「これからも止まらねえぞ!」ときのそら8周年記念ライブ「Starry Bl∞min’」レポート

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10月1日(水)・2日(木)に、ホロライブときのそらさんが活動8周年を記念したワンマンライブ「ときのそら 8th Anniversary Party『Starry Bl∞min’』」をCLUB CITTA’ (神奈川)で開催。9月24日(水)にビクターからリリースされたばかりのアルバム「Pulse」の収録曲を中心にしながらも、「DAY1」「DAY2」でガラリとセットリストが変わるそらさんらしいライブだった。

このレポートでは、「DAY2」の模様をレポートしていく。記事中の画像は、現地で撮影されたオフィシャル写真と、SPWNによる配信アーカイブ(11月4日まで視聴可能)のスクリーンショットを使用している。

【チラ見せ枠・DAY2】ときのそら 8th Anniversary Party「Starry Bl∞min’」


最新のパンツルック衣装でライブ開幕!

開演時間の約15分前、会場に到着。CLUB CITTA’2階の記者席から1階を見ると、オールスタンディングの観客エリアは、すでに大勢のそらとも(そらさんのファンネーム)で埋めつくされていた。観客のほとんどが特典付きチケットに付属しているオリジナルデザインのTシャツを着用。「DAY2」のTシャツは青で、「DAY1」のTシャツは白なのだが、真っ青な会場の中に、ところどころ白色も混じっている。2日続けて現地参戦というそらともも多いのだろう。

開演時間の10分前には、女性スタッフによる定番の注意喚起アナウンスが流れる。そらさんでは無かったことを少しだけ残念に思っていると、その約5分後、「みんな~こんそめ~」と可愛いそらさんの声が聴こえてきた。観客エリアからも「こんそめ~」と歓喜の声が上がる中、「待っててくれた?」と呼びかけるそらさん。リラックスした雰囲気のそらさんが、「今日もぬんぬんな気持ちで、みんな優しく。協力しあいながら、みんなで楽しく、ライブを作っていきましょう。みんな、信頼してるからなー!」と語りかけると、また大きな歓声が上がる。「盛り上がる準備して待っててー」という声に対する返事の勢いと大きさからも、そらともたちのテンションはすでに準備完了なのが伝わってくる。

開演時間の約2分前、オーバーチュアが流れ出し、自然発生する手拍子。会場の照明が落ちている中、青いペンライトの光る光景が非常に美しい。そして、開演時間ジャスト、ライブのオープニングがスクリーンに流れ始める。過去の周年ライブの映像などの後、「10」から始まったカウントダウンが終わると、今年の5月に披露された「モノトーン絶対領域パンツ衣装」のそらさんが登場。

キーが高く、ハイテンポな「デジタリックリリック」で開幕から会場のテンションを一気に高めて行く。「Swallow Tail」で、おだやかに始まった「DAY1」とは対照的だ。そらさんは、過去のライブでも昼夜公演でガラリとセットリストを変えたりしてきたが、すでに前日とはまったく異なるライブになる予感しかしない。また、数多くの衣装を持っているそらさんだが、お洒落で大人でアクティブな最新衣装は、「デジタリックリリック」にベストマッチだ。

続けて披露した2曲目「そらを越えて」も高いキーで歌い上げる楽曲。奇麗に強く、会場に響き渡る歌声を聴く限り、おそらく喉のコンディションも絶好調なのだろう。最高潮の盛り上がりを見せた「DAY1」の疲れなどは、まったく感じられない。もちろん、配信で観た「DAY1」と、現地取材している「DAY2」の違いもあるとは思うが、前日以上のパワーを感じた。

「みんなーこの曲、待ってたよね」という煽りから始まった3曲目は、大人気曲「スタースタースタート」。ペンライトの色が一斉に変わり、1階が真っ赤に染まる。サビの歌声とメロディーは、1階最後方と同じ距離にある2階の記者席まで音の波として届き、文字通り音を体感しているような感覚だ。まるで、ライブのクライマックスのような盛り上げ曲を3曲続けて披露した後は、「DAY2」最初のMC。

「今日、2日目だよーって人」「今日が初めてだよーって人」「そもそも、ライブ自体が初めてだよーって人」「男の子―」「女の子―」などと、さまざまな言葉で呼びかけて声出しをしながら、観客をさらに盛り上げていく。そらさん自身も、ライブ会場でそらともとコミュニケーションを取れていることが本当に楽しそうだ。

「おしゃべりばっかりしてたら、ただの雑談枠になっちゃうのでね」と笑いながら、「次の曲は新アルバムから、ダンサブルな、ダンスダンスダンスな曲を歌ってみようと思います」と語った後の4曲目は「Dancing Reed」。予告通り、常に踊り続けながら歌うそらさんだが、冒頭の低音からサビでの高音まで、常にブレが無く安定感抜群だ。しかし、間奏や曲の終わりに少し漏れ聴こえてきた呼吸音の乱れが、パフォーマンスのハードさを感じさせる。

5曲目の「未練レコード」は、1stアルバム「Dreaming!」の収録曲。イントロが流れ始めてすぐ、ライブで聴くのは久しぶりだなと感じたが、後のMCでそらさん自身が数年ぶりの未練レコードだと教えてくれた。振り付けも新たに作ったそうだ。続いて披露された「アマテラテラス」は、最新アルバムの収録曲で、曲名にイメージどおり、「ハレ」な雰囲気を強く感じさせて、温かく優しい気持ちになる楽曲。楽しい振り付けも含めて、そらさんが「歌のおねえさん」にも見えてくる。MCで、そらともの体調を気遣い、「もし疲れたら、飲み物を飲んでね。倒れないようにして、楽しんで行こうね。分かったかなー?」と呼びかける姿もおねえさん味にあふれていた。


大人気マスコットあん肝も登場!

「来てくれるかなー。あん肝、よろしく!」と言ってそらさんが退場し、会場が真っ暗になった後、ステージに樽形の物体が出現。フタが開くと中からは、マスコットのあん肝が登場し、会場は大歓声に包まれる。筆者も含めてだが、どうして、そらともはこんなに、あん肝が大好きなのだろうか。

そして、ヘッドホンを付けたDJあん肝の隣には、そらさんが再登場。そらさんのライブでは観た記憶が無いほど長いダンスパートの後、7曲目「羽を手にして」を歌い始める。ところどころでは、そらさんとあん肝のダンスがシンクロする場面もあり、かつての生配信を観ているようで懐かしい気持ちになった。引き続き、青色と黄色のペンライトが光る中、またもダンサブルな楽曲「∞超スーパー無限インフィニティ∞」を歌い踊るそらさん。隣ではあん肝もノリノリだ。

あん肝が退場した後は、MCを挟み、そらさん曰く「エモパート」に突入。切ないサビが印象的な「ポラリスソラリス」を歌い終えると、そらさんの姿はステージから消えて、スクリーンにはデビュー以来のそらさんの足跡をまとめた映像が流れていく。合間に挿入された、そらさん直筆のメッセージも含めて、たしかに「エモい」時間だ。「これからも感謝の道を一緒につくろうね!」というメッセージで映像は終わり、ステージにはドレス衣装に着替えたそらさんが登場。10曲目、「Swallow Tail」のイントロが聴こえてくる。これまでの歩みを振り返った直後、どんな時でも背中を押してくれるような未来への希望に満ちた曲を歌う姿もますます「エモい」。

映像に込めた思いを語った後、「すっかりしっとりしているけど、最後の曲じゃないよ。なんなら、ここから盛り上がっていきたいと思っているんですけど、みんなはできますか?」と問いかけるそらさん。会場の雰囲気をまた盛り上げるために、ペンライトの色をリクエストして変えてもらったり、ウェーブをしたりと、現地ライブならではのそらともとの交流を楽しんでいく。

一度、暗転したステージが明るくなると、再び「モノトーン絶対領域パンツ衣装」に着替えたそらさんが登場。11曲目は、そらさんらしい疾走感あふれる応援歌の「ゆっくり走れば風は吹く」。青春も感じる楽曲で、未成年エリアも用意された今回のライブにはぴったりだ。「エモパート」で少ししっとりした会場の空気は、一気に熱を帯びていく。間奏では、「みなさんのおかげで2日間、全力で楽しめてるよー。本当に本当にありがとう。みんなのこと、大好きだー」と、そらともたちに愛を伝えた。

12曲目は、そらとも制作の人気曲「夢色アスタリスク(Dreaming! ver.)」。この曲のパフォーマンス中も、2階の記者席まで体感できるほど大きな音の波が届いていた。続く13曲目は、約束を歌った「ユメゾラ☆ファンファーレ」。「私ここで歌い続けること 約束するから」と歌った直後、「みんなとの約束、絶対、破らないからー」と絶叫するそらさん。1階では、青く光るペンライトが歓喜の声と共に大きく揺れていた。

「たくさんの人に支えられ、ここまで頑張ってきましたが。もちろん、一番支えになったのは、そらとものみんなの声です」と感謝を語っていくそらさん。「こんなに幸せな人は、この世でもほとんどいないんじゃないかなって。いや、一番私が幸せだって言うことができます」と断言すると、「これからも、私と一緒に歩いてくれますか? 9年、10年と、そして、そこから先もずっと私と一緒にいてくれますか?」と問いかける。会場中が「いえーい」と大きな声で同意すると、「ありがとう! 本当に本当に……」まで言ったところで、なぜか水を飲んでしまい、客席からは笑い声。感動的なシーンが一気にゆるい空気になり、そらさん自身も「締まらないなあ」と笑う。

改めて感謝を伝えた後のライブ本編最後の曲は、「はじまりは一直線」。新たな希望に満ちた曲を澄んだ声で高らかに歌っていくそらさん。サビでは、客席に銀テープも発射され、大歓声が響く中、14曲目を歌い切った。


東京国際フォーラムでのライブ開催も発表!

ステージが暗転してすぐ、そらさんのライブ独特のアンコールを求める声、「いかないで!」コールがはじまる。しばらくして、ステージに現れたのは、そらさんではなく、「緊急特報」を告げる大きな文字。そして、2026年1月10日(土)に東京国際フォーラムのホールAで「New Year’s Party 2026『Dreams in Motion』」が開催されることが発表された。さらに、スクリーンには、2018年1月18日(木)の生配信で、そらさんが「アリーナの前に、例えば、フォーラムとかさ」と語るシーンが流される。そらさんの夢、横浜アリーナへの道は、一歩一歩、近付いているようだ。

ビックサプライズな嬉しいニュースに、まだ会場がざわついている中、そらさんが登場。「ラッキーセブンスホイッスル」の冒頭のワンフレーズを歌った後、満面の笑顔で「みんな、次のライブ、決まりましたよ!」と報告。アイドルの思いを真っ直ぐに描いた曲を歌い終えると、1月のライブについて語り出す。

そらさんのワンマンライブ史上、最大キャパの会場を使っての昼夜2公演ということで、「怖いよ、今から。みんな来てくれるかなって、ドキドキだよ」と、素直な思いを吐露するそらさん。しかし、「やったねー。新年から会えるよ」と嬉しそうだ。「これからも止まらねえぞ!」と叫んだ後の最後の曲は、大人気の代表曲「Dream☆Story」。そらさんの巧みなリードと煽りで、そらともの声もさらに大きくなっていく。最後まで笑顔のまま、パワー全開で歌ったそらさんは「大好きー」と叫んで退場。

スタッフロールが流れた後、影ナレとして声だけで戻ってきたそらさんは、「本当に今日は、幸せな時間を私にくれてありがとうございます。歓声という名のプレゼントは、本当に私にとって、一番力になります。これからもよろしくねー。帰るまでがライブだよ。気を付けて帰ってね」と語りかけ、そらさんの8周年ライブは終了した。

約1年半ぶりのワンマンだった8周年記念ライブだが、次のライブはわずか約3ヵ月後。夢の実現に向けて、さらに加速していく、そらさんの歩みは、これからも追いかけていきたい。


(TEXT by Daisuke Marumoto、PHOTO by SHUN ITABA © COVER )


●関連情報
・New Year’s Party 2026「Dreams in Motion」
・日時:[DAY] 2026年1月10日(土)13:00開場/ 14:00開演
    [NIGHT] 2026年1月10日(土)18:00開場/ 19:00開演
・会場:東京国際フォーラム ホールA(東京都千代田区丸の内3丁目5番1号)
・詳細:https://tokinosora-live.com/sorapa2026/


●ときのそらNew Album「Pulse」発売中(税込価格)
・初回限定盤[2CD]:VIZL-2467/ 4988002948932 / 4950円
・通常盤[CD]:VICL-66093/ 4988002948949 / 税込3300円
*初回限定盤:三方背デジパック仕様。全8曲収録のリミックスCDを付属
・詳細https://www.jvcmusic.co.jp/tokinosora/pulse/
・配信:https://jvcmusic.lnk.to/Tokinosora_Pulse


●関連リンク
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