歌×クイズ×ニコニコ? CLUSTARSイベント主催者座談会【CLUSTARSコラボ連載・第11回】

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インタビュー中の様子。座談会は終始なごやかに行われた(撮影:筆者)

メタバースコミュニティ「CLUSTARS」は、2024年8月27日、PANORAコラボ企画第11弾として、CLUSTARS内でイベント主催をする3名にインタビューを実施。歌唱イベント「歌STARS」主催・STORMさん、クイズイベント「QuiStarZ」主催・利賀セイクさん、動画投稿者紹介番組「ニコSTARS」主催・お茶さんを招き、座談会形式で話をお聞きしました。

インタビューは終始和やかなムードで進みつつ、それぞれのイベントの成り立ちからスタッフに依頼をするときに大切なこと、これからの展望などを話してくださいました。インタビュアーはずんださんでお届けします。


好きなモノ・コトがそのままメタバースイベントに

インタビュアー、司会進行を担当したずんださん(撮影:筆者)

──自己紹介をお願いします。

利賀 利賀セイクと申します。肩書は主に2つありまして、クトゥルフ神話系VTuberと、メタバースクイズイベンターです。CLUSTARSのほうでは主にクイズイベントをやっていまして、そろそろ一周年に近づこうという所でございます。よろしくお願いします。

STORM 音楽大好き、ロック大好きVTuberのSTORMです。歌STARSという音楽イベントを担当しています。

お茶 本日はお茶として来ております。こうどうという名前もありますが本日はお茶です。CLUSTARSでは、CLUSTARSパラパラ部というダンスを踊る部活の顧問や企画進行をやっていたり、ニコSTARSというまだ始まったばっかりの番組・イベントもやっています。

左からお茶さん、STORMさん、利賀セイクさん、ずんださん(撮影:筆者)

──よろしくお願いします! まず、それぞれどのようなきっかけでメタバースや、VRのイベントを始めたのかお聞かせ願えればと思います。

利賀 VTuberを始めた頃ぐらいに、早押しクイズ交流会をやっている人がいたんです。行ってみたらすごい面白くて、自分の動画でも早押しクイズをやろうってノリからクイズを始めて、それをメタバースに持ってました。僕自身がメタバースに入ったきっかけとしては、clusterが企業と共同でやったハロウィンイベントが楽しかったんです。友達が出来たころから自分でもイベントをやってみようと考えて、YouTubeでやっているクイズをclusterでもやってみようというのが最初ですね。

STORM 私も音楽、ライブイベントが好きなんですけど、歌STARSが立ち上がったのは、CLUSTARSを立ち上げてくれた由宇霧さんから、「音楽ライブイベントがあったら面白いと思うんだけど、誰か主催でやってみないか」って声掛けがあったんです。以前から音楽系のイベントとかやってみたいなと思ってたので、2023年5月から主催としてチャレンジさせてもらったのが始まりです。

お茶 clusterでニコニコの話をし始めたきっかけは特化Vの会*1かな。元々、仏教の話をする特化VTuberとして「こうどう」という名義があり、最初はその「こうどう」として由宇霧さんとニコニコの話をしてたんです。「お茶」としてはVTuber向けにニコニコの使い方をnoteにまとめたり、ランキング動画を作ったりしていました。その中で、特化Vの会でもっとニコニコを使っていきたいという話になり、実は「お茶」という名義でも活動していまして、と伝えたら「お前それだったのか」という話になりまして、今は「お茶」としてCLUSTARSにも参加しています。

*1特化Vの会:それぞれの専門ジャンルに特化したバーチャルYouTuberが集まるコミュニティー。お茶さんは「こうどう」の別名義で実際に浄土宗副住職をしている仏教特化VTuberとして参加していた。

仏教特化VTuber「こうどう」としてのアバターを見せるお茶さん(撮影:筆者)

主催を助ける「アイドル」の存在

──イベントを初めてみて、どんなところが不安・大変だと思いましたか?

STORM イベント主催そのものが初めてだったので、すべてが大変でしたね。みなさんに教えてもらいながら慣れていきました。歌STARSは毎回同じような流れでやっているので、その中でだんだん覚えていったって感じです。

お茶 ニコSTARSは僕が過去やったことをそのまま流用していたので、意外と初めて感がなかったんですけど、一度だけ音楽ステージをやったことがあって、そのときはSTORMさんに色々聞いたり、当日も音響とかをやってもらったりしました。

利賀 僕は元々clusterをやる前からプログラミングをやってたので、ワールドのギミック(しかけ)を作るのがわりと取っつきやすかった。最初はスタッフなしで僕ひとりでやってたから、ワールドの中に全部効果音入れて、ボタンを押したら音が鳴るようにしておけばいいやって思っていて、それでうまくいったから困ったことはなかったんです。

どちらかというと、カメラが問題で、自分が出演しながらカメラを回すのがまず無理でした。そうなると、clusterの中で遊ぶ分には面白いイベントが出来るけれど、記録に残らない。こういうことやっているよ、っていうのが広まっていかない。だから同じ人たちが同じことやってるって事態に陥ってたので、そこらへんが困ったことではあったかもしれません。


──利賀さんはCLUSTARS合流前からクイズのイベントをやってらっしゃいましたが、QuiStarZが始まってからもお一人でイベントを回されていたんですか?

利賀 QuiStarZが始まる前に、「CLUSTARS TRY」*2ってイベントにMCで参加してて、そこのイベントでMCが持ってきた企画にゲスト全員で参加しましょうって企画に、ちょっとテレビっぽい感じのクイズをやったんだよ。で、面白いからクイズのイベントやろうよって誘われて、その時「おとちゃん」*3がスタッフの人とかを手配してくれたんだよね。僕も人見知りみたいな所あるから、知らない人に声をかけるのって結構ハードル高かったんだけど、そこらへんを全部手配してくれたのは大きかったかも。

お茶 パラパラ部でもすごいお世話になってますね。

*2CLUSTARS TRY:パフォーマー、スタッフ、MCなどを、イベント側がオファーするのでなくコミュニティーに参加している希望者が立候補してそれぞれ行えるイベント

*3おとちゃん:バーチャルアイドル「桜兎フルガ」さん。CLUSTARSの企画に積極的に関わるほか、個人での活動も精力的に行っている

桜兎フルガさん近影。
様々な形でCLUSTARSに関わる
(写真提供:桜兎フルガさん)


スタッフ不足も積極的に「助けを求める」

──スタッフについてお伺いいたします。 皆さんスタッフには困ってない印象ですが、実際はどうでしょうか?

STORM 音響について、今はワールドから入場曲が流れてたりしますけど、前使っていたところはそういうBGMが一切出なかったんです。なので、音響専門のスタッフにお願いして流していました。カメラは最初、有志の方が来てくださって、その後、「CLUSTARS TRY」とかでカメラをやってくれていたりする方で慣れてきたら入っていただいたりとか、そんな感じかな。

お茶 ニコSTARSは、始まりの時から由宇霧さんに色々アドバイスを頂いて、「誰を呼びましょうか」みたいなのを聞いて、言う通りに話を振って、「その人だったらやってくれるよ」って教えてもらいながら結構話を進めていました。やっているとなんとなくこの人に頼めそうというのはわかってくることもあるし、相手も自分のことを知ってたりするので、わりとお願いしやすいというところもあるのかなと。

利賀 ここにいる3人は結構早い段階でCLUSTARSに入ってて、それ以降に入ってきた人をだいたい知ってるからやりやすいんじゃないかな。始める時は難しいと思うけど、それ以降続けるとしたら同じ人とやってもいいと思うし、継続してスタッフを入れられるなら入れてもいいし、続けて行動してたらスタッフには困らない気はする。僕はそんな感じ。

インタビュー収録中の様子(撮影:筆者)

主催者自身が仕事を理解して、言語化して振る

──イベントをする際、自分はここは得意、ここは苦手だと感じるところはありますか?

お茶 特に音響周りに関しては、例えば機材トラブルとか、演者さんが解決しないといけないことが多いんです。だから機材が強い人にいてもらって、アドバイスしてもらうみたいな感じになる。今は何をすればいいかわかるから言語化できるけど、そもそも言語化できないと仕事を振れないんですね。仕事を振るからには具体的に何をすればいいか相手もわからないといけない。そこが声掛けできるかできないかってところだと思います。

利賀 何をすればいいかわかんないというのは、実は1回ある方に仕事を振った時に、何をすればいいかわかんないって言われたことがあって断られてしまったことがあるので、それは大事だなと思います。基本的にやっていることはクイズなので、初めてすぎることはあんまりないかもしれない。だいたい、カメラ・ギミック・スライドの3人がいれば成り立つということを僕は知ってる。だから3人集めましょうって僕の頭の中に入っていて、ギミックは僕が担当して、あとはマニュアルをつくってます。

STORM やっぱり言葉で説明とか、Discordで文章で説明とか多かったりするので、そういうコミュニケーションとか大変ですね。


──逆に、やってみて楽しかったこと、こういうところがいいと思う所をお聞かせください。

STORM 出演してくれるみなさんとか、関わってくれる方の新しい素敵な一面が見れるのがよかったなと思います。ちょっとしたハプニングがあった時、機転を利かせて対応してくれたり、選曲もステージの流れを考えて選んできてくれて、嬉しかったりしますね。ステージを見に来てくれる方、出演してくれる方がみんな楽しそうにしてくれたらとても嬉しいです。

利賀 クイズ毎回作っているのは、それぞれ狙いがあって。ここでこの人はこれが得意だからこの問題は答えるだろうとか、普通に考えたらわからないクイズだけど、これまでの流れをメタ読みすると解けるとか、そういう狙いがあって作ってて、見事にハマるとまたやってやったぜ、というか。こっちも楽しくなる。

お茶 ニコSTARSに関しては、僕の好きなものの紹介みたいなところがあるので。それを見て誰かが盛り上がってくれたり、気に入ってくれると嬉しいですよね。パラパラ部はゴールが動画投稿なんですけど、動画も盛り上がってくれたら嬉しい。やっぱり参加してくれた方は結構喜んでたりするので。それはやってよかったな、って気持ちになります。


それぞれのイベント、主催者自身のこれから

それぞれの今後を語るイベント主催の3名(撮影:筆者)

──主催をやってみて変わったことはありましたか。また、今後やりたいことなどがあれば教えてください。

お茶 やる前よりちょっと人の気持ちを考えるようになったと思います。色んな人と喋り始めて、相手の気持をもうちょっと考えようって、それは多分大きな変化だと思うんです。ニコニコも復活したばかりなので、またニコSTARSを再開できたらなと。個人としては、Vsingerさんが知り合いに沢山いるので、CLUSTARSでやるかはわからないですけど、clusterでイベントしてやれたらと思います。

STORM イベントを通して色んな方と会えましたし、色んな経験もできたので、少しは変われたのかなと思います。人見知りも少しは良くなったな、って感じですかね。やりたいことは、1つは歌STARSを続けていけたらいいなっていうのと、余力があるかわかりませんけど、音楽好きなので歌とか音楽とかに関係することをできればいいなと思います。

利賀 正直やってることは変わらないけど、人に声をかけることはだいぶ頑張ったかなというのはある。自分がやりたいことのために人を動員するの、どうじゃんって思うじゃん。でも、嫌だったら断るし嫌な人はやりますとは言わないので。声かけてみるのは損じゃないかな、とは。十何回もやってりゃ身に沁みるというか理解するよね。

そうなってからは本当に変化がないので、これからはもうちょっと変化していきたい。8、9月にかけて、「QuiStarZ」1周年を記念した「クイズ月間」と題して色んなタイプのクイズイベントを4種類やろうと企画しているので、ソレで面白いを見つけたら続けていったり、新しいのをまた見つけたりっていう変化の時間を作りたいと思ってます。

●スタッフ(敬称略)
・イベント登壇者:STORM @STORM_VT 、利賀セイク @sec_thugua、お茶 @Tea_MAD_anime
・イベントMC(インタビュアー):ずんだ @zundaZunda1030
・イベント・記事サムネイル:LuAr:@hosiyousagi
・記事校正:Komei Kobayashi @Komei_K
・カメラマン:黒いの @kuroi_mono
・プロデューサー:由宇霧 @oiran_yugiri
・スタッフ統括:sun @Hermit_Heaven

(TEXT by 改札口西口

*連載一覧はこちら → CLUSTARSコラボ連載

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