Unity、6月中旬よりライセンス形態を変更して月定額に移行 開発者を探す「Unity Connect」も発表
Unity Technologiesは1日、オランダにて5月31日〜6月2日に開催しているUnity開発者向けイベント「Unite Europe 2016」において、ゲーム開発エンジン「Unity」を3種類の新しいライセンスに移行することを発表した。6月中旬の開始を予定。Unity関係者がTwitterに投稿した情報を引用しつつ解説していこう。
既存のUnityでは、PersonalとProの2種類を用意していたが、6月からはPersonal/Plus/Proに変更される。価格はPersonalが無料、Plusが月額5880円(年間払いで月額4200円)、Proが月額1万5000円。ただし、Personal/Plusは、前年度の売り上げが10万ドル以下の開発者という制限が設けられている。
今までPro版には買い切り(19万4400円)も用意されていたが撤廃された形だ。サブスクリプションに移行するメリットについて、Unity Technologiesは、下記の3点を挙げている。
・iOS ProとAndroid Proのアドオンもなくなって統合され、すべてのプラットフォームが利用可能になった。
・最新のアップデートが追加コストなしに常に利用可能。
・Performance Reporting、Analyticsのリアルタイム機能など、新しい機能やツールを提供。
https://t.co/pKJje7s1TW
「Unity ソフトウェアを使用して 10 万米ドルを超える年間総売上高を上げた個人。この総売上高には、Unity ソフトウェアを使用しないで得られた収入は含まれません」 https://t.co/lMCmptC9Zc— 伊藤周 (@warapuri) May 31, 2016
現在月額75ドル(9000円)のサブスクリプションをご利用の方は、2018年6月まで現在のプランを継続することも可能です。
新しいライセンスのFAQはこちらをご覧ください。https://t.co/LHEIqzF8O0— ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン (@unity_japan) May 31, 2016
今のUnity Proライセンスで今後も永続して利用できます。
ただし、2017 年 3 月 3 日後はバージョンアップができない、ということです。大事なことなのでもう一度言うと、Unity Proライセンスはサブスクリプションにしなくてもずっと使える、ということです。
— 伊藤周 (@warapuri) May 31, 2016
Personal版は、今まで通り無料ですべての機能が可能。ゲーム内ビデオ広告の「Unity Ads」にも対応しており、広告収入を通じたマネタイズが可能だという。また、ゲームの遊ばれ方を調査できる「Analytics」についても基本機能が利用できる。
Plus版は、商用ゲームをリリースするにあたってPersonalよりサポートが必要な開発者向け。いくつかのアセットを組み合わせた「アセットストア・プロジェクトパック」や、クラッシュレポートを収集してゲームを最適化できる「Game Performance Reporting」サービス、Analyticsのリアルタイムデータフィードなどが利用できる。
さらに新しいプランとしてUnity Plusも発表。これから商用ゲームをリリースするにあたってPersonalより強力なサポートを必要とする方に。 pic.twitter.com/144wV6UAK4
— ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン (@unity_japan) May 31, 2016
Asset Store Project Packによって、特定のジャンルのゲームを素早く作り始める事が可能。さらにPlusからAnalyticsのリアルタイムデータアクセスやPerformance Reportingも利用可能に。 pic.twitter.com/YjQfacDzll
— ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン (@unity_japan) May 31, 2016
Pro版は小〜中規模のプロフェッショナルな開発者に向けたライセンスだ。このほか大きな組織でソースコードやエンタープライズ向けのサポートが必要なユーザーに向けて、Enterprise版も用意する。
Unityの新しいライセンスが発表!Proはアドオンがなくなって全部入りに。 pic.twitter.com/9k2aGwixlg
— ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン (@unity_japan) May 31, 2016
【UnityProのココがイイ!】
「Cloud Buildが並行ビルドかつプライオリティキューとしてビルドできる」
並行してビルドできるということは、ビルドが終わるのを待たなくてもいいということです。あとリポジトリのサイズ制限がなくなったのが最高(これはPersonalも)— 伊藤周 (@warapuri) June 1, 2016
さらにUnity Cloud Buildのレポジトリサイズ制限もなくなりました!でかいプロジェクトでもバンバン使って頂けます!
— ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン (@unity_japan) May 31, 2016
そんなことより1よ、聞いてくれよ
Unity Cloud Build、レポジトリのサイズ制限なくなったんだよ
デカいゲームでもビルドしほーだいらしいんだよ #UniteEurope— h.omae (@pigeon6) May 31, 2016
Unity Analyticsのヒートマップでユーザーのプレイ中のFPSを視覚化し、生データ出力機能で原因を絞り込むデモ。こんな事がほとんど1クリックで出来ちゃうのもUnity Analyticsならでは!#UniteEurope pic.twitter.com/STg0cLu43e
— ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン (@unity_japan) May 31, 2016
【UnityProのココがスゴイ!】
「AnalyticsがRaw Data Exportできる。リアルタイムデータが取得できる」つまりプレイヤーの位置のヒートマップが見えるので、例えば処理落ちするポイントをプロットすればどこが重いのか一目瞭然です。これはProならではの使い方— 伊藤周 (@warapuri) June 1, 2016
【UnityProのココがスゴイ!】
ProのRaw Data Exportを使えばこんな感じのプレイヤー情報のヒートマップが出力することができます。VRとかで90fps切ったところとかをプロットしていけば、どこか重いかわかるという pic.twitter.com/r5Iuexjbav— 伊藤周 (@warapuri) June 1, 2016
【UnityProのココがスゴイ!】
「Multiplayerが200CCUまでできる」
CCUというのはユーザーの同時接続数ということで、Personal の20CCUは商用ゲームとしては、やはり若干心もとないです。200あれば小中規模であれば大丈夫でしょう。— 伊藤周 (@warapuri) June 1, 2016
【UnityProのココがスゴイ!】
「Asset Store Project Packsが年4回2パックもらえる」
Asset Storeのアイテムパックを提供します。レースゲームパックだったりFPSゲームパックだったり(PlayMakerとかShaderForgeとか欲しい)— 伊藤周 (@warapuri) June 1, 2016
【UnityProのココがスゴイ!】
あとは、
・サーテフィケーショんコースウェアが利用できる
・Game Performance(クラッシュレポート)が利用できる
・Proスキンが使える
とかあります!あ、あとスプラッシュスクリーンをカスタマイズできるというももちろんあります— 伊藤周 (@warapuri) June 1, 2016
各ライセンスの比較。
イベントでは、チームを組むための開発者を探せる「Unity Connect」サービスも発表した。7月よりβ版を始める。
さらに新サービス、Unity Connect発表。一緒に開発する開発者を探せるサービス。7月からβ版開始! pic.twitter.com/jasP3rDra8
— ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン (@unity_japan) May 31, 2016
*オマケ
#UniteEurope の傍で焼いてる豚の丸焼きがいい匂い過ぎて集中できない pic.twitter.com/pg1QXCDam1
— h.omae (@pigeon6) May 31, 2016
●関連リンク
・ニュースリリース
・6月からUNITYのライセンスと価格が刷新に(Blog)
・ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン