「Final Cut Pro X」で360度動画の編集やVIVEでのプレビューが可能に 少しだけ触ってみた
アップルは14日、macOS用の動画編集ソフト「Final Cut Pro X」の最新バージョンとなる「10.4」を公開した。VR的には、競合であるAdobeの「Premiere Pro」に合わせて360度動画の編集に対応したのが大きなトピックだ。
エクイレクタングラー(Equirectangular、正距円筒図法)の360度動画を取り込んで編集し、YouTubeやFacebook、Vimeoに直接共有できる。編集としては、ロゴなどを取り込んでVRゴーグルで見たときに正しいサイズで表示されるように変形する、360度パッチを使ってカメラやリグを消す、ブラーやグローといった360度用エフェクトを適用──といったことが可能だ。
プロジェクトの作成時にビデオフォーマットで「360°」が選べるようになった。
「表示」メニューを「360°ビューア」に切り替えることで、エクイレクタングラー全体と、VRゴーグルで見える部分のみのプレビューが同時に可能になる。
「360°変形」にチェックを入れることで……。
通常の画像や動画を360度空間に置いたときに正しく見えるように変形させられる。
AMD Radeon RX 580(8GB)以上という限られた条件(つまりiMacの最上位モデルとiMac Pro)になるが、macOS版のSteamVRをインストールすることで、VIVEを使ったプレビューも実現している(関連記事)。なお、複数のカメラで撮影した動画を360度動画として統合する「スティッチング」作業には「AutoPano Video」などの別ソフトが必要になる。
また、モーショングラフィックス作成ソフト「Moiton」もアップデートしており、360度用のVRタイトルとエフェクトを作成して、Final Cut Pro側で使うことが可能だ。