AZKiと開拓者が共に世界を創っていく始まりの1st LiVE『The Shitest Start』ライブレポート
5月19日、VSingerとして活動中のAZKiちゃんが初の単独ワンマンライブ『The Shitest Start』(意訳 : クソみたいな始まり)が秋葉原エンタスで開催された。
-セットリスト-
1.Creating World(Jun Kuroda Remix) (アンコール) |
開場して10分程度で、AZKiの新境地を見にきた開拓者(※AZKiのファンの愛称)がすでに溢れかえっていた。18時半を過ぎた頃、AZKiのマネージャーであるツラニミズ氏が登場、「ライブの前に重大発表があります」といきなり会場ざわつかせた。彼から放たれた発表は、AZKiのホロライブ加入、それに伴いホロライブ内に新たな『イノナカミュージック』という音楽レーベルが始動、そして新メンバー「星街すいせい」がホロライブ並びにイノナカミュージックに加入するというものだ。風が通り過ぎたかのように発表されたビッグニュースに会場のざわつきは消えなかった。
ツラニミズ氏の挨拶が終わり、「私のこと知っている人いますか?」少し緊張した様子で登場したのはイノナカミュージックに新メンバーとしてホロライブに加入した星街すいせいだ。AZKiファーストライブのオープニングアクトとして登場した彼女の目の前には、すでに青いペンライトを掲げた開拓者たちが広がっていた。そしてオリジナル楽曲「天球、彗星は夜を跨いで」を緊張していたとは思えない程堂々としたパフォーマンスで会場を魅了した。はじめの挨拶からは想像できないセクシーな歌声に、AZKiとはまたタイプの違うシンガーであることは一目瞭然だった。これから展開されていくであろうAZKiとのユニゾンに期待せざるを得ない。
(天球、彗星は夜を跨いで / 星街すいせい)
オープニングアクトが終わり満を持してAZKiが開拓者の前に現れた。「もうすでに感無量です」と赤いペンライト一色に染まった会場に感動を隠しきれない様子が伺えた。ライブで初披露となったCreating World(Jun Kuroda Remix)を開幕で披露。原曲とは違ったFuture Bass色が強くなった「Creating World」に序盤から身体が自然と動いてしまう。
そしてここからフェリシア~リアルメランコリー、いのち~Starry RegretsとAZKi WHiTEの楽曲が続いた。序盤ポップチューンからのバラードの流れはなかなか珍しいセットリストではあるが、これはAZKiの楽曲の特徴であるWHiTEとBLaCKの展開ならではの見せ方だろう。
僕ら開拓者の前にAZKi BLaCKが登場した。AZKi BLaCKは音楽クリエイター集団「SCRAMBLES」が手がけるロックナンバーの楽曲が特徴的だ。これから始まるAZKi BLaCKのラッシュを想像するだけで自然と身体が動いて歓声をあげずにはいられなかった。
5月15日の生放送で初披露したAZKi BLaCKの新曲「シットデイズ」を皮切りにひかりのまち、I can’t control myself、Fake.Fake.Fakeと怒涛のロックナンバーが会場を盛り上げた。楽曲の力もさることながら、がむしゃらに歌い上げるわけではなく、しっかりと感情を乗せて歌い上げるAZKiの姿にこれまでの活動の成果が現れていた。
最後に披露したのはもちろんAZKiの原点であり、AZKiと開拓者が共に世界を創っていく始まりの楽曲である「Creating World」だ。最後はCreating Worldだろうとわかっていても盛り上がらずにはいれなかった。明るい曲調ではあるものの、最後にふさわしいクライマックス感のあるメロディ、開拓者がAZKiと共に開拓していく世界が目の前に広がっていた。時間がすぎるのはあっという間でクソみたいな始まりというタイトルとは似つかわしくないエモーショナル空気が流れる中、「アンコールは予定していなかった」と最後には再びCreating World(Jun Kuroda Remix)を披露し、AZKi初の単独リアルライブは幕を閉じた。
トーク中のAZKiの言葉は感謝で溢れていた。「150人ぐらいの箱が3分の1ぐらい埋まったらいいねってカエルさんと話していたんですけど、チケットも完売して….」必死に涙をこらえながら会場に来た開拓者、会場にはこれなかった開拓者に向けて感謝の言葉をひたすら語っていた。会場に来た人はわかると思うが、最終的に箱が埋まったというわけではなく、開演前から会場は開拓者で満員だった。そのぐらいAZKiのライブを待ちわびていた人は多く、最後に発表された2nd LiVE『A GOODDAY TO DiE』 でも多くの開拓者がAZKiの歌を聞きに来ると思う。
クソみたいな始まりだったなと後で大きい舞台になったときに振り返られたらいいと名付けられた『The Shitest Start』だが、ツラニミズ氏の思惑通り、”最高にクソ”で”最高のライブ”だった。
最後に、何かと話題を呼んだ「ツラニ水」だが、ほんとにただの『水』だった。
AZKi 2nd Live 『A GOODDAY TO DiE』
ライブ名 | 『A GOODDAY TO DiE』 |
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開催日 | 2019/7/27(土) |
場所 | 秋葉原エンタス |
参加費 | ¥3,000(税込) ※別途、ワンドリンク代\500(税込) |
(文 森山ド・ロ)