【連載】集英社 ジャンプVRが行く! 特攻野郎 VRチーム Z ‼︎ VRデスノート制作秘話 編
(C)大場つぐみ・小畑健 / 集英社
こんにちわ! ジャンプVRのタケダです。VRデスノート、懐かしいっすなぁ(※1)。
ジャンプVRの初期メンバーが集まって、初めて制作したソフトです。思えばこのメンバーの口車に乗ってVRのムック(※2)を作ったこともあるというのは青春のほろ苦い思い出。
初出は2015年暮れ、幕張で毎年行われているジャンプフェスタ(※3)。雑誌しか作ったことのない人間が、こんな時代の最先端のものを作ろうっていうんだもの、そりゃ、スケジュールも進行もめちゃくちゃでした。なら今はちゃんとしているのかというと全然そんなことはなくて、相変わらず迷惑のかけっぱなしですが。
それはさておき、VRはVideo killed the Radio star(※4)の略だと思ってたくらいの人間ですから右も左もわかるわけがない。そんなド素人を陰に日に助けてくれたのが、今はもう退社されてしまったF先輩(※5)でした。この人はとても変な人で(ほめ言葉)、自分の興味のあるところにはとことん突っ込んでいき、気配りも尋常じゃないくらいすごいんですが、興味ないことだと、コミュ障じゃないか(※6)というくらいダメダメ。ある種の天才だと思っているんですが、この人が僕の気が付かないところで、ほんとにいろいろサポートしてくれたので、VRデスノートは完成した、といってもいいくらいです。このF先輩、僕がVRに興味を持つずっと前からVRの時代が来ると信じて、コツコツといろんなことをやり、自分なりのコミュニティを作り上げていたみたいです。こういうところが天才の天才たるゆえんなんですな。
2015年の年の瀬といえば「2016年はVR元年」という声が日増しに強くなっていた時期で、ジャンフェスでもおかげ様で大人気を博しました。無知というのは恐ろしいもの(※7)で、少しでもVRをかじったことのある人なら、こんな短期間でそんなことは絶対無理、というようなことも「あれできない? これできない?」で押し通し、また周りに有能なスタッフがいてくれたおかげで、そんな無茶を実現してくれて、2年たった今でもそこら辺のVRよりもクオリティは高いのではないか、と自負しております。
で、本来なら第2弾、第3弾とゲームを作っていくのでしょうが、それがなぜ、今はノンゲームの開発を目指しているのか? 加えて今はなぜARを目指しているのか? あ、次回の特攻野郎Zは今年のジャンフェスでお披露目するAR物(※8)の宣伝になります、という露骨すぎるくらいの宣伝をしつつ、いろいろな謎は、またの機会にということで。アディオス!
【マツモトの解説】(ツッコミコーナー)
※1:そもそも自分たちが制作したアプリを、まともに紹介したことがなかった。このチーム、人がいいのか? それともマヌケなだけなのか?
※2:2016年12月発売の『ジャンプVR』のこと。H通信に「集英社に先を越された」と言わしめた名著。口車とは失礼な!“プレゼンテクニック”と呼んでいただきたい。
※3:毎年12月(今年は16~17日)に幕張メッセで行われるイベント。各編集部のみならず、関連しているメーカーなどが大集合して行われる夢の祭典。物販以外、無料なところが素晴らしい!
※4:「ラジオ・スターの悲劇」1979年発表のバグルスの楽曲。「アワ、アワ!」言っているが、石けんの曲では無い。
※5:昔で言うオタクのハシリのような人。大別するとマツモトもそちら側の人間なので、マニアックな専門用語を駆使して、よく話しかけられた。
※6:しかし、タケダは大先輩に対して、こんなヒドイ書き方をしていいのか? (Fさ~ん、マツモトはそんなこと思ってませんよ~。)
※7:とか言っているが、タケダはアニメニュースサイトのインタビューに、ベテランプロデューサーのように答えていた。
※8:本当にスゴイよ! くわしくは次回!
●関連リンク
・集英社
・ジャンプVR
・菊池 晃弘ホームページ