伊達焼き屋のバーチャルなるままに。第8回 〜天才はいる悔しいが〜

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バーチャルライフマガジン

 どうも、仮想世界で自分の存在を貸し出すメタバースなにもしない人という活動をしている伊達焼き屋です。
ゲームワールドの人数合わせ、一人だと行きにくいイベントの同行、話し相手など「存在貸出依頼」として受け付けながらバーチャル世界をなにもしないで生きています。

 各VRプラットフォームをうろついて、そこにいる人達と曖昧に接触してそこから得た知見や発見を気が向いた時文章に起こしてバーチャルライフマガジンさんに寄稿しています。

 今回は「天才のなり方」について。天才が天才たる理由と裏ワザを使って”後天的な天才”になってしまおうという内容です。2022年を勢いよくスタートさせられる非常にエキサイティングな文章になったので、最後まで読んでもらえると嬉しいです。

では本編。

天才になれるチャンスはいくらでもある。

 石をひっくり返しムカデやダンゴムシが這い出てきたかの如く、SNSを眺めているだけでウジャウジャと天才は湧いてでてくる。 仕組みすら分からない高等技術、何年かかっても描けない華麗なイラスト、逆立ちしても思いつかない面白い企画…。天才はいる。悔しいが。

 でも安心してほしい。天才はなれる。天才は自認するものではなく他人からの評価でしかないからだ。他人に天才だと思わせればその瞬間から天才。本記事ではその”裏ワザ”を最大活用していく。

 天才のなり方を考える前に本記事での”天才”を定義しておく。言葉の意味より先に浮かび上がる像を具体的にイメージできなければ、どのように天才を思い描けばいいのか分からなくなってしまう。

 では天才とはどんな人間なのか。

 本記事での”天才”は、以下のふたつの要件を備えた人の事を指す。
第一の要件は「努力を続けられる人」何があろうと継続する人。
第二の要件は「面白いを発見できる人」まだ見ぬおもしろさを探求する人。

 この要件を満たせば周りはあなたを天才だと認識する。後天的天才になれる。
第二はおまけみたいなものなので、第一の要件だけ解説する。

ほとんどの人間は挫折する。あなたのダイエットが続かない理由。

 「どうしても諦めてしまうんです」という相談をよくされる。本を買ったり一日一時間と時間を決めて取り組んだり誓約を設けたとしても道半ばで挫折してしまうらしい。気持ちは痛いほど分かる。やり続ける事は何かを始める事より難易度が高いのは周知の事実。

 諦めてしまう理由を挙げていくと集中力が足りなかった、誘惑に負けてしまった、と自分の意識の低さに目がいってしまい最終的に「諦めないようにもっと頑張ろう!」と具体性のない根性論で片づけてしまいがちなので、まずは諦めてしまう原因を探っていこう。

 まず勘違いしがちなのが、ヒトは右肩上がりの直線ではなく、なだらかな曲線を描きながら成長する。という前提だ。

 始めたばかりは努力や学習時間に比例して直線的に上達しているように感じるが、本来ヒトの成長はグラフで表すと緩やかな曲線を描く。
 ヒトは自分が持つ基準からどれだけ増えたか減ったかしか見ない悪い癖があり、実際は僅かでも上達しているのに昔と比べて上達スピードが遅くなると、焦ったり落ち込んだりしてしまう。予想していた成果よりも実際の成果はどうしても尻すぼみする。

 この予想と現実とのギャップが”諦め”を誘発させる原因。

 ダイエットの経験がある人は、最初はストンと体重が落ちたがさらに体重を落とそうとすると停滞期が訪れ「体重落ちない!!」と怒り狂った過去を思い返すとイメージしやすいかも。

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 成長のギャップはどの人間にもやってくる。ギャップを埋める方法は一つしかない。「続ける事」だ。マジでこれしかない。よほどの事が無い限り学習方法もかける時間も同じにしたほうがいい。

 学習方法にもビギナーズラックのようなものがあるので、新しい学習方法を試す度ビギナーズラックの恩恵を受け気持ちよくなれるが、何度もゼロからスタートするので成長線は伸びていかない
 長い時間をかけたところで急成長はしないし、いづれ目的と手段が逆転して成長した事ではなく時間をかけた事に達成感を感じてしまう可能性がある。残業時間でマウントを取ってくる上司とかね。

 学習方法を変えるのも時間をかけるのも根本的な解決にはならない。地道にやっていきましょう。

努力を続けるとは、自分のバカさと付き合い続けること。

 天才とバカは紙一重ということわざがある。「(常識に囚われないという点で)天才もバカも同じ」という意味で使われる。つまるところ、後天的天才になる条件はバカでいること。

 天才になる前にバカにならないといけないなんて遠回りな道のりだが、あなたが天才なのか、それともバカなのかも他人が判断する。天才とバカを分ける境界線を引くのはいつも常人であり、常識という枠組みを破った先に天才はいる。

 しかし、バカでいる間はあなたに秘められた無限の可能性をドブに捨て続ける事になる。「他にやってみたい事が増えた」「少しやってみたけどなんか違った」は通用しない。全ての可能性を捨て、己が信じたものだけを信じるある意味での愚行を続けていかなければいけない。だから”裏ワザ”なのだ。

 あなたが”バカな事”を長く続けることは、それだけ自分のバカさと直面し続けることだし、
 あなたが”バカな事” を深く追求することは、それだけ自分のバカさを再確認することになる。

 先に「挫折してしまう理由」を書いたのはバカであり続ける努力を止めないでほしいから。
予想していた成長と現実に差があっても努力を続けるのがバカだ。なにも考えるな!

自分を信じてバカになる。人は「信じる」からこそ、盲信によって成功を成し遂げられる

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 僕はみんなは当たり前のようにやっている事がが出来なかったので”なにもしない人”を名乗るようになったんですが、なにもしない人になる前は色んなものに手を出してきました。3Dモデルつくってみる為にblenderに手を出すとか、イラストの勉強してみたりとか、楽器の練習やってみたりね。

 どれもすぐに挫折したわけじゃない。3Dモデルとイラストは目も当てられないくらい絶望的にセンスが無かったけど、楽器は好きな曲くらいは弾けるようにはなった。

 人並みに挑戦して人並みに挫折も通って思ったのは「諦めても全然良いじゃん」ってこと。全部捨ててでも努力を続けろと書いた人間が言うセリフじゃないが、凡才でも楽しいものは楽しいし、好きなものが嫌いなものに転じてしまうくらい追い込んで獲得した幸福に味があるのか疑問ではある。

 諦められる人間は賢いと思う。パチンコや競馬のように賭けた金額や時間を取り返そうと熱くなってしまい坩堝にハマってしまうパターンを回避できるのは自分を客観視できている証拠で、引き際が分かっている人間は生存確率も高い。死んだら元も子もない。生きて帰らなければ命を懸けた意味が無い。生き残る為に色んなものを諦めてきました。

 それでも努力をやめないバカはいる。ひたすら突っ走れる愚かで愛すべきバカがいる。

2022年。
あなたはバカとして先の見えない努力を天才と称されるまで続けていくか。
それとも賢者として次のチャンスまでじっと耐えながら生き残っていくか。

 今年もなにもしないでフワフワと漂っているのでなにかあったら呼んでください。

また次回。

元記事

<投稿者プロフィール>
dateyakiya
バーチャル世界でなにもしないをしています。
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