1人でも、みんなでも、初心者でも楽しめる! PS VRのパーティーゲーム「Animal Force」レビュー
近年、「VR」という言葉も広く普及し、VRコンテンツの数も増加している。VRゲームでも、もともとVRと相性の良かったFPSゲームをはじめ、今日では様々なジャンルのゲームに展開し、よりリアルなグラフィックの作品なども多く登場してきている。
しかしVRの普及に伴って、「普段あまりゲームはしないけど、VRには興味がある」といった層も増えているなか、そうした人たちがいきなりガチなVR FPSをプレイするというのもなかなかハードルが高い。
VR市場においては、「よりカジュアルに」楽しめる作品の需要も、大いに高まっている。
▲「Animal Force」 ローンチトレーラー
6月21日、ソニー・インタラクティブエンタテインメントから発売されたPlayStation VR専用タイトル「Animal Force」は、そんなカジュアルユーザーにもおすすめなタイトルだ。
このゲームは、PS VRを装着してのシングルプレイ、そしてVRヘッドセットを装着したプレイヤーとその周りの人がテレビモニターを見ながら一緒にゲームを楽しむことができるマルチプレイモードを搭載したゲーム。
愛嬌のある姿の動物たちが登場するコミカルなグラフィックで、「あまりリアルな描写は苦手……」といった人なども親しみやすく、またVRならではの直感的な操作性で、普段あまりゲームをしないといった人も操作に慣れやすいタイトルだ。
今回この「Animal Force」をプレイしてみたので、その様子をレビューしていきたい。
VRならではの3次元タワーディフェンス!
▲今回は「ソロ」を選択
今回のレビューでは、シングルモードをプレイしていく。シングルプレイのゲームモードは、地球に侵攻してきたエイリアンたちと、そのエイリアンたちから地球を守るために立ち上がったアニマルたちが戦いを繰り広げるタワーディフェンスゲームだ。
プレイには、PS VRとモーションコントローラーのPS Move1本が必須となる。
●VRを活かす3次元的なフィールド
▲バトル時の画面
こちらが実際のプレイ画面。左上の緑色の機械のような見た目をしているのがエイリアンで、手前のパンダが仲間のアニマルだ。アニマルたちには、敵を攻撃したり、シールドを張ったりといった様々な特殊能力があり、彼らの能力を使って敵を倒していくのが目的となる。
本作では、横、奥行き、高さの3次元的なフィールドを用いているのが特徴。一般的なタワーディフェンスゲームでは、横と奥行きの2次元的なフィールドにユニットを配置して戦うことが多いが、このゲームでは高さも含め空間上どこにでもアニマルを配置できる。
▲アニマルたちは、フィールドの好きな位置に持って行ってトリガーボタンを押すだけで配置できる。もう一度配置しなおす場合は、彼らをコントローラーでタッチするだけで移動できるようになる。
3次元空間でオブジェクトを操作するというのは、平面のモニターとDUALSHOCK 4などの普通のコントローラーを使うとなかなか難しい。平面のモニターは奥行きを直感的に捉えづらく、アナログスティックや方向キーは縦横の2軸を基点にしたものであるからだ。
しかしPS VRを用いる本作では、VRによる視点で奥行き感が分かりやすい。さらにPS Moveは、コントローラーを動かすだけ横、奥行き、高さを指定してアニマルたちを空間に配置することが可能である。
単純な操作で、より自由度の高い配置ができるため、初めてプレイした人でも直感的に操作がしやすい。
●本作独自の直感的な操作システム「リボンコントロール」
▲リボンコントロールを使うと、コントローラーにアニマルたちが追従してくる。
またこのゲームには、アニマルたちを場に配置するだけでなく、手に持って動かしながら戦える「リボンコントロール」というシステムがある。使い方は簡単。フィールドにいるアニマルをタッチすると彼らがくっついてくるので、そのまま自由に動かせばいい。
アニマルたちが、コントローラーの先に縦一列に連なり、まるでリボンのようにリアルタイムで移動させることが可能だ。この状態でも能力を使ってくれるので、敵に近づけて攻撃したり、敵の攻撃を避けたりといった使い方ができる。
このシステムにより直感的にアニマルたちを動かすことが可能。ただし調子に乗って振り回しているとエイリアンに衝突してアニマルたちが一気に減ってしまうなどということもあるので、取り扱いは慎重にしていきたい。
●VRならではの要素を組み込んだ新スタイルのタワーディフェンス
上記のように、本作ではVRならではの強みを活かし、タワーディフェンスというジャンルに上手く組み込んだシステムを用いている。
これまでこうしたジャンルのゲームに慣れ親しんだ人も斬新さを感じられる要素を取り入れ、さらに直感的な操作性でこのジャンルの初心者にもとっつきやすいようにもデザインされているのが特徴だ。
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