癒し系VRパズルアクション「Alice Mystery Garden」レビュー AMG学生がUE4でヒストリアと共同開発

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12月20日、AMG GAMESが開発・販売するOculus Rift・HTC VIVE対応ゲーム「Alice Mystery Garden」がSteamで発売された。Alice Mystery GardenはAMGの学生がUE4で制作したもので、ビジュアルが可愛いカジュアル系VRパズルアクションとなっている。今回のレビューは筆者の所持しているOculus Riftでプレイした。

 

AMGについて

アミューズメントメディア総合学院(以下、AMG)とは、ゲーム・アニメ・マンガなどのエンタテインメントに携わるクリエイターを育成する学校だ。ゲーム分野ではアークシステムワークスの石渡太輔氏(ギルティギアシリーズ)や森利道氏(ブレイブルーシリーズ)が著名な卒業生として知られている。

AMGはゲームエンジンのUnreal Engine 4(以下、UE4)の開発元であるEpic Games Japanの支援のもと、同学生を対象に「アンリアルチャレンジ VR」を実施。日本有数のUE4専門開発会社のヒストリアの監修のもとでAMGの選抜学生がUE4でVRゲームを制作した。「Alice Mystery Garden」はアンリアルチャレンジVRで開発された2本のゲームのうちのひとつだ。

ちなみに、ヒストリアの社長である佐々木瞬氏もAMGの卒業生であり、2017年に発売されたVRリズムゲーム「AIRTONE」はAMG GAMESがパブリッシングを担当しており、AMGの学生も一部関わっている。
  

「Alice Mystery Garden」のAMG公式PVは以下の動画の1分6秒からだ。
 

 

システム要件

以下、Steamストアより引用。
最低:
OS: 7/8/10
プロセッサー: Intel i5-4590 同等以上
メモリー: 8 GB RAM
グラフィック: Nvidia GeForce GTX 970 / AMD Radeon R9 290 同等以上
ストレージ: 1400 MB 利用可能

なお、Steamストアに推奨スペックの記述なし。

CPUやGPUの要求水準も高くなく、ゲームの容量も1.4GBとVRゲームにしては非常にコンパクトだ。

筆者の主なPC環境は、CPU: Intel Core i7-6700K、メモリー:32 GB RAM、グラフィック: NVIDIA GeForce GTX 980 Tiとなっている。

 

ゴールまでアリスを導こう!

Alice Mystery Gardenは不思議の国のアリスがモチーフとなっているフィールド「ミステリーガーデン」に迷い込んだアリスを導いて鏡の破片を回収しながらゴールである鏡を目指すことが目的だ。ステージは立体的に構成されているのでプレイヤーはステージを左右に回転させて全体を見渡したり、外からは見えない通路ではプレイヤーの視点をアリスの一人称に切り替えたりする。

 
左手のスティックでアリスの移動、右手のスティックで視界の左右旋回と上下移動、メニューボタンでメニューを開く、トリガーまたはグリップでボックスや取っ手などのオブジェクトを掴み、右手と左手のグリップを同時に押すと視界の回転と上下移動を同時に行える。

特に視界の旋回、上下移動をコントローラーのスティックだけで行えるので立位や着席のみでプレイできるので狭い空間でも大丈夫だ。ただ、左利きのプレイヤーのためのスティックの役割の操作設定があってもよかったかもしれない。

 

左右のグリップを同時に押して、視界の回転などを行っているところ。

プレイヤーは両手のVRコントローラーのトリガーまたはグリップボタンを使うことでステージのギミックに干渉できる。たとえば、道が欠けている場所にボックスを持ってきて足場にしたり、取っ手のついているオブジェクトをスライドさせたり、足場を回転させたりする。

 

ボックスを持って……

 

アリスの足場にしてあげる。

 
 
 


通路をふさぐ石を手で持ち上げて……

 

無事アリスが通れるようになった。

 

ちなみに、アリスがボックスの上に乗っている状態でボックスを持つとアリスはボックスをすり抜けてしまうのでアリスをボックスに載せてゴールにまで運ぶといった物理演算のズルはできない。アリスの一人称視点では視界が暗い通路内で松明を持って周りを照らすといったギミックもある。

 

アリスの一人称視点で松明を持っている様子。

 

ステージのギミックはブロック単位で構成されており、VRコントローラーではプレイヤーの手がフィールドやギミックをすり抜けるのでボックスをフィールドにぴったり置くのがかえって難しいが、これはAlice Mystery Gardenに限らずVRと物理演算を用いたゲームすべての宿命なので仕方がない。

 

綺麗にボックスを置こうとするが……

 

ちょっとずれちゃう事も。

プレイヤーの操作するキャラクターであるアリスとマスコットのような丸いウサギのおかげでゲームの雰囲気がかわいらしい。ゲームの後半に突然雰囲気が変わるようなことはないし、敵キャラクターやアリスが落ちる谷などプレイヤーとアリスを脅かすようなものも存在しないので焦らずに安心してプレイできる。特にリザルト画面のアリスとウサギたちが非常に可愛らしい。
 

丸いウサギがかわいい。

 

リザルト画面にはアリスとウサギが登場。

チュートリアル以降の3つのワールドは必ずしもすべてのステージをクリアしなくても次のワールドに進むことができる。

 

各ステージへとつながるワープゲートのような門。

 

Steamストアではインターフェースは日本語と英語の両方に対応とあるが筆者の環境では英語で動作していた。設定画面なども見つけられなかったので言語の変更の仕方もわからなかった。ただ、UIはゲームに触れたことのある人であれば英語が読めなくともすぐにわかるし、ゲーム内では言語的な説明は一切なかったのであまり問題にはならない。UIのボタンはスティックでの操作だけでなく手で触ることでも操作できればなおよかった。

筆者の全クリア時間:90分
推定平均全クリア時間:120~150分
ステージ数:チュートリアル、5つのステージに区切られたワールドが3つ、最終ステージの計17ステージ
難易度:易しめ

良い点
・キャラクターの造詣やモーションがかわいい。UE4を丁寧に活かしているのでグラフィックも綺麗だ。鏡のパーティクルはUE4標準のものかな?
・操作も簡単で急かされることもない上にミス判定になるものがないのでカジュアルに楽しめる。
・VRゲームは定価が2000円でも90分から150分程度のボリュームのものが少なくないが、定価が498円で90~120分も楽しめる。リリース時点でのセールでは328円だ。

気になった点
・第三者視点の視界の旋回はスムーズなものだけでなく、VR酔いを防ぐために30度ずつ回転するようなオプションがあってもよかった。アリスの一人称視点は30度ずつの回転となっている。
・ステージ選択後やリザルトの後のローディングで唐突に視界がブラックアウトするのではなく、ローディングの演出が挟んであったらなお良かった。

総評
お手頃な価格でゲーム・VRの初心者から上級者まで楽しめる癒し系カジュアルVRパズルアクションだ。VRを始めたばかりの友人にギフトとしてプレゼントしてみるのはいかがだろうか。

 
関連リンク
アミューズメントメディア総合学院
アンリアルチェレンジ VR | AMG GAMES
Alice Mystery Garden(Steam)

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