文部科学省認可の株式会社立の大学として、デジタルコンテンツと企画・コミュニケーションを学ぶデジタルコミュニケーション学部(4年制大学)と、理論と実務を架橋し新たなビジネスを生み出すデジタルコンテンツ研究科(専門職大学院)を設置しているデジタルハリウッド大学(所在地 東京・御茶ノ水、学長 杉山知之)では、2022年度学部新入生研修として4月11日~4月15日の5日間、1年生318名をオンラインでつなぎ、「DHU超オシマップ(限定公開)」を作成しました。
【デジタルハリウッド大学新入生研修について】
デジタルハリウッド大学では、2005年の開校より毎年4月に新入生に旅行型研修を実施しています。
2005年から2017年まではアメリカ・ロサンゼルスなどへの海外研修を、2018年からはデジタルコミュニケーションを活用した地域振興をテーマに国内研修を実施してきました。
2020年1月以降、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大したため、集合型の新入生研修合宿を中止し、完全オンライン研修を実施することになりました。
2020年度は、コロナ後の未来をテーマにした43の物語を紡いだ電子書籍を製作しました。
2021年度は、Scrapboxを利用した2,642ページからなる「DHU超ウィキ」を作成しました。
そして2022年度は、鹿児島県への旅行型研修の予定でしたが2022年1月以降、新型コロナウイルス感染症オミクロン株の爆発的な感染増加により、旅行型研修を中止し完全オンライン研修に変更することになりました。
2022年度は、株式会社GeoloniaのGeolonia Mapsサービスを利用して、学生達が個人のおすすめスポットやチームで与えられた課題に対するスポットをマップに登録しながらオンランコラボレーションを体験し、お互いについて知る、また教職員について知ることを目的に企画しました。
完全オンライン研修3年目の今年も、Zoom、Google Classroom、Slack、学内グループウェア「デジキャン」を併用しました。特にチームワークはSlackのチームチャンネルを活用し、積極的なオンラインコミュニケーションを実現しました。学生個人の活動状況を可視化するため、グループやチームでのコミュニケーションを教職員が把握できない他のメッセージングアプリではなく、予め用意されたSlackチャンネルを使用することを奨励しました。
【DHU超オシマップについて】
株式会社Geoloniaが運営する『イエメシ』(https://iemeshi.jp/#/)を、本学新入生研修用にカスタマイズしたサイトを使用しました。
与えられたテーマについて、おすすめスポットや人、モノについて紹介文の作成・緯度経度・おすすめ度と画像を登録しました。
登録するカテゴリーは、研修開始前に予め表示するもの、研修期間に発表する企画に応じて直前に表示するものに分けました。
予め表示したのは、「聖地・思い出の場所」、「遊び・学び・観光」、「お買い物」、「グルメ」、「その他」の5つのカテゴリーです。
研修期間中に順次表示していったものは、「世界の超奇祭」「日本じゃ知られてない世界の超ウマいもの」、「異世界にトリップできる場所」、「行ってみたい世界遺産」、「世界のちょっと変な人・すごい人のルーツ」「卒業旅行」の6つです。
また、サイトのトップページは、学生達が研修期間中の3日間で制作しました。
【5日間のプログラム】
- <1日目:Zoomでの全体セミナー>
午前はイントロダクションと、「自分の好きの正体を知る」を目的に欲望年表と偏愛マップを作成。
午後は研修テーマの発表後、『企画力講座』、『ライティング&インタビュー術講座』、『デザインの基礎知識・レイアウトとアイコン講座』の3つのセミナーを実施。過去2年と異なる点として、作成した偏愛マップをGoogle Classroomに提出するとともに、偏愛キーワード5つを「私の偏愛するもの」アンケートに回答。集計した回答を元に、共通する趣味嗜好の学生でチームを編成し、2日目以降はチーム単位で活動するようにしました。また、2日目以降は、ライターグループ、デザイングループ、音楽グループの3つのグループに分け、グループまたはチーム単位で活動するようにしました。
① ライターグループ:5人の教員指導の下、5つのグループ、43のチームに分かれ、2日目午後からは与えられた課題に関する超オシマップを作成。
② デザイングループ:超オシマップトップページのデザインとイラスト制作、5日目午後の発表で使用するイラストの制作、ライターグループからのデザイン発注に対応したイラストを制作。
③ 音楽グループ:5日目午後の発表で流す2022年度新入生研修のテーマソングの作詞作曲とレコーディングを行う。
偏愛ワード テキストマイニングby User Local
- <2日目:Zoomでの全体セミナーとグループ別セミナー>
午前は『著作権講座』、株式会社Geoloniaの甲斐さんによる『Geoloniaの使い方講座』を実施、その後「おすすめのラーメン屋」をお題に実際に超オシマップへの登録を行い、使い方を学びました。その後は1日目に作成した偏愛マップを元に「自分の聖地」を登録し、Slackの提出チャンネルにも投稿しました。
午後はグループに分かれ活動しました。ライターグループは更に43のチームに分かれ、Zoom2アカウントを使用して合計43のブレイクアウトルームで教職員・卒業生43名に、聖地や特別な場所、在学中に足を運んでほしい場所などについてインタビューを行い、紹介文の作成と超オシマップへの登録を行いました。
デザイングループは、ラフスケッチについて学び、役割別にチームを分け今後の進め方について確認しました。デザイングループは超オシマップトップページのデザイン、5日目発表イベントで使用する画像やパーツの作成、ライターグループで画像が作れないチームからの依頼に応じて画像制作をする3つのチームに分かれて進めていくことになりました。
音楽チームは、オケ(楽器)、メロ(歌詞・ボーカル)、PRの3つのチームに分かれ、テーマソングの制作に着手しました。3日間で作詞・作曲・レコーディングまでを行っていきます。
- <3日目:Zoomでのグループ別ワーク>
朝からグループ別のZoomに分かれ活動しました。
ライターグループは、午前はグループごとに与えられたテーマについてチームで6つの場所をピックアップし紹介するマップシートの作成と超オシマップへの登録を行いました。グループ別テーマは、グループ担当教員が設定した(1)世界の超奇祭、(2)日本でまだ知られていない超ウマいもの、(3)異世界にトリップできる場所、(4)行ってみたい世界遺産、(5)世界のちょっと変な人・すごい人のルーツ、です。マップシート作成後に、グループ別Zoomを使用して発表を行いました。
午後からは卒業旅行企画に取り組みます。課題に関するセミナーを受講後、コンセプトシートを作成。これから1日半かけて、卒業旅行のコンセプト策定、プランニング、コンセプトシートの作成と超オシマップへの登録を行っていきます。
デザイングループ、音楽グループは2日目に続き制作活動を進めました。音楽グループは楽器の担当別に各自が自宅等でレコーディングを行い、録音データをSlackに投稿し音を合成していきました。
- <4日目:Zoomでのグループ別ワーク>
ライターグループは、卒業旅行のプランニング、マップシートの作成とSlackへの提出、超オシマップへの登録を行いました。
デザイングループは、超オシマップトップページのデザイン、5日目午後の発表で使用する画像の制作、ライターグループの依頼に応じた画像の制作を行いました。
音楽グループは、テーマソングの完成に向け作詞・作曲、本学駿河台キャンパスの音響収録室でのレコーディングを行い、音楽を完成させました。
- <5日目:Zoomでの全体セミナー(ネットワーキングと講評)>
最終日は朝から全員が1つのZoomに集合。
午前はネットワーキング。35のブレイクアウトルームに分かれ、30分×4ラウンドで自分やチームが投稿したマップについて話しながら、お互いについて知っていきました。
午後はVtuberチーム「読んでもいいかな」によるオンライン番組『デジ街ック天国』。Vtuber達が1つの画面に集合しランキング形式でおすすめコンテンツのトップ20を発表しました。
Vtuberチーム「読んでもいいかな」
番組で使用された画像はすべてデザイングループが制作し、音楽グループが制作した音楽がテーマ曲として使用されました。
その後、担当教員による講評、4日間の記録ムービーの視聴、Zoom上での集合写真の撮影を行い、最後は一本締めで研修を終了しました。
テーマソング歌詞【5日間の記録映像】
オンラインでの新入生研修の映像は、本学卒業生でフリーのフォトグラファー/ビデオグラファーとして活躍する尾山翔哉さんが編集し、映像を制作しました。
【株式会社Geoloniaについて】
設立:2019年9月
代表取締役CEO:宮内 隆行
本社所在地:〒112-0011 東京都文京区千石4丁目15-7 YNビル4階
サイト:https://geolonia.com/
【デジタルハリウッド大学[DHU]】について】
2005年4月、文部科学省認可の株式会社立の大学として東京・秋葉原に開学(現在の所在地は東京・御茶ノ水)。デジタルコミュニケーション学部(4年制大学)とデジタルコンテンツ研究科(専門職大学院)を設置している。
デジタルコミュニケーション学部では、不確実で予測不能な未来を自分らしく生き抜く力を身につける。 デジタルコンテンツ(3DCG/VFX、VR/AR、ゲーム、映像、グラフィック、Webデザイン、メディアアート、プログラミング等)と企画・コミュニケーション(ビジネスプラン、マーケティング、広報PR等)を産業界の第一線で活躍する教員から幅広く学べる一学部一学科制を採用。さらにグローバル人材を育成するために外国語の重点的な学習プログラムを備え、留学を推進している。世界42か国・地域出身の学生が在籍し、 御茶ノ水駅前で多様性に富むキャンパスを運営している。
デジタルコンテンツ研究科では、超高度情報化社会においてデジタルコミュニケーションを駆使し、社会に変革を起こすリーダーを輩出すべく、創発的学究領域 [SEAD(Science/Engineering/Art/Design)]の4要素をバランス良く身につけ融合し、理論と実務を架橋する人材育成を行う。新規事業プランニングとプロトタイピングなど、院生のアイデアの実装およびスタートアップ支援により、「令和2年度大学発ベンチャー調査」(経済産業省)では全国大学中 12 位、私立大学中 4位となっており、多数の起業家を輩出している。