顔はイラスト、体は3Dのバーチャル美少女がスゴい自然 Euclid製のVRデモ「Live2D 保健室」を体験

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Live2Dは2日、日本工学院蒲田キャンパスにて年次イベント「alive 2016」を開催中だ。基調講演やアワードを含む8つのセッションや18の展示ブースを用意している。その目玉のひとつとして用意された「Live2D Euclid」のVRデモ「Live2D 保健室」を体験してきたのでレポートしていこう(関連記事)。

 

複数の原画を元に360度化

Live2Dといえば、イラストを2Dのまま立体的に見えるように加工してくれるツールになる。インターネットでは昨年12月、Facerigとの連携でウェブカメラの映像を元にアニメキャラを操作できる動画で大いに注目を集めた(関連記事)。

 
現行バージョンの「Cubism」では1枚の原画を元に変形するので動かせる角度が30〜40度と限られているが、開発中で夏頃にクローズドβをスタートする「Euclid」なら複数の原画を元に360度の立体表現を実現してくれる。

 
その仕組みとしては、今のところ2Dと3Dのハイブリッドという形態をとっている。具体的にキャラクターの場合、体は3Dモデルを利用し、顔の部分は複数の原画を元にLive2Dで加工してシームレスにつないでいる。正面だけでなく、横に回り込んだり、キャラターがさまざまな方向を向いても、基本的に破綻することなく表示してくれる。

 

 

 

 

 


*このツイートはちょっと誤解を招く表現だが、加工前の前後左右にある2Dイラストをレイヤーとして表示するとこうなるよという画像になる。

 

イラストベースだから近づいてもカワイイ

 
そんなEuclidはSDKを提供する予定で、UnityやUnreal Engineなどを利用して、Oculus RiftやHTC Vive、PlayStation VRといったVRゴーグル用のコンテンツをつくれる体制に持って行く。そうした具体例として、今回のVRデモを用意した。開発を担当された方によれば、今年の2月ぐらいから試行錯誤しながらつくってきたとのこと。

 

 
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高校2年生17歳という設定のユイ。吹奏楽部のパーカッション担当でマリンバが大好きとか。ちなみにユイのEuclid向けデータの配布については前向きに検討したいとのこと。

 
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はい。VRおじさんです。デモに使われていた機材はHTC Viveで、座っての体験となった。ハンドコントローラーは利用しない。コンテンツはUnity製だ。

 
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デモが始まると、自分が廊下に出現し、ユイにいきなりマリンバをぶつけられる。気づくとソファーに座っていて、入り口からユイが歩いてくる。

 
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周りをみまわすと……。

 
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これはまごうことなき保健室!

 
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でもって、自分の体もある! けどハンドコントローラーがないので手が動かせないのがちょっともどかしい。

 
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いきなり隣に座ってくるユイ。ちょっとドキドキしますね。でも意識の高いVRおじさんなので、思わず体の中に顔をつっこんで3Dモデルを内側から見ちゃったり(ごめんなさい)。

 
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そうこうしているうちに「湿布を貼ってあげる」と言い出して、部屋のいくつかの場所に円が現れる。

 
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そこにプレイヤーが目線を合わてしばらく待つと……。

 
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ユイがリアクションを取ってくれる。

 
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まぁじっくり眺めますよね。

 
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どうやら湿布は冷蔵庫に保管していたみたいです。

 
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プレイヤーの方に近づいてきて左足に……。

 
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ぺたり!

 
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ちなみに貼ってる場所を見たところ湿布が消えてなくなっていました(笑)

 
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最後に教室に移動して、ちょっとした演出があって終了。これはなかなか楽しい! 一部のシーンでカクつきが感じられたが、開発でもその辺の最適化に苦労したとのこと。ただ、CG自体はあまりに自然すぎて、顔部分が2Dイラストがベースというのは言わてもわからないレベルだ。

 
 
2Dと3Dのハイブリッドなら、最初から3Dモデルだけでもよくない?という意見もあるかもしれないが、Live2D Euclidを使えば、原画の雰囲気を生かせるというのがポイントだ。特にキャラの顔部分はこだわる人も多く、近づいたときに2D由来のほうが有利になることもあるだろう。「描いたままをそのまま動かせて、三次元で動かせるのが強み。自分の描いたままがアニメになるというのは、クリエイターにとっても嬉しいこと」と開発担当の方は語ってくれた。

 
このLive2D 保健室のデモは、来週の7月15日のGTMF 2016や、東京ゲームショウ2016などでも展示する予定なので、ぜひ現地でチェックしてみよう。

 

 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
●関連リンク
Live2D
alive 2016

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