小林製薬株式会社（本社：大阪府大阪市、社長：小林章浩）は10月20日（金）に「女性の大変さ体験会」を開催しました。
専用機器※1を用いた「生理痛体験」の様子
本イベントは、「①女性のお悩みに関して男性と女性で歩み寄りの輪が深まること②女性の大変さをより理解して営業活動・製品開発ができるようになること」を目的として企画しました。なかでも女性の大変さのうち“おりもの”と“生理痛”にフォーカスし、弊社の従業員が疑似おりものを用いた「おりものの不快感体験」や、専用機器※1を用いた「生理痛体験」を実施することで、女性の大変さを男性が身をもって体験できる工夫を凝らしました。
弊社は、『命の母』や『サラサーティ』『フェミニーナ』など女性特有の身体の不調やお困りごとをサポートする製品を数多く販売しております。
また、今年からスタートした新中期経営計画においても、新規事業創出の柱にフェムテックを掲げ、社内で部署横断のフェムテックプロジェクトも発足いたしました。
今回のイベントを通して、「フェムテック・フェムケア製品」の販売や企画開発、決裁に携わる従業員が、女性特有の症状や不調を体験することで、知識のインプットだけに留まらず、その先の行動変化や、お客様への深い理解につながることを目指しております。
※1：大阪ヒートクール株式会社様の生理痛VR体験デバイス「ピリオノイド」
- 体験会の様子
体験会には、営業、人事、経営企画、マーケティングなど幅広い部署から希望した約50名の社員が参加をしました。全体講義の後、参加者が疑似おりものに触ってみたり、事前に疑似おりものが付いたシートを下着につけたままイベントに参加した男性社員からのコメント発表がありました。男性社員からは「一度皮膚にくっついて外れる感じが不快。集中できないし、不快なものが常にある感じは実際体験しないと分からない。女性はこのようなことを感じながら生活を送ったり仕事をしたりと大変だと感じた。」という感想がありました。その後、専用機器※1を用いて生理痛(下腹部の痛み)を疑似体験し、社員同士で感想や新たな学びなどのディスカッションを行いました。
全体講義の様子
疑似おりものの不快感を伝える社員
「生理痛体験」の様子
生理痛VR体験デバイス
「生理痛体験」では、大阪ヒートクール株式会社様（本社：大阪府箕面市）のご協力の元、生理痛VR体験デバイス「ピリオノイド」を用いて下腹部への電気刺激により生理痛の疑似体験をしました。
- 【参加者コメント】
・女性同士でも生理痛について感じ方がそれぞれ違うので、わかり合えないのが辛い。
自分よりもまだ強い痛みを感じて大変な方がたくさんいることがわかった。
・自分でコントロールできない、いつやってくるかわからない痛みに怯えながら過ごすのはかなりのストレスだと思う。
・何で女性は痛みを顔に出さないのか、女性が言えない環境って何なんだろう。
男性の上司だから言えないのか?女性の上司になら言えるのか?
性別ではなく関係性の問題なのか?女性自身がどのようにしてしてほしいか
そのニーズによっても違うのではないかと思った。
- イベント担当者のコメント
男性には改めて女性の大変さとフェムテックの重要性を知ってもらいたい、女性には客観的に自身のお悩みを把握する機会となれればと思い、今回のイベントを起案いたしました。私自身はこれまで研究職として女性用製品の開発をしてきましたが、男性の自分には実際に体験することができない症状もあり、より深くお客様の気持ちを理解してモノづくりをしたいと感じていました。また、企画段階で多くの男性の意見を聴く中で、実は女性のお悩みを知ろう、労わろうとしている男性もいて、その接し方で悩んでいる方も多いことに気が付きました。女性には、そのように悩んでいる男性の存在も知っていただけたらと思っています。
今回の体験や、そこからのディスカッションを通じて、まずは社内から女性のお悩みへの助け合いの輪が広がり、女性を対象とした製品・事業開発にもつながっていければと思っております。
価値観や考え方(感じ方)が違う者同士がちょっとした気遣いや配慮ができて一人ひとりの気持ちに寄り添えることができる職場になればいいなと心から思います。
日用品事業部 ｳｪﾙﾈｽｹｱｶﾃｺﾞﾘｰ ｳｪﾙﾈｽｹｱ研究開発G 白土 誠