キズナアイはバーチャルYouTuberの枠を超える Activ8・upd8が語るバーチャルタレントの今と未来
全生命体のバーチャル化を目指す
──多様性の話の続きで、こういうジャンルの人たちにバーチャルタレントになってほしいというのはありますか?
大坂 もちろん全業界、全ジャンル……。
8y8 全人類!
大坂 もっというと全生命体なんですけど……。
──upd8の所属数が70億とかなるとヤバいですね。そうなると大坂さん自身もバーチャル化しなきゃいけない。
大坂 僕もバーチャルCEOやりますよ。出社しなくてよくなる。いいですね。ダメですか?
8y8 いやぁ……。でもそういう未来でいいと思います。
大坂 とはいえちゃんと浸透させていくためには、エンタメが一番わかりやすいのかと思います。でももっとバーチャルな存在が知られていくことで、僕らがここで思いつかないようなものこそバーチャルだって発見してもらえる可能性もあると思います。
僕らの会社のActiv8では、ある長野の町工場からの相談でMMDモデルをつくったことがあります。そのように規模とかに関係なく、バーチャルな存在になって、何か人にものを伝えていけるって、すごく夢があるなと思っています。
──upd8の参加も規模の大小関係ない?
大坂 もちろん全人類なので、気軽にご応募くださいっていう感じです。僕らも正直、選んでいるわけではない。
──なんと。
大坂 はい。僕らの「人類をアップデートする」という大きな目標に共感していただければという感じです。もちろんわれわれも人員にかなり限りがあるので、当初は特徴を持った方から順番にお声がけをしましたけれど、基本的に何かセレクションするっていう感覚はあまりないです。ただ人に迷惑かけたりとか、バーチャルタレントの品位を下げるような方は普通によくないと思うので、そこは制限を設けたりするかもしれないです。
8y8 バーチャルな存在としてアバターをまとって活動することが当たり前になれば、当然、一人で活動する方も増えてくると思うんです。その一人での活動の中で、何か一人じゃできなうようなことをしたいと思ったときに、upd8って色んなサポートをしてくれるよね、コイツらを使ったらもっと面白いことができるんじゃないかっていう感覚で来てくれたらいいですよね。
──最初の「所属」ではなく「参加」という話につながりますね。
8y8 そんな感じですね。海外での活動だけ支援してほしいという人がいたら、じゃあそこだけ協力しますよとかでも別にいいと思います。
──そういえば、けも神男子やYuNiさんは、YouTubeの投稿数ゼロの状態でupd8に参加してましたが、それでも参加できますか?
大坂 もちろんOKです! これから始めたい人もきちんと応募できるようになっています。
──飛び抜けた話かもしれませんが、個人的には、今SNSなどのネットサービスにいくつもアカウントを持っているように、アバターをいくつか持って、バーチャル世界ごとに別の人生を身体性を伴って生きるみたいな未来が来ると直感しています。その表れが今のVTuberなのかなと。
大坂 そのとおりだと思います。そのような未来の中で、タレントとして自己を表現したいのであれば、upd8に参加していただけるといいと思います。個人でアバターをまとって「Facebook Spaces」などでコミュニケーションするのは個人でもできますが、アバターをまとってより多くの人にアピールしていきたいという要望があったら、そこはupd8が機能するんじゃないかって。
ぜひこれからバーチャルタレントを始めたい、タレントを含めた色々な職業の方にupd8に参加してほしいです。あとはバーチャルタレントを活かしたい企業、オーディションに興味のある方、upd8、Activ8で働きたい方もぜひご連絡ください。よろしくお願いします。
(TEXT by Minoru Hirota)