スクショや生配信に使えるカメラ機能が登場 紳士の「kawaiiムーブ」鍛錬にも超便利! 【週間VRChat】
日本でも大流行のソーシャルVR「VRChat」。本連載「週間VRChat」では、日々何かしらの新しい技術や文化が生まれているその最先端を、同サービスにどっぷり浸かっている水菜氏(@mizunana_T)にレポートしてもらいます。
4月25日、VRChatが大型アップデートした。内容はいくつかあるが、特に大きな変化は「カメラ」の登場だ。本機能はHTC VIVEやOculus RiftなどのVRゴーグルでログインした時のみに操作可能で、PCの画面で利用するデスクトップモードは対応していない。
他の人も撮影できる。
もちろん自撮りも可能。
基本の使い方
メニューを開いて、「Camera」を選択。
そこから「Photo Camera」(フォトカメラ)、または「Stream Camera」(ストリームカメラ)を選択すると、目の前にカメラが出てくる。手で掴んで、空中も含めて自由に置いて、フォトカメラのみ再度掴むボタンを押すと撮影できる。
フォトカメラは、その名の通りカメラのフレームに収めた範囲を静止画に落とし込める機能で、Steamのスクリーンショットより高画質なのが特徴だ。一方でストリームカメラは動画で、録画や生配信に使える。具体的には、カメラに映っている映像がPCのデスクトップ上に表示されるので、OBSなどの録画・配信ソフトを使ってVRChatのウィンドウをキャプチャーし、YouTube Liveなどに配信することになる。カメラは固定となるので、一人称視点を記録した際に起こりがちな画面揺れによる「3D酔い」の防止にも役立っている。
今までVRChatでは自分自身を映せなかったが、このカメラ機能で自身を含めた映像を配信できるようになった。これにより、VRChatのみでもバーチャルYouTuber(VTuber)の撮影がやりやすくなった。
カメラには、以下の3つの機能がある。
・タイマー:5秒間のタイマーをセットしてから撮影する
・エクステンダー:いわゆる自撮り棒をカメラに装着
・デタッチレンズ:レンズをカメラから取り外して、レンズがその場に残る
実際に使われた動画は下記の通りだ。
●VRCカメラ実装記念配信!!!
カメラ実装後に、いち早く取り入れたVtuberである、どまにシさん。
●【GW幕開け番組】Vtuberと一緒に過去と未来を覗こう!
至る所で、カメラの新機能を使っている放送。
●バーチャルYouTu”BAR” in 異世界酒場
カメラのデタッチレンズ機能を使い、カウンターバーから相談の様子を見れるように配信した。
kawaii求道者にぜひ手鏡として活用してほしい
カメラの用途としては、もちろん撮影がメインだが、いつでもどこでも自身の姿を見られる「手鏡」としても便利だ。
今までは、VRChatのワールド内に置いてある鏡、またはワールド内カメラでしか自分自身が見られなかったが、このカメラ機能でいつでもどこでも、どんなときでも自分の姿を確かめられるようになった。つまり、「kawaii」の強化を図れるということである。
VRChatの主に日本人コミュニティーでは、自身をより可愛らしく見せる動きを「kawaiiムーブ」と呼んでいる。
新機能のカメラで映った自分を見て、まずどういう動きをすれば可愛いと思えるか考える。その上で、実際に動かしてみて、アバターと自分自身とのシンクロ率を上げていけば、自然とどういう動きがkawaiiなのか、身体が覚えて来るのである。
このkawaiiムーブは、Viveトラッカーを腰や足につけてフルボディトラッキングを実現することで、より一層表現の幅が広がる。尻尾の生えたアバターなら、ダイナミックボーンなどを設定しておくことで、自分の腰を動かして尻尾も揺れさせられる。実際にやってみると、本当に尻尾が自分に生えているのではないかと錯覚するほどだ。頭を動かせば、耳や髪の毛も揺れる。その姿を見て、カメラに映っているアバターが自分だと認識力が深まっていく。
そして、VRChatの機能である表情の変化も、手鏡により手軽に確認できる。表情は、自分自身で設定できるものの、最初のうちは慣れずに目当てとは違った表情を出してしまう「事故」が発生しがちだ。特にアバターで顔芸などを仕込んでいる場合には、誤解を与えてしまうこともある。手鏡によって常時表情を確認しておくことで慣れるのも早くなり、アバターとのシンクロ率も上昇して行く。
このカメラの登場により、kawaii求道者の上達速度がさらに上がっていくはずだ。VIVEトラッカーの在庫復帰もあって、フルボディトラッキングをするユーザーは増えていっている。これから、どんどんkawaiiを極めたユーザーは増えていき、ますますVRChatの空間は理想郷へと近づいて行くに違いない。
*記事中のアバターは「キツネツキ式櫻歌ミコ」の改変モデルとなります。櫻歌ミコ公式サイトはこちら。
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(TEXT by 水菜)
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