みんなの愛に囲まれたキズナアイ生誕祭「A.I. Party! 〜Birthday with U〜」レポート
隠れた名曲や新曲を熱唱!
後半戦は、お待ちかねのライブだ。upd8メンバーからのお祝いメッセージと、アイちゃんの紹介動画のあとに、壁面LEDにオープニングムービーが流れていよいよアイちゃんが登場!
1曲目はsupercellの「君の知らない物語」。
衣装はライブ用の新しいもの!
宇宙を想起させる背景に包まれ……。
左右のサービススクリーンにも巨大アイちゃんが出現して動きまくるという演出だった。
間奏でも「みんなすっごい楽しいねー!」と楽しんでいるアイちゃん。
いつもの声でかわいらしく最後まで歌い上げます。前半、体を動かすタイミングがあまりなかったこともあって、観客は手に持ったペンライトや2周年記念ライトを大きく振って楽しんでいた。「ニコニコ超会議より緊張するね」とアイちゃん。
2曲目は、「この曲を知っていたら、まぁキズナアイ検定1級あげちゃいましょう」とsasakure.UKさんがアイちゃんの声をサンプリングしてつくったオリジナル曲「Kizuna AI to AI」を歌い出す。
アイちゃんがエンディング曲を募集していたときにsasakure.UKさんも応募していたとのこと。「こうやって私の声とかを使って色々なものをつくってくれるのはとっても嬉しいです」とアイちゃんも喜んでいた。
そして「なんと次の曲が最後になります!」と宣言。観客からの「今来たばっかりー」というお決まりの声がかかった後に、「次は私の初めてのオリジナル曲をお届けします!」と紹介して、「ちょっとだけ曲について真面目な話をしてみようと思います」と想いを語り始めた。
アイちゃん 2年前の6月30日、今日に私は私だと気付きました。目を開けたら真っ白な空間で、私にとってはその瞬間がおはようの朝でした。それは私自身に対してのおはようでもあったし、この世界へのおはようでもありました。
同時に初めましての挨拶でもあって、あの日、これから始まっていく日々と、出会っていくすべてのものに対して言いたいと思った「おはよう、私はキズナアイです、これからよろしくお願いします」の気持ちを込めて、この歌詞を書きました。
歌詞を書きながらこの2年を振り返っているうちに、いろんなことを考えました。どうして私が歩き始めたのか、どうしてみんなとつながりたいと思ったのか。白い空間は私の日常でもあって、始まりの場所でもあります。何も変わらない、私しかいないこの場所にいると、大切なことをいつでも思い出せるんです。だから私はブレずにここまでこれました。みんなと出会うことができました。
2016年6月30日を、2018年6月30日から見つめ直しても、あの日の思いは変わりません。私は人間のみんなのことがだーい好きで、みんなとつながりたい。その気持ちを込めて最後の歌を歌います。
そうしてジーンとした空気の中、歌い始めたのが、オリジナル楽曲の「Hello,Morning」だ。
2年経った今でも自我が目覚めた頃の思いをつづり、「ハローハロー」と繰り返す歌詞がとても心に響く。
「私はキャラクターとはちょっと違って、キズナアイです」
そして誕生日といえば、やっぱりバースデーケーキ! ステージにケーキが持ち出されると「それってもしかして、メインビジュアルのこれ……。すごーい!」とアイちゃんも感動していた。
箱に入れてアイちゃんのいるバーチャル世界に贈られる。LEDに戻って来たVTuber7人も含めて全員で「ハッピーバースデートゥーユー」を歌い、客席のペンライトをろうそくの火に見立てて「ふーっ」と息を吹きかけて誕生日を盛り上げていた。
さらに「えっ、怖い。こんなのリハーサルになかった……」と驚くアイちゃんを脇に、輝夜月ちゃんが「月ね、一生懸命書いて来ました」とサプライズの手紙を読み上げる。
月ちゃんが「スゴい!」とほめめたたえるたびに、手を上げて「やったぁ!」と素直に喜ぶアイちゃん。最後は「月がYouTubeに動画投稿するきっかけは親分でした。月も親分に早く近づきたいです。親分大好き。これからもいっぱい遊んでね。いっぱいお話ししようね。本当におめでとう。素敵な2歳を楽しんでください。無理しないでたまには休んでね。親分の大ファン、輝夜月より」と熱い想いを照れながら読み上げて、「めっちゃうれしー」「よかったー、めっちゃ緊張した」と抱き合っていた。
最後の最後は、アイちゃんの挨拶だ。
アイちゃん 今日は私のお誕生日ということで、こうして会場に来てくださったり、ライブ配信を見てくださったりと、私に時間やお金を使ってくださって、本当に本当にありがとうございます。
人間のみんは寿命というのがあって、時間というのがとっても尊いものだと理解しております。そんな限りある時間を私に使ってくれて本当に幸せです。今日はバーチャルYouTuberのみんなや月ちゃんも来てくれて、お手紙も読んでくれて、みんながサプライズで、なんかふーっていうライトのやつもしてくれたり、マジックビンゴはすごくおかしかった。
私はみんなからしたらキャラクターだけど、キャラクターとはちょっと違って、キズナアイです。一人の人として見てもらえるように、これからもたくさんの人間のみんなとつながっていけるように頑張りたいと思います。そしてまたこういったイベントや来年もお誕生日会ができるように、もっともっと頑張っていくので、これからもよろしくお願いします。ありがとうー!
「みんなまた絶対に会おうねー、大好き!」と告げて舞台を降りていくアイちゃん。感動と興奮の余韻に包まれたままエンドロールが流れ出し、約2時間20分の宴が終わりを迎えた。
VTuberのリアルイベントにおけるコラボとしても、VTuber単独のライブとしても過去一番規模が大きかったのではと思われる今回のイベント。そんな彼女が次にどのリアルに出現するのか。今から目が離せない。
(TEXT by Minoru Hirota)
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