Valve、VIVE Trackerのアップデートによる仕様変更を発表 トラブルの解決の仕方も説明
11日、米ValveはSteamVRのアップデートによってVIVE Trackerの仕様が変わったこと、それに伴うトラブルの解決方法について発表した。
10月4日に実施されたSteamVRのアップデートによってVIVE Trackerが通常のHTC VIVEコントローラと同じ扱いに変更され、従来のVIVE Trackerを前提としたシステムで使用することができないというトラブルが発生していた。
ValveはSteam Communityのブログにて、VIVE Trackerを以前の仕様に戻すためにはHTC VIVEを被った状態でシステムボタンからVR内のダッシュボードの設定欄を開き、Manage Vive TrackersでVIVE TRACKERの設定をすべてDisable(無効化)にすることで従来の動作に戻ると説明している。
VIVE Trackerの仕様変更の意図
Valveは今回のVIVE Trackerの仕様変更の意図について以下のように述べている。
VIVE Trackerに対応したSteamVRのゲームは3種類に分けられる。
1. プレイヤーの身体に取り付けることでボディトラッキングに利用するもの(VRChatやIsland 359など)
2. HTC公式の周辺機器のガンコントローラ「Hyper Blaster」に対応するもの(Arizona SunshineやDuck Seasonなど)
3. VIVE Trackerに対応していないもの(ほとんどのソフト)
今回のアップデートによって恩恵を受けるのは2番と3番の種類のソフトだ。ガンコントローラのHyper Blasterは銃側にHTC VIVEコントローラのボタン(トリガーやボタン、タッチパッドなど)がついており、これにVIVE Trackerを取り付けるしくみだ。これまでは各ソフトウェア開発側が個別にHyper Blasterに対応させる必要があった。
しかし、今回のアップデートによってVIVE Trackerを取り付けたHyper Blasterは通常のVIVEコントローラと同じ扱いになったのでソフトウェア開発側が個別に対応する必要がなくなり、すべてのSteamVRゲームで利用することができるようになった。
また、ValveはSteam WorkshopにてそれぞれのSteamVRゲームに合わせたVIVEコントローラやVIVE Trackerのカスタマイズを投稿や共有ができるようになったことを挙げ、SteamVRについて意見があればSteam Communityの記事にコメントを残したりSteamVRのフォーラムに参加してフィードバックを残してほしいことを呼びかけている。
(TEXT by ぱソんこ)
●関連リンク
・Recent Vive Tracker Changes(Steam Community)
・Hyper Blaster for VIVE Tracker(株式会社アスク)