ただ可愛いだけのアイドルは目指していない──VRアイドル・鈴木あんずと白藤環「あんたま」1万字インタビュー(後編)

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前編に引き続き、岩本町芸能社所属のVRアイドル、鈴木あんずと白藤環、通称「あんたま」の2人のインタビューをお届けする。

 
 

お互いの「いいとこさがし」をしてみると……

──続けて「自分達のここが一番の魅力」という話を語っていただいてもいいですか?

 
 よ〜し、いけあんずちゃん!!

 
あんず 何をするの?

 
 われわれのここがいいみたいな……。

 
──要するに自己アピールですね。

 
あんず ……環ちゃんの距離感が近いこと。

 
 確かに息をするように壁ドンするからね。そんなアイドルは新しい!

 
あんず そんな、いないから。

 
 あとはさっき言ったみたいに「あんたまにあ」のことが好きすぎて、スーパーエゴサするみたいな。距離感が近い! すぐみんなの名前を覚える、どういう人かを覚える。

 
──それは素晴らしい!

 
 生放送とかで出席とかとってるんですよ、今。来た人の名前を全員呼ぶみたいな。そういうのとかも距離が近いっていう意味ではいいかな、魅力かなって。やっぱ環もオタクなんで、名前呼ばれるだけで嬉しいのはわかる。

 
──なるほどー。

 
 あと何が魅力?

 
──お互いを見てここが相手のここがいいところって話も聞いて見たいです。じゃあ環さんからお願いします。

 
 あんずちゃんはまず可愛いじゃないですか! この闇を背負ってる感じがまずひとつ。左目がうずく感じが可愛いし……。

 
──「邪気眼的」な?

 
 そうそう! 邪気眼使えるから強い! 普通にいい子なんですよね、あんずちゃん。真面目、一生懸命! スゴい環のこと考えてくれてるから。いつも環一人でうるさいんですけど、それをあんずちゃんが優しく包み込んで、支えてくれてる感じがスゴい頼もしい。そもそもあんずちゃんが一生懸命頑張ってる姿を見てなかったら、環はここにいないので。

 
──あー、それは良い話ですね。

 
 なので、あんずちゃんの一生懸命なところ。あとギャップがねスゴいんです、彼女。こう見えて実はスゴいツボが浅いみたいな。クールっぽく見えるけど、実はダジャレ好きみたいな。そういうところは可愛いと思う。あと困らせると可愛い。

 
──それは困らせて見たいですね。

 
 環、好きな子にはいじめたくなっちゃうタイプなので、突然無視とか意地悪しちゃうんです。あんずちゃん帰ってきてるのに、無視して生放送の人と喋るみたいな。

 
あんず あー、ダメダメダメ。恥ずかしくて……(編集註:バーチャル空間でのあんずさんの体が暴走中)。

 
 あんずちゃん大丈夫? 見ないでください、うちの子を。大丈夫です、何もなかった! はい、なかったことになった〜!大丈夫これインタビューだからカットとかできるから。

 
──はい、何も見ませんでした(笑)。あんずさんから見て環さんの魅力は?

 
あんず 環ちゃんはこんな感じでうるさいじゃなくて明るいので、私も元気になれるんです。私はスゴく彼女に支えられています。いつも笑わせてくれるし、環ちゃんといると暗い気持ちにならない。それが素晴らしいところ。あと環ちゃんは褒めすぎると照れて、何も喋らなくなるのが可愛い。

 
 確かに! 何て返していいかわからなくなるもんね!

 
あんず いつもそんな感じ。あと私がこんな風にトークがへたくそで、いつもフォローしてもらっているから、この間、お母さんにも「いつも環ちゃんがしっかりしてるから、あんずも頑張りなさい」って言われたり。だから目標みたいな感じです。

 
 環、しっかりしてるからなー。

 
あんず そうだね、しっかりしてるね!

 
 守るよ!

 
あんず ありがとう。

 
 

週1の生放送では「あんたまニウム」が足りない!?

──今後の話が聞きたいです。今、色々レッスンしてるじゃないですか? その楽しさとか、難しさとか、こういうことをやっていきたいとか、そんなお話聞いてもいいですか?

 
 環実はダンスが苦手なんですよ。だからてんてこまい。

 
──大変という?

 
 大変です。全然踊れない。

 
──元々、運動が苦手だからっていう話ですかね?

 
 それかリズム感がないのか。フリを覚えるのが大変です。

 
──あー、フリはでも大変ですよね、確かに。

 
 でも歌うのめっちゃ好きなんで、ボイトレはスゴく楽しいです! ダンスも楽しいんですけど、踊れないもどかしさが!練習しま〜す。ダンスはあんずちゃんの方が得意なんですよ!

 
──おっ、ではあんずさんは?

 
あんず 私はボイトレとか歌とかはあんまり自信ないんですけど、ダンスは踊るのが楽しいですね。

 
──逆ですね! でもうまくバランスとれててよさそうですね。

 
 確かに! ダンスはあんずちゃんに教えてもらえばいい!

 
あんず うん、教える。

 
 教えてもらおう! 楽しみだね、曲とかできるの。 

 
──これからですもんね、まだ。

 
 そうなんです。レッスンもまだ始まったばっかりなんで! これから頑張っていきますよ!

 
──今の目標はありますか? 例えば武道館みたいなところでライブをするとか。

 
 環はずっと武道館って言ってます!
 
 
──それ以前に武道館にどうやって出るのかという。

 
 武道館のステージにゴーンって出て。

 
──バーチャル空間自体が武道館でもいいかもですね。

 
 そう、武道館でやりたいって言ってるけど、でも普通に全国行脚もやりたい!

 
──いいですね!

 
 お礼に行きたい、みんなに。

 
あんず お礼参り?

 
 それ違うって前怒られたじゃん!

 
あんず そうだ、そうだ!

 
 お礼参りはね、喧嘩のやつって言われたんです。環が生放送で言ったら「お礼参りしに行きます」みたいに言ったら「環ちゃん、それ違うよ」みたいな。だからまだ全国で行ってないところもあるので、それはデビューしてからも続けていきたいです。

 
──バーチャルアイドルなのに、あえてリアルで会いに行くっていうのがスゴく面白いですよね。

 
 会いに行きますよ、あなたの街に「あんたま」が! やっぱり地方出身だからわかるんですよね。環、岡山出身なんですけど、やっぱりイベントとかって基本東京じゃないですか。中々行けない、普通に。学生さんとか特に行けないからっていうときに、自分の県に来てくれたら行けるじゃないですか、スケジュールさえあえば。そういう風に会えるアイドルになりたい! われわれを身近に感じてほしい。あんず氏はどうだね?

 
あんず 今ので質問ふっとんじゃった……。何だっけ。

 
──今後やっていきたいことです、目標です。これができるといいなっていう話でもいいですけど。

 
 やりたいことでいいんだよ、あんずちゃん。

 
──ライブとか、握手会とか。でも壁ドンですから、握手どころじゃないですね(笑)

 
 確かに環たちハイタッチとかしてる! 体験者さんと、いつもイェーイってやってる。今もできてる?

 
──できてます! で、何かやりたいことを(笑)

 
あんず ライブをしたい!あとは……。

 
──色々あると思いますよ。写真集を出したいとか、ラジオやテレビに出たいとか。

 
 生放送も今週1回やってるけど、ラジオとかもやりたいよねって。前は毎日生放送をやっていたので、週1になった途端寂しくなっちゃって、われわれが。

 
──えっ、われわれ?

 
 そう自分たちがね! 「あんたまにあ」のみなさんも「あんたまニウムが足りない!」みたいな。

 
──あんたまニウム?

 
 あんたまニウムが足りない!「あんたま生放送まであと4日は耐えられるのだろうか」って言ってる人がいるんだけど、われわれも割とそんな感じで「あんたまにあ成分が足りない」って。

 
あんず みんな仲がいいですよね。

 
「あんたまにあ」のみんなも仲がよくてオフ会とかしてるんですよ。

 
──主役がいないのにオフ会やっちゃう!

 
 そう! 環たちはいないけど、オフ会をやってたよね。

 
あんず 名古屋と北海道でやってた。

 
 体験会が終わった後にみんなでご飯とか行って、私たちが好きなオムライス食べたり、エビ飯食べたりとかしてるんですよ。みんな仲良し! それに今、部活もできてるんですよ。「あんたまにあ」がつくった、「あんたまにあ」のための部活みたいな。

 
──スゴい!

 
 みんなで「スプラトゥーン」で遊ぶ部活をするぐらいに仲よしだから、私たちも足りなくなるよね、「あんたまにあ」成分が。寂しくなる! だからまた今度九州の旅が始まるので、そしたらまた「あんたまにあ」成分は摂取できるよ。楽しみです!

 
──じゃあ最後に新しくファンになる方々にアピールをお願いします!

 
「あんたま」はいつでも初めての人を大歓迎します。気になるなって1mmでも思ったそこのあなた! あなたはもう「あんたまにあ」です! 今この瞬間から、そうVRおじさんも「あんたまにあ」の一員です。そしてこのインタビューを始めて見たよっていうVRおじさんのファンのみなさんも、今きっとあんたまヤバイ奴らだなって思ったと思う! この会話で。

 
──だいぶヤバイヤツらですね。

 
 だいぶヤバイ奴らだと思う。生放送ではエチュードとかコントとかみたいなこともやってるから、それを見ると多分余計「マジヤバイコイツらヤベェや」っていうのが伝わると思う。「あんたま」はただ可愛いだけのアイドルとか、そういうのは目指してません!

何でもできる! 何でもやるよ! みたいな、バッチこ〜いみたいな、面白いこといっぱいやるよみたいな。面白いことやってこうぜみたいな人がいたらみんな大歓迎! ちょっと環よくわかんない感じになってきたから、どうぞあんずちゃん!

 
あんず こんな感じだけど、ちゃんと真面目な時は真面目なんですよ、信じてください。

 
 いつだってわれわれは真剣です。

 
あんず 本当に真面目なんです、一応。これでも真面目なんです。なので、ヤバイヤツだなで終わらず、もっと私たちのことを知ってもらえると嬉しいなと思います。

 
──いいコメントですね!

 
あんず いいコメントやったー!

 
 さすがあんずちゃんだよ! 環、ヤバイコメントしかできないから。いつも助けてくれてありがとう。これからもまとめてね、環は丸投げするから!

 
あんず 丸投げしないで!

 
 見切り発車の環です。

 
あんず 本当だよ。まとめる、頑張るよ。

 
 こんな感じのわれわれですが、一生懸命ちゃんと歌とダンスも一生懸命やって、可愛いとかも頑張って勉強するから普通に応援してくれると嬉しいです! これからもよろしくお願いします!

 
 
 
VRで会ってみて感じた「あんたま」の魅力は、やはり二人の性格のギャップがスゴいところだろう。ユニットだからこそ、物理的にもガンガン攻めてくる環ちゃんに対して、ほんとど喋らない、でも守ってあげたくなるオーラが出ているあんずちゃんという組み合わせが輝くのだなぁと感じた。

 
11月20日からはまた全国行脚を再開して、九州〜山陽・山陰を回るとのこと。リアルアイドルの握手会じゃないですが、VRでも会うと一気にファンになってしまう魅力があります。昨今のVRムーブメントの波に乗って、大きく羽ばたいていきそうな「あんたま」。ぜひ今から実際に会って、ファンになっておく価値ありますぜ!(VRでチェキとか撮れるようになるといいですね)

 
●おまけ:丸茂マネージャー・ミニ写真集

 

 

 

 

 

 

 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
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