時プレイ機能はPC版でも追加実装される。
ChainMan on sale STEAM (VR with Vive)
●マヨナカ・ガラン(CAVYHOUSE)
死者と生者が同居する不思議な世界観を持つVR対応ビジュアルノベル。すでに8月開催のコミックマーケット92で頒布されており、TGSでは主人公の「橘はももる」以外のキャストの紹介が行われていた。Steamなどで発売される日もそう遠くはなさそうだ。
【3Dアニメーションノベル】マヨナカ・ガラン PV
●ヘディング工場(ジェムドロップ)
ボールをヘディングして障害物を破壊し、道を作って進んでいくゲーム。「Unite 2017 Tokyo」でPC VR版の発売アナウンスが行われたが、TGSではPlayStation VR版のみの展示だった。なお、ジェムドロップではPlayStation Press Conferenceで発表された「Japan Studio VR音楽祭」の開発を行っている。こちらは10月まではPlayStation Plus会員向けに無料配布中。10月より有償となる予定だ。
ヘディング工場 PV – #03 頭のつかい方篇
『JAPAN Studio VR音楽祭』紹介映像
●RHYTHM TACT VR(東京コミュニケーションアート専門学校)
バンダイナムコエンターテインメントのカタログIPオープン化プロジェクト(*1)を使用して作られたレトロゲームをフィーチャーしたリズムアクション。懐かしのナムコタイトルのBGMに乗って、ドットキャラクターを撃っていく、というものだ。高難易度を含めて作り込まれている印象で、高得点を取るにはかなりのテクが必要になる。
(*1)バンダイナムコエンターテインメントの所有する「パックマン」「ギャラガ」「ゼビウス」などのゲームIPに登場する設定、キャラクター、音楽などを使用し、デジタルコンテンツの二次創作ができる施策。現在はバンダイナムコの20タイトルに加え、シティコネクションの所有するジャレコタイトルが製作可能となっている。
東京コミュニケーションアート専門学校ではモノビットと共同開発した「ジャックと魔もの木」という2人協力プレイのVRゲームや、昔懐かしい「妖怪道中記」のマルチプレイヤー対応版(これもカタログIPオープン化プロジェクトとして開発)なども出展されていた。
●パニック オン ザ 便器(バンタンゲームアカデミー)
便器にモバイルVRヘッドセットを付けてVRを付けていないプレイヤーから指示される謎を解く、という謎解きゲームとVRが融合したタイプのゲーム。見ての通りインパクトは抜群だった。
製品化はもちろん、来年はどのようなタイトルがインディーから登場するか楽しみだ。
(TEXT by Shogo Iwai)
*東京ゲームショウ2017まとめはこちら
●関連リンク
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