最優秀賞は「うきうきドリームパレード」! VTuberハッカソン全国ツアー・北海道大会レポート
技術的困難に挑んで生み出された作品を発表
1日目までは暖かかった会場付近でしたが、2日目の朝はたまに降る小雨も雪に変わりそうなくらい冷え込んでいました。2日目の開場は午前9時で、朝早くから参加者が集まり、昨日の続きに取り掛かります。
午後になると制作も終盤になり、だんだん会場の参加者も、より熱心になる姿が見受けられました。開発終了までに全チームが無事、YouTubeに完成した動画のアップロードを完了し、成果発表を始めます。
はじめに「北海道ちゃん」が説明した成果発表順にレポートしていきます。
●Vキャン!△
チーム名:はこだて山の上
北海道の大自然の中でキャンプをしているVTuberの様子を定点カメラで撮影した作品。下半身のトラッキングにKinectを使ったところ、当初は思った結果を得られなかったが、そこはチームの技術力でなんとか解決したとか。曲もメンバーが自作。しかしながらバーチャルの世界を作り込みすぎてしまったため、曲が雰囲気に負けてしまうように……。でも、チーム一丸となって「KI☆A☆I」で解決。
●ぼっちにでもできるコンビ系VTuber
チーム名:NDS
主人公「あいづち楓凛(ふわり)」ちゃんと、その双子の姉妹でAIという「あいづち あい」ちゃんが、「私のジェネレーションギャップ」について雑談するという動画。AIはA3RTの「雑談用API」と「感情分析API」を利用し、話の返答には「雑談用API」、話の内容によって「あい」ちゃんが喜怒哀楽の表情を自動的に変える予定だったが、今回は「雑談用API」のみ利用した。
●蝦夷リス子の一日に密着してみた!?
チーム名:エキノコックスパンチ
道外の人にもっと北海道に来てもらうために、北海道に住む「蝦夷リスコ」が自らの暮らしぶりを
紹介する動画になる予定だったが、開発中のキャラクターモデルのトラブルにより映像化できなかった。今回完成した動画はラジオ形式となっている。
●うきうきドリームパレード
チーム名:アーバンライフ白石
企画発表の時点ではVTuberがアルミホイールを丸めて叩き、アルミ玉を作る予定だったが、モーションキャプチャーが機材のトラブルの関係でアニメーションが荒ぶって、制作は難航。打開策として、その荒ぶることを逆に面白く見せるように仕上げた。
●バーチャルサモナー道産子キスミ
チーム名:ノープレッシャー
産卵における命の美しさを表現。チームメンバーにウェブエンジニアがいたことから、チャンネルの紹介サイトの構築、コラボ募集フォーラムまで制作した。
●UNITY ASSET TV SHOPPING
チーム名:パセニュロ Shopper Japan
Unityのアセットストアで取り扱う様々なUnityAssetを紹介。見る人に「買わねば」と思わせる「そして」「さらに」「そのうえ」「しかも」といった言葉を使うように工夫し、購入意欲を掻き立てるような通販番組にした。
参加者のチームの発表が終わった後、飛び入り審査外参加としてデッドロックの大山さんが2日目の朝に生み出した、「重機系VTuber 重油のむ夫」を発表。システムは完成しましたが、声とモーションをつけられていないので、手元のコントローラーで大山さん自らがリアルタイムで動かして、声を当てていました。
「嬉しいときには扉が開くのです」と実は細かい芸があることを説明すると会場は笑いに包まれていました。
発表が終わったあとに審査がスタート。会場では参加者同士が、各作品の技術面や制作秘話について和気あいあいと語っていました。
●VTuberハッカソン全国ツアー【北海道大会・成果発表】 ライブ配信のアーカイブ動画
賞追加のサプライズも! お待ちかねの審査発表
審査協議に予定よりも時間が掛かりましたが、無事結果が決まって表彰式がスタート。表彰式が始まると、またもやUnity Asset Store賞が賞に追加されてというサプライズがありました。
●Unity Asset Store賞
受賞チーム名:パセニュロ Shopper Japan
副賞:Unity Asset Storeバウチャー・50ドル分
審査員講評:アセットを紹介するVTuberとして継続すると世界初となります。3人でバウチャーをお使い下さい(常名さん)
●DoMCN賞
受賞チーム名:はこだて山の上
副賞:DoMCN Tシャツ
審査員講評:リモート参加だったのにも関わらず、ここまでのクオリティの動画が完成したということに関心しました(DoMCN・御供さん)
●HCS賞
受賞チーム名:NDS
副賞:VRコンテンツ開発ガイド
審査員講評:VTuberがAIと対話するという点にすごく可能性を感じました。私自身も明日作ってみようと思いました(北海道情報専門学校の川村さん)
●ロマン賞
受賞チーム名:エキノコックスパンチ
副賞:ドローン
審査員講評:果敢にやりたいことを最後までやりきった点を評価。ドローンにもロマンが詰まっていて、みなさんにもそのロマンを感じてもらいたいので、副賞にお送りします(デッドロック・大山さん)
●バーチャルキャスト賞
受賞チーム名:ノープレッシャー
副賞:バーチャルキャストとインフィニティットループの番組への出演ご招待
審査員講評:まず、絵が可愛い。そしてVTuber動画になっていた。また「命を燃やしているんだな」という無理やりな点も評価。技術的にも頑張っていた(バーチャルキャストの松井さん)
●VTuberハッカソン全国ツアー2018北海道大会最優秀賞
受賞チーム名:アーバンライフ白石
副賞:2018年12月に行われるVTuberハッカソン本大会への出場権
審査員講評:審査員一致で「北海道代表はここしかない」と決まりました。東京での決勝戦遠いとは思いますが、お待ちしております(常名さん)
●VTuberハッカソン全国ツアー【北海道大会・表彰式】 ライブ配信のアーカイブ動画
最後に常名さんが「2日間、全員で力を出し切って作品を作り上げたということが伝わってきました。どのチームもはじめの企画発表から最後の成果発表の間に企画が変わっていましたが、それは動画を完成させるという点ではとても大切なことで、企画を柔軟に変えていったということが、すべてのチームの動画が完成した理由です。ぜひ今回の動画だけでは留まらず引き続き是非活動を続けて欲しい」とコメント。
さらに主催であるDoMCNの仲さんは、「本当に楽しめたハッカソンだった。6チームの作品を見ていて、もっと続きを見ていたいくらいだった」と語っていました。ハッカソン参加者全員、審査員、運営で並び、「北海道ちゃん」のポーズで集合写真を撮ったところで、楽しかった2日間はお開きとなりました。
*記事公開後、VTuber審査員の八月二雪さんから講評動画をいただきましたので追記しました。
●VTuberハッカソン2018北海道大会概要
・開催日時:2018年11月10日(土)9時30分〜2018年11月11日(日)21時
・開催場所 :北海道情報専門学校(北海道札幌市白石区菊水6条3丁目4-28)
・主催:DoMCN
・協賛:バーチャルキャスト、デッドロック
・開催協力:北海道情報専門学校
・総合主催:PANORA(パノラプロ)
・共同主催・運営:SVVR Japan
(TEXT by 柄澤勇弥、SVVR Japan、Edited by Minoru Hirota)
●関連リンク
・イベント募集ページ
・VTuberハッカソン2018北海道大会 Togetterまとめ
・VTuberハッカソン全国ツアー公式Twitterアカウント
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・VTuberハッカソン全国ツアー2018【北海道会場・開会式】
・VTuberハッカソン全国ツアー2018【北海道会場・企画発表】
・VTuberハッカソン全国ツアー2018【北海道会場・成果発表】
・VTuberハッカソン全国ツアー2018【北海道会場・表彰式】