投資会社Digi-CapitalがAR/VR投資予測 2017年の投資は25億ドル、第4四半期は10億ドル
VR/ARやビデオゲーム、モバイルを中心に投資を行う投資銀行である英Digi-Capitalは2017年のAR/VRの投資の分析記事を公開した。
2017年の第4四半期だけでAR/VRに10億ドルの投資が行われたが、このうち4分の3はMagic Leapの5億2200万ドル、Nianticの2億ドルで占められている。2017年全体ではAR/VRのスタートアップは25億ドルの投資が行われた。
AR/VRの分野別投資のうち3分の1がAR/VR技術に投資された。主にMagic Leapによって資金調達の4分の1がスマートグラスに入り、ゲーム分野は大幅に成長して10ドルあたり1ドル以上の収益を上げた。AR/VRのその他の分野への投資も広がっている。
かつてAR/VRのスタートアップに投資していたVCは小規模で専門的なファンドに限られていたが、今では世界中のメガファンドに至るようになった。AR/VRは未だ初期段階の市場であり、Digi-CapitalはAR/VRが投資家にとっての中心的な投資対象であると考えていたが、2017年初めにはVR市場の悲観的な観測によってVCによる投資が冷え込んだ。しかし、モバイルAR市場の盛り上がりによって相殺され、ARのみならずコンピュータビジョン/機械学習の登場によって投資家の投資対象の幅が広がった。
AppleのARKit、GoogleのARCore、FacebookのCamera Effectは2018年末までに9億台以上、2021年末までに30億台以上のインストールベースを持つ可能性があるが、モバイルARのスタートアップが収益を上げるには2018年末から12か月以上かかる。市場の初期段階は、VCの3年から5年の典型的なタイムスケールが現在行われている投資について正しいことを意味している。ただ、長期的で支配的なプレイヤーは2019年前までは莫大な利益を上げない可能性がある。
Digi-Capitalによるより詳細な情報やグラフを求めたい場合は、公式ブログの記事やDigi-Capitalによる第4四半期のAR/VRレポートを購入することができる。
(TEXT by ぱソんこ)
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