【連載】集英社 ジャンプVRが行く! 特攻野郎 VRチーム Z ‼︎ ゲストは桜花 一門さん 編

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皆さんこんにちは! ジャンプVRの武田です。
今日は僕らがVRの世界にどっぷりハマるきっかけを作ってくれた桜花一門の高橋さんをお招きして、インタビューをさせていただきました。「VRってなんか未来を感じるよね」という理由だけで、徒手空拳「DEATH NOTE」のVR脱出ゲーム企画を立ち上げた2015年、チームの高野氏が「今後VRをやっていくなら絶対に会っておいた方がいいVR界の重鎮がいる」ということで紹介されたのが高橋さんでした。

「重鎮」という言葉が勝手に先行して、結構ドキドキしながら、箱崎のインキュベーションセンターを訪ねた覚えがあります。あにはからんや、初めて会った高橋さんは、フロア内を忙しそうに行き来するほかのスタッフと区別がつかないほど若く(いや実はそこまで若かったわけではないのですが、そう見えたし今でも若い)、眼鏡の奥の野望に燃えた瞳が印象的な方でした。そのフロアは、gumiさんがはじめられた「Tokyo VR Startups」(現 Tokyo XR Startups)の第1期生が集うところで、一言でいうと、「梁山泊」みたいな雰囲気のところ。「VRビジネスの衝撃」(NHK出版新書)でおなじみの新清士さんも同じフロアにいらっしゃったのです。

当時すでに「Ocufes」を主宰していた高橋さんですが、話を聞くにつれ、まあ次から次へとVRのアイデアがでるわでるわ。さらにいうなら、武田はエンジニア系の方はあまりしゃべりが得意ではない、という誤った先入観を持っていたため、速射砲のように口を突いて出てくる言葉の数々に正直呆気にとられた覚えがあります。きっと、しゃべって、アイデアを外に放出しないと、脳が爆発してしまうのかもしれません。

で、その中の一つに「VRで海外に打って出るとき、個別戦闘では屍累々、護送船団方式でジャパンVRの総合力を見せつけないと」という言葉がありました。武田は長いこと一つの会社に所属して、その会社の利益を最優先で考えなければならないと考えてきました。もちろんそれは間違いではないのですが「新しいジャンルを開拓するときは、社の垣根を超えて、ジャンルそのものを世間に認めさせるところから始めなければならない」という考え方もあるのだと、過去の自分の頑迷さに気づかされました。これがのちに、「日本キャラVR祭」として、インディーズの皆さん10社近くと一緒に海を渡り、アメリカのAXに出展することにつながっていくのです。実際このときのお声がけも、高橋さんにお願いしましたし、その人脈、ヒマラヤよりも高し、です。

VR界にはもう一人巨人がいて、こちらも皆さんご存知のGOROmanさんこと近藤義仁さんがいらっしゃいますが、高橋さんはよく仏教伝来の故事になぞらえて、自分たちのことを空海と最澄と呼んでいます。どちらがどちらなのか武田にはよくわかりませんが、いずれにせよVRという今までになかった概念を布教するため、新しいアプローチを次々に考え出す時代の先達者たちに、武田も何とかついていきたいと考えます。
そしてVRやARが、生活の中に自然に存在するような時代が早く来るといいな、と願って。
それではまた、一期一会。

 

【フィクサー松本の今日のヒトコト】

昔はどんな駅のそばにも必ずゲームセンターがあったもんだ。その衰退の一番の原因はコンシューマゲームの登場であろう。そのおかげでゲームセンターには、コンシューマと差別化すべく大型筐体だらけになってしまった。それはすなわち、大型筐体を置くことができない小店舗のふるい落としを意味する。桜花一門さんの「100m走でジャマイカ人と競争」は、そういった現象に対しての打開策の一つである。まず広いスペースがいらない。通信環境がいらない。オペレーションの人間がいらない。初期投資が少なくて済む、などなど。2020年の五輪開催に向けて、100m走以外の種目も増やしていけば盛り上がることは間違いない。五輪終了後には、違う種類のVRゲームの需要が生まれるだろう。今後、ゲーセンが復権する可能性が、十分にあるということなのである。

(C)桜花一門

 

●関連リンク
・集英社
・ジャンプVR
・菊池 晃弘ホームページ
・桜花一門

 

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