魔王マグロナ・兎鞠まり・竹花ノート、全員可愛すぎか! ハロウィン渋谷を突き抜けた「バ美肉ナイトクラブ」レポ

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PANORAはハロウィンの日にあたる10月31日、SHOWROOMの協力のもと渋谷の某イベントスペースにて、魔王マグロナちゃん、兎鞠(とまり)まりちゃん、竹花(たけはな)ノート先生という人気バーチャルYouTuber(VTuber)が3人出演するトークイベント「バ美肉ナイトクラブ」を実施しました。

ハロウィンの渋谷といえば、仮装した「パリピ」(パーリーピーポー)が日本で一番集まる場として知られています。そんな人混みが嫌いな人にとっては、ある意味一年で一番渋谷に行きたくない日、しかも平日のど真ん中という悪条件にも関わらず、昼夜の2回公演を合わせて140名近いバ美肉ファンが集まり、会場は驚異的な熱狂を見せました。

その証拠に、なんとハロウィン本番の夜に並み居る他のイベントを差し置いて、Twitterトレンドで日本の最高4位、東京の2位に食い込むという快挙を成し遂げました。大丈夫か日本。SHOWROOMでの公式配信でも来場者2000人を超えて、ネットでの強い関心もひしひしと感じました。

 
そんな現地の熱気をお伝えすべく、以前のマグロナちゃん講演に続き、専門がスマホゲームにも関わらずバ美肉が好きすぎるライターとしてぐいぐい知名度を上げている「GameCast」のトシ氏にオフィシャルレポートをお願いしました。ぜひ現地の愛に満ちた狂気(本当にそうとしか表現できない空間だった)を追体験してください!

 

そもそも「バ美肉」とは?

ようこそ、平成最後から始まる最高にバーチャルな未来へ。2018年10月31日、ハロウィンの夜。仮装した人々であふれる渋谷。

 

協力PARI MIKI渋谷店

ここに伝説の「バ美ピ」(バーチャル美少女受肉ピープル)たちが降臨し、バーチャルな世界を生きるVTuberたちと話せるトークイベント「バ美肉ナイトクラブ」が開催された!

 

VTuberといえば、2Dや3DCGなどのキャラクターを利用して配信を行う動画配信者のこと。その中でも、ここ3、4ヵ月一気に盛り上がっているジャンルが「バ美肉」です。

バ美肉とは「バーチャル美少女受肉」の略語で、男性が美少女の体を得て女性キャラクターのVTuberとして活動することを指しています。「男性が女性キャラクターとして振る舞う」と言うと奇妙に聞こえるかもしれませんが、外見だけでなく、声に関してもボイスチェンジャーや裏声などを使って演技をしており、はた目には女性にしか見えません。

もともとバーチャル世界では「現実の性別も姿も関係なく活動できるようになる」と言われていましたが、VTuberでもどちらかといえば「魂の人」とキャラクターが同じ性別というのが主流です。

一方で、女性を演じたい男性も数多く存在しており、昨年12月にVTuberムーブメントを大きく表舞台に押し上げた「バーチャルのじゃロリ狐娘YouTuberおじさん」こと「ねこます」さんのように、見た目は女の子、でも声は男性というVTuberも人気を博していました。

その流れをさらに推し進めて、ボイスチェンジャーなどを活用して、見た目も、動きも、喋り方も女性にしか見えないのがバ美肉になります。歌舞伎で男性が女性の役を演じる「女形」(おんながた、おやま)の進化系とも言え、宝塚歌劇団で女性が男性の役を演じて多くの女性ファンから声援を浴びるように、同性だからこそ同性の心を掴む言い回しや動きができるのかもしれません。

 

そんなバ美肉なVTuberの方々の中でも、人気の高い3人と直接話すことができるのがバ美肉ナイトクラブになります。出演者は「中身」がおじさんであることを明かして活動している先鋭的な下の3人です。なお、ここでは中の方の年齢に関わらず「おじさん」と記載させていただきます。

 
●魔王マグロナちゃん
YouTubeTwitter

バ美肉の名付け親にしてブームの産みの親。イラストレーターukyorstさんがイラストを描き、自分で声をあてている「バーチャル魔王おじさん」。YouTubeチャンネルの自己紹介動画によれば「おじさんが自分で絵を書いて自分で動かしたLive2Dの体に受肉して、更に自分で声帯を弄って自分で声を当てた地獄のようなコンテンツです」とのこと。

 
●兎鞠まりちゃん
YouTubeTwitter

魔王マグロナちゃんのファンであるおじさんが、彼女(彼?)に憧れてバ美肉。女児キャラクターでありつつ、バイノーラルマイクを使った放送で視聴者をくすぐるという小悪魔女児(おじさん)。

 
●竹花ノート先生
YouTubeTwitter

イラストレーター/キャラクターデザイナーである竹花ノートさんが「バ美肉」した姿。その母性あふれる姿や様々なVTuberをデザインしたことからファンからは「ノートママ」と呼ばれています。男前の声と女声、最近ではロボットボイスも使い分けて視聴者を混乱させる魔性のおじさん。

 

青森や大阪からも! 平日なのに日本中からファン集合

バ美肉ナイトクラブは10月31日という平日ど真ん中の水曜日開催にもかかわらず、北は青森、南は大阪、日本中から大勢のファンが会場に集合していました。

 

この日のために作られたポスターを見て感動し、夜の部では推しVTuberが現れるディスプレーの下に差し入れが捧げられて、会場は放送前から異様な熱気に包まれていました。

 
実は受付からして昼の部は「ニア」ちゃん、夜は「筑野えり」ちゃんというバ美肉勢が担当。

 
さらに昼夜の部とも開演までの1時間、バ美肉化したDJ SHARONELさんがオープニングアクトを勤めるという、始まる前からバ美肉づくしな空間でした。

 

イベント開始と共に、司会であるPANORA広田の合図で挨拶が始まると、会場は歓声に包まれてテンションアップ!

 

3人のトークが始まると、参加者からバ美肉VTuberたちの生放送においてコメント欄でよくみかける「助かる」や「おじさんだからガチ恋できる」といった掛け声が次々と上がります。その様子は完全に、生放送のリアル版。トークに合わせて声援を送るファンの間は、生放送の熱気をさらに煮詰めたような興奮状態でした。

ちなみに「おじさんだからガチ恋できる」とは、中身がおじさんなので、現実に異性関係のトラブルが発生することなどを考えず、完全にバーチャルな存在として割り切って楽しめることを意味するバ美肉VTuber独特の合いの手です。

1時間のトークライブは、来場者がスマホでバ美肉に関する問題に答えて得点を競う「バ美肉検定」、バ美肉や3人に関する秘密をひも解く「バ美肉誕生秘話」、3人に可愛い動き&ボイスを演じてもらいナンバーワンを決める「バ美肉KAWAII選手権」、会場からの質問コーナーという4パートに別れていました。

筆者が取材した昼の部の「バ美肉誕生秘話」では、3人の個人情報が次々と明かされていきました。例えば、身長はマグロナちゃんが152~153cm、まりちゃんは耳ナシで128cm、ノート先生は151cm。誕生日は、マグロナちゃんが4月、ノート先生は6月末ぐらい。血液型はマグロナちゃんがAO型、ノート先生がAO型、まりちゃんがAB型といった具合です。気になった言葉をピックアップしていきましょう。

 
バ美肉という言葉を広めるつもりはなかった!?

バ美肉という言葉の第一人者であるマグロナちゃん自身が「こんなかわいくない言葉を広めるつもりはなかった〜」と言及。もともとは、自分自身で絵を描いてVTuber化したおじさんたちが集まって「バーチャル美少女セルフ受肉おじさん女子会ワンナイト人狼」(バ美肉おワ人狼)というコラボ配信がルーツとのことですが、セルフという要素が抜けて男性が女性キャラを演じる「バ美肉」という言葉だけが広まってしまったのだとか。

ムーブメントというものは、いつでも意外なところから広まるものなのでしょう。ただ、マグロナちゃんとしては、自分でイラストを描いていないのはバ美肉ではないと「バ美肉警察」のように取り締まることは絶対になく、自由にしてほしいとのこと。

 
みんなも「スピード受肉」すべし

さらに驚いたのは、まりちゃんが「3日間ぐらい」でVTuberになってしまったという話。「まりちゃんはなぜバ美肉したの?」という質問に対して、マグロナちゃんに憧れて「体」の作り方とボイスチェンジ、動画撮影の技術を勉強して、「スピード受肉」を果たしたとか。「みんなもスピード受肉してけー。悩んでいるともったいないぞー」とのこと。

 

しかし、世の中上には上がいるもの。ノート先生の受肉時間は、なんと驚きの13時間(!)。バ美肉のきっかけは、友達のVTuber放送に「竹花くん来ない?」と言われたことだとか。そのときに自分の体がなかったので「せっかくだから作ろうか」と7時間で立ち絵を描いて、モーション付けできる人に6時間で動きをつけてもらって、放送に間に合ってしまってVTuberに……って、いくら何でも早すぎませんか!?

 
兎鞠まりちゃんは仮面ライダーが元ネタだった

兎鞠まりちゃんが兎モチーフになった理由は、「仮面ライダードライブ」の主人公である泊進ノ介(とまり しんのすけ)がルーツで、その「とまり」をどうしても使いたくて、兎が好きだったので兎鞠になったとのこと。キャラに意外なモチーフありですね。

そんなトークが終わると、続いて究極のコーナーが始まります!

 

地獄か天国か!? おじさんが競うKAWAIIナンバー1

会場が最高に盛り上がったのが「バ美肉KAWAII決定戦」。3人のバ美肉おじさんたちがテーマにそって可愛いボイス&動きを披露して、最も可愛かった1人が「最カワおじさん」として称えられる地獄のような……いや、天国のようなイベントです。会場から拍手で決めてもらったテーマは、昼の部では「告白」(!!)、夜の部では「癒しの言葉」(!!!)。

 

昼の部の「告白」において、マグロナちゃんは、自然な会話の中からさりげなく「告白を察してもらおう」とする奥手すぎる絡め手を展開。自ら「つき合いたい」と言わずに、相手に言わせるというあまりにオタク的な保険をかけた言葉に、会場からは「さすがよわよわ魔王」と感心の声。

 

ノート先生は「いつも自信がない竹花を応援してくれてありがとう。わかんないよぉ! 頭が真っ白だよぉ!」と、突然に振られた告白展開(事前の打ち合わせでは知らされていなかったという)に混乱中。

 

そんな中、「いつもはひどいこと言っちゃうけど、本当は君のこと好きだよ」と、バッチリ決めたまりちゃんの告白が会場のファンに刺さり、昼の部の最カワおじさんはまりちゃんに決定!

会場から湧き上がった歓声に「おじさんでええんか」と戸惑うも、会場のファンは全員で「おじさんがいい」と即レス。あまりの団結ぶりに出演者が「やだよ、怖いよ!」と叫ぶ一幕も。ちなみに夜の部のナンバー1はマグロナちゃんでした。

 

バ美肉検定では、回答前に「推し」を1名選んでもらい、その推しの中で一番得点の高かった人に3人のサイン入りポスターをプレゼント。

夜の部では、さらに検定に含まれる「大喜利」の自由回答で、面白かった人1名にマグロナちゃんゆかりの足ツボマッサージマット、面白くなかった人5名(……といっても会場で発表した際に受けてましたが)に会場のポスターが贈られました。

 

バーチャルだけど「会って話せる」リアルに価値がある

トークイベントの終了後は、会場でグッズを買ったファンが30秒間だけ3人と話せるお話会に移行。さらにアイドルライブの定番であるチェキ券も販売されて、ツーショットで写真を撮影できました。ファンに会場に来た動機を聞いてみると、

「いつも楽しい動画を見ているのでお礼を言いたかった」
「やりたいことがあって、応援してもらいたくてきました」

などさまざまでしたが、1対1での対話を終えたファンはみな「動画でコメントを読み上げられるのと、自分のために話してくれるのとでは感動が違う」と胸を熱くしていました。中には泣き出すほど感動していたファンも。

いつもはコメントとして文字で示される「助かる」も、会場のメンバーが大勢で声に上げれば熱気が跳ね上がるように、憧れの存在が目の前にいてダイレクトに反応してくれる感動がファンの胸を打っていました。

ファンはネットの動画や生放送でVTuberを観つつも、現実をどこかで求めている。バーチャルな存在だからこそ、実際に会って、自分を見てくれて現実感を感じたときにより大きな感動が生まれる──。だからVTuberといえども、リアルイベントに価値が出るのではないでしょうか。

バ美肉ナイトクラブは、それを体現していたように感じました。現在、当日出演した3人によるイベントの反省会動画では、コメントからその余熱がひしひし伝わってきます。当日のアーカイブ動画はありませんが、ぜひ反省会動画でその熱気を少しでも味わってください。

 
当日の参加者からも「相当閣下シリーズ」MADを投稿いただきました。

 
 
(文/GameCast・トシ、編集/広田稔)

 
 
●関連リンク
バ美肉ナイトクラブ in 渋谷【PANORA × SHOWROOM】
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