7月20日に開幕した「バーチャルマーケット2024 Summer」。バーチャルマーケットとはVRChat上のイベントとして世界最大の規模を誇る、3Dアイテムやアバターはもちろん、最近では実際の企業の商品なども購入できる即売会のこと。今回のVket2024 Summerは7月20日から8月4日まで開催される。
＊入場リンク一覧：https://event.vket.com/2024Summer/world/launch-links
バーチャルマーケットへの参加は、PC VRはもちろん、Meta Quest単体、スマホやウェブで行ける会場の3パターン用意されている。ウェブ会場で気になるブースに目星を付けてからVRで参加する、といった方法もおすすめだ。
バーチャルマーケットは一般ユーザーによるアバター販売の場として始まった、メタバース上の即売会。現在でもアバターやアイテムの販売・購入ができる場として開催されているが、回を追うごとに企業の参入が目立ち、現在では企業ブースといえばテーマパークのように遊べる場になってきている。開催ごとに設定されたテーマにあわせたワールドがいくつかあり、それらのワールドを回ることで楽しめる。
夏休み期間に突入して夏の本番を迎え、夏の暑さもかなり激しいものとなっている今、メタバース空間上で楽しめるイベントというのは貴重かもしれない。外を歩けば5分と経たずに流れるような汗をかいてしまうところを、家から出なくても会場に行けて友達と遊びまわって楽しめるのは、メタバースのいいところだと思った。
パラリアルワールドで企業ブースを遊びつくす
毎回企業ブースエリアは凝ったギミックや奇抜なアトラクションで話題となるが、今回の企業ブースはサントリーやロート製薬、焼津市などの企業や自治体が参加。「パラリアルドバイ」、「パラリアル大阪」、「パラリアル横浜」の三カ所のエリアに分かれて楽しめる。
企業ブースの面白い点は、誰もが知るような企業がVRChat上で面白い取り組みをしているということと、VRならではのアトラクションを楽しめる点だ。販売アバターを真剣に吟味して疲れたら小休止ついでに見て回るもよし、友達と待ち合わせして遊びに行くのもよし、そんな企業ブースをぜひ楽しんでみよう。
企業ブースが出展される「パラリアル」は、実際の都市をベースに作られた、いわばSF作品の舞台のような電脳都市。これまで秋葉原や大阪などがパラリアルワールドとして作られてきたが、今回新たに「パラリアル横浜」として、横浜の街並みがVRChat上に現れている。
中華街やランドマークタワーといった横浜を代表するアイコンはもちろん、橋やロープウェーが景色に溶け込んでいるのが横浜らしく、見ていて楽しい。
中華街を抜けた先にある「サントリー」では、ノンアルドリンクでの乾杯をキャンペーンしている。いつものVketちゃんよりもちょっぴり大人の「Vketさん」をキャンペーンガールとして、一緒に乾杯するギミックを用いたフォトスポットが設けられている。
VRChatと飲酒文化は切っても切れないものがあるが、そこでサントリーが「ノンアルコールでも楽しく乾杯できる」ということをアピールすることは、家だからとつい飲みすぎてしまうVRChat上の飲酒文化として、いいことだと思った。
また、ギネス記録(TM)に挑戦するキャンペーンも！
決められた日時にサントリーブースのギミックでアバターが乾杯している写真を、専用のハッシュタグ「#サントリーのノンアルで乾杯」もしくは「#SuntoryalcoholfreeGWR」をつけて投稿するというもの。日時は7月27日（土）21時から22時までの1時間。
Vketによるギネス記録(TM)への挑戦は今回が4回目。毎回多くの参加者による投稿でXのタイムラインが盛り上がるのは風物詩にもなってきた。投稿日時とハッシュタグが付いていれば認められるとのことなので、当日にVRChatに行けない方は事前に撮影しておいて投稿してもいいとのこと。ぜひ、多くのユーザー達で盛り上がる場面に居合わせて欲しい。
今年オープン予定のサウナ施設をフィーチャーしたサウナでととのう体験をVRで楽しめる空間を用意したメッセのブースでは、サウナハットをその場でかぶってサウナ体験をすることができる。
サウナや水風呂を行き来して自分の状態を「ととのうモード」にするという体験なのだが、ブース内で繰り返し流れている「風呂場♪風呂場～♪」という謎ソングや、「副交感神経♪副交感神経～♪」というド直球なテーマソングがクセになるので、友達と遊んで欲しい。
何故かパラリアル横浜に「焼津市（静岡県）」のブースが登場するのも面白い。内部には例年どおり、ふるさと納税の返礼品の3Dモデルが配置され、美味しそうだと思ったらその場で寄付できるようになっているほか、マグロ一本釣りのフォトスポットや、360度カメラで撮影した市場に入り込める体験もできる。
ブースの外には海の生き物たちが周回しており、乗ることもできる。
一般サークルのブ―スでお気に入りを探そう
一般ユーザーのブースはストリート感のある「Groove Ground GraffCity」や、童話の森のような「魔女の森ノクトール」など、それぞれに世界観の異なるワールドに設置されている。
ワールドにはNPC的にキャラクターが設置されていたり、ワールド自体にストーリーがあるなど、ひとりで訪れても寂しくないようにできている。
サイバーパンク的な「九龍帝国城下町」などはワールドに入った時からゲームのような世界観を感じるなど、一般サークルがならぶワールドも、ただお店を見るだけというわけではないので楽しめる空間になっていた。
「バーチャルマーケット2024 Summer」はこのほか、イベント終盤8月3日（土）、4日（日）の二日間は「VketReal」として、秋葉原、原宿、大阪の三カ所でリアルイベントを開催している。暑い中での開催となるため、参加する場合は熱中症対策をしっかりおこなって参加しよう。
行った結果、やっぱり冷房の効いた家の中で遊びにいけるVRChatの良さが身に沁みるかも…？
（TEXT by ササニシキ）
●開催期間
・7月20日～8月4日
●関連リンク
・バーチャルマーケット
・VketReal