コロプラ、VR関連の特許120件超えで増加中 仏VRデバイス「3DRudder」っぽいものも?
コロプラは求人サイトen-courageにてVRに関連する特許を120件以上申請したことを説明しており、VR空間内をモーションコントローラによるポインティングを用いてワープ移動する特許やVR空間内でポーズメニューを表示・非表示する特許なども申請されている。
2016年6月に原出願した「仮想空間を提供するための方法、当該方法をコンピュータに実現させるためのプログラム、および仮想空間を提供するためのシステム」の2017年5月に新たに分割出願した特許(公開番号:特開2017-220224)には、「3DRudder」っぽい要素も。
ちなみに3DRudderはフランスの3DRudder SA社が開発した3D/VRモーションコントローラで、日本国内ではアスクが販売している。丸い底の板ようなコントローラにプレイヤーが足を置き、傾けたり回転させることでVR空間を移動できるようになり、HTC VIVEやOculus RiftなどのVR環境や非VR環境においてもハンズフリーでより直感的な移動が可能となるのが特徴だ。
コロプラが申請した特許(公開番号:特開2017-220224)は「仮想現実の提供の際に映像酔い(VR酔い)が低減される技術を提供する」として、VRHMDを装着したプレイヤーが傾いた方向と時間に基づいて、仮想空間でのユーザの移動を決定するとしている。
ユーザーの傾きを検出するためのステップとしてプレイヤーが頭部に装着するVRHMDそのものの他に、請求項8にて「ユーザーの体重移動を伴う動作または姿勢に基づく加速度を検出するステップ」、請求項13には「ヘッドマウントディスプレイ装置と、前記ヘッドマウントディスプレイ装置に仮想空間を提供するためのコンピュータと、前記ヘッドマウントディスプレイ装置のユーザの傾きを検出するためのセンサ」といった記述など、VRHMDによる視界の傾きとは別に専用のデバイスを用いてプレイヤーの体の傾きを検出し、仮想空間のプレイヤーの移動を決定しているステップを特許に含んでいることが推測できる。
また、特許の図1、11、12にはVRHMDによるユーザの頭部の動きとは別の「ユーザの傾きを検出するためのセンサ」の存在が明確に図示されている。ただし、3DRudderは椅子に座った状態で足を乗せる使用方法なのに対してコロプラの申請した特許の図ではデバイスの上でユーザが直接座ったり立ち乗りするような使い方として描かれている。
図13は3DRudderのようなコンシューマ向けVRデバイスよりもレジャー施設のアーケードVR用大型シートといった風貌だ。
現在もコロプラの特許は日に日に増えている。こうした技術を生かしてハード、ソフトともに、どのような製品が登場するか、VRに本腰を入れているコロプラの今後に注目したい。
(TEXT by ぱソんこ)
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