株式会社palan
株式会社palan(本社:東京都新宿区、代表取締役:齋藤瑛史、以下palan)は、WebAR配信プラットフォーム「STYLY WebAR」において、アプリのダウンロード不要でWebブラウザだけで動作する、国産VPS(Visual Positioning System)技術の提供を開始しました。認識エンジンから空間マップ生成の仕組みまでを自社で独自に開発し、美術館・博物館や観光地、企業ショールームなど、屋内・私有空間を含む実空間で、現実に精密に重なるARを実現します。

VPSは、カメラの映像から利用者の位置・向きを高精度に特定し、ARを”正しい場所・正しい向き”に固定する技術です。GPSが届きにくい屋内でも、ARを現実空間に精密に重ね合わせることができます。
提供開始の背景
近年、WebARを取り巻く環境は大きな転換点を迎えています。
世界的に利用されてきた主要なAR開発・配信基盤の提供終了が相次ぎ、「商用・大規模・継続運用に耐えうるWebAR基盤をどう確保するか」が、世界共通の課題として顕在化しました。
なかでもVPS技術は、サービスの終了や方針転換の影響を受けやすい領域です。基盤の提供終了や方針転換によって、すでに構築したAR体験が継続できなくなる可能性もあり、「長く安定して使い続けられる基盤をどう確保するか」が、導入企業にとっての課題となっています。
株式会社palanは、国内での事例がまだ少ない2017年頃からWebAR技術の開発を続け、これまでに累計60,000以上のAR・3,000社以上への導入実績を積み重ねてきました。今回提供を開始するのは、その知見の上に、位置認識エンジンそのものを自社開発した完全WebベースのVPSです。海外基盤の終了・方針転換が相次ぐなか、認識・位置合わせの中核技術を自ら保有することで、外部基盤の動向に左右されず、長期にわたって安定運用できる国産の土台を実現しました。国産で継続的に使える位置ベースARの土台として、施設・観光地・企業ショールームなど、現実空間を舞台にした体験の現場を支えます。

■主な特長
完全Webベース・アプリ不要
QRコードやURLからWebブラウザを開くだけで、その場でVPSを使ったAR体験を開始できます。アプリのダウンロードや専用端末は不要です。
空間を認識し、現実に精密に重ねる
カメラ映像から空間そのものを高精度に認識し、ARを正しい位置・向きに固定します。マーカー(画像認識)を用いないため、対象の周囲を歩いて回り込んでも位置がずれず、建物の外観のような大きな対象や遠景にも対応。さらに現実の建物・地形との前後関係(オクルージョン)を処理し、CGが物陰に隠れたり奥から現れたりと、”その場に実在している”ような自然な見え方を実現します。
マッピングからAR開発まで、STYLY WebAR上で完結
専用スキャナは不要。スマートフォンで撮影した写真・動画から、位置合わせに用いる3Dマップ(点群・メッシュ)を生成する仕組みまで自社で開発しました。これにより、空間のマッピング → メッシュ生成 → 空間認識 → 編集画面でのAR開発までを、外部ツールを介さずSTYLY WebARのサービス機能内で行えます。撮影ベースのため、変化した場所の再スキャン・更新も柔軟です。
屋内・私有空間に強い
地球規模の屋外マップを基盤とするジオスペーシャル型のVPSと異なり、対象とする空間をその場で撮影してマップ化する方式です。そのため公共の地図データに依存せず、展示会のショーケース、駅の構内、資料館・記念館の建物内、博物館・美術館の館内といった、GPSの届きにくい屋内や管理された私有空間でも高精度に機能します。

国産・国内サポートで基盤リスクを抑える
位置認識・位置合わせを担うVPSエンジンを自社で開発。企画・制作から運用・更新までを国内体制で一貫支援します。中核技術を外部に依存しないため、基盤の提供終了といったリスクを避け、長期の運用を見据えて導入いただけます。

WebARにとどまらない、汎用的なVPS基盤
利用者はアプリ不要でWebで体験できる一方、VPS技術そのものはWebARに限定されません。ネイティブアプリやヘッドセット(HMD)上でも動作するため、体験するデバイスや用途に応じて、同じ空間認識基盤を横断的に活用できます。
■活用が想定されるシーン
① 商業施設・複合施設
施設全体の空間演出、回遊を促す常設AR、施設の広告メディア化。
② 駅・空港
ターミナル規模の屋内ナビ、多言語対応のインバウンド動線、駅ナカ回遊の促進。
③ 観光地・まちなか
歴史的建造物のAR復元、街全体の周遊体験、地域一体の観光DX。
④ イベント・展示会
会場全体の大型AR演出、空間丸ごとのブランド演出、参加型のライブAR体験。
株式会社palanについて

株式会社palanは「現実とデジタルを組み合わせ、新しい社会を創る」というミッションのもと、ノーコードのWebAR作成サービス「STYLY WebAR」や新感覚観光マップ「AR Maps」など、ARでマーケティングや観光の課題解決をするプラットフォームを提供しております。国内の事例が少ない2017年頃からWebAR技術を用いた開発を続けており、地方自治体、エンターテインメント業界、プロモーション業界等、幅広い業界にARサービス・AR開発を提供しております。
2025年、XR技術の社会実装を加速するため、株式会社STYLYと経営統合を実施することで合意*しました。両社の強みを活かし、今後はスマートフォンやタブレットで手軽に体験できるWebARから、AIを活用したスマートグラス体験、ヘッドマウントディスプレイを活用したLBE(Location-Based Entertainment)まで、日本発の総合XRプラットフォームとして、企業・自治体・観光・エンタメ業界などの多様なニーズに応えてまいります。
*STYLYがpalanの全株式を取得し、2026年度内に経営統合予定
