fps向上と美麗グラフィックで現実に戻ってこれない!? 真の「DRIVECLUB」を体験【PSX15】
今年10月末の「Paris Games Week 2015」で電撃発表されたレースゲーム「DRIVECLUB」のPlayStation VR対応。5、6日に米国サンフランシスコで開催しているイベント「PlayStation Experience 2015」においても本作を試遊できたので早速レポート……の前にどんなゲームなのかを簡単に説明しよう。
DRIVECLUBは、2014年10月にPlayStation 4専用タイトルとして発売された。SCEのレースゲームには「グランツーリスモ」シリーズという金字塔があるが、そちらはあくまでもシミュレーションよりのゲーム性だ。一方、DRIVECLUBではカジュアルな挙動を採用し、多人数で走る楽しさを追求した別ベクトルのゲームに仕上がっている。
グラフィックの美麗さも本作の特徴で、実写と見間違うようなできとなっている。しかしそのトレードオフとして、フレームレートは30FPS(毎秒30フレーム表示)となっていた。
ところで、VRを楽しく体験させるための必要不可欠な条件として「高フレームレートの維持」があることを思い出してほしい。製品版では30fpsでの表示しかできなかったDRIVECLUBで楽しくVR体験ができるのか?
PlayStation Experience 2015でのVRデモは、視点はプレイヤー視点のみ、車種・コース・状況固定、レース中のミッションなし、という限定的なものながら、しっかりと120fps(各眼60fps)を実現し、VR酔いの少ない環境を実現していた。実際プレイしたときに大きくスピンしてしまったのだが、それでも酔わなかったのは評価が高い。
一応、ヘッドトラッキングで回りの風景を見渡すことができるのだが、ぶっちゃけゲームに没頭してそれどころじゃなかった、というのが正直な感想だ。実際にレースをしているような感覚に陥ると、回りを見る余裕はなく、視線は常時前方に固定されていた形だ。いや、普通オーバー100km/hの世界でレースしてたら、背景を見ようとよそ見しないでしょ!?(言い訳)
現時点では、これをブラッシュアップした形でVRデモ版として出すのか(開発元のEvolution Studiosは、PS3で「モーターストーム」をリリースした際、3DTV対応版を配布・発売したことがある)、あるいは本編のアドオンとして出すのかは不明。
しかし高フレームレートと美麗グラフィックを両立したクオリティーは、まさに真のDRIVECLUBと言っても過言ではないできだった。PS VRのマストバイアイテムになることは間違いない!
(文/岩井省吾)
●関連リンク
・DRIVECLUB(公式サイト)
・PlayStation VR