メタバースと地域通貨で関係人口創出を目指し、鹿児島県日置市とカヤックが連携協定を締結

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株式会社カヤック

株式会社カヤック(本社:神奈川県鎌倉市、代表取締役CEO:柳澤大輔、東証グロース:3904、以下「カヤック」)は、鹿児島県日置市(市長:永山由高)との間で、人口減少による担い手不足の解消に向けた取り組みとして、関係人口創出事業「ひおきとプロジェクト」(※1)に関する連携協定を2024年9月24日に締結いたしました。

本協定に基づき、カヤックが企画・開発したデジタル地域通貨「まちのコイン」(※2)を日置市で導入すると共に、メタバース(仮想空間)にある「ネオ日置」(※3)でも利用できるように開発を進めてまいります。メタバースの「ネオ日置」と現実世界の日置市を有機的に繋げ、市内外を問わず日置市と主体的に関わる人々を増やす仕組みの構築を目指します。

「まちのコイン」はこれまで全国27地域で導入されてきましたが(2024年9月現在。導入終了地域、実証実験地域を含む)メタバースとの連携は今回が初めてです。日置市での「まちのコイン」導入は2024年10月26日(土)を予定しています。メタバースと現実世界を繋ぐ先進的な取り組みを通じて、地域内外の関心を集めることで、関係人口の創出や移住促進に貢献してまいります。

「ネオ日置」に集まって交流する人々と、「まちのコイン」QRコードのイメージ

※1 2021年10月より日置市が実施する、関係人口の創出を目的としたプロジェクト。

  「ひおきとプロジェクト」について(総務省 関係人口ポータルサイト)     

https://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/region/24_kagoshima.html

  日置を想うすべての人に向けたウェブメディア「ひおきと」 https://hiokito.jp/

※2 地域の魅力を発見するコミュニティ通貨アプリ(詳細は後記を参照ください)。

  「まちのコイン」公式サイト https://coin.machino.co/

※3 メタバースに設置された、日置市の名所や文化を体験できる仮想空間 

  「ネオ日置」公式サイト https://neohioki.hiokito.jp/

◆背景と目的

鹿児島県日置市は、近年、人口減少と高齢化が進む中で、担い手の確保が深刻な課題となっています。国立社会保障・人口問題研究所の発表によると、日置市の2065年の総人口は約 26,000人となり、2015年からの50年間で約47%も減少すると推計されています(※4)。このような状況を受け、日置市では、2021年10月に関係人口創出事業「ひおきとプロジェクト」をスタートさせ、市外在住者を対象に日置市のファンクラブの創設、お試し移住体験やSNSを活用したプロモーションなど、様々な関係人口の創出施策に取り組んでいます。さらに2022年には、インターネット上での交流を促進するため、メタバースを活用した「ネオ日置」を立ち上げました。「ネオ日置」は順調に成長し、多くの来訪者が集まっていますが、人々の交流にはつながらないという課題も浮き彫りとなっています。この課題を解決するため、日置市はカヤックが企画・開発したコミュニティ通貨「まちのコイン」を導入し、関係人口の創出と移住促進を目的とした連携協定を締結しました。

「まちのコイン」は、地域内外の人のつながりを促進し、地域に主体的に関わる人々を増やすコミュニティ通貨(電子地域通貨)アプリです。法定通貨には換金できない特徴を持ち、地域や人々のためになる活動に参加するとアプリにコイン(ポイント)が貯まる仕組みとなっています。これまで全国27地域(※5)で導入され、関係人口の創出や地域コミュニティの活性化に寄与してきました。この「まちのコイン」の機能を「ネオ日置」内にも導入することで、メタバースの「ネオ日置」と現実世界・日置市の双方での活発な交流を促進し、市内外の人々が日置市に主体的に関わる機会を創出してまいります。

※4 令和2年4月 日置市「第2期 日置市人口ビジョン (令和2年度~令和6年度)」参照

https://www.city.hioki.kagoshima.jp/documents/5630/dai2kizinnkoubijonn.pdf

※5 導入終了地域、実証実験地域を含む。2024年9月現在、神奈川県小田原市・鎌倉市・厚木市・相模原市・日吉エリア、東京都下北沢エリア、秋葉原エリア、池袋エリア、渋谷区、茨城県日立市、新潟県燕三条市、滋賀県、大阪府八尾市、鳥取県智頭町、岡山県新庄村、香川県多度津町、高知県高知市、福岡県八女市、沖縄県石垣市、FC琉球OKINAWAの20地域で運用中。

◆日置市内/メタバース「ネオ日置」での「まちのコイン」利用イメージ

日置市では、現実世界の日置市とインターネット上の「ネオ日置」、双方における「まちのコイン」の循環を期待して、次のようなユーザーへの体験の提供を計画しています。

なお、日置市の「まちのコイン」の導入は2024年10月26日(土)の予定です。

★ステップ1

まずはスマートフォンに「まちのコイン」のアプリをダウンロードください。

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・App Store(ダウンロードはこちら

・Google Play(ダウンロードはこちら

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★ステップ2

アプリ内に表示される「コインをもらう/使う体験」に参加ください。

日置市内と「ネオ日置」内、どちらでも利用可能な共通のコインです。

・日置市内

<コインをもらう>

日置市内の「まちのコイン」のスポット(店舗・加盟団体)に足を運び、ごみ拾いやエコバッグの持参など、日置市のためになるお手伝いをしたり、スポットの困りごとを解決するとコインがもらえます。

<コインを使う>

集めたコインは、日置市内の「まちのコイン」のスポットで、ちょっとお得で楽しい体験に利用できます。例えば、店主に鹿児島弁を教えてもらったり、規格外の野菜をもらえたり、クイズや抽選会に挑戦できたりします。

他の地域の事例。加盟団体ごとに多種多様な体験が楽しめます

・メタバース「ネオ日置」内

<コインをもらう>

「ネオ日置」にログイン後、アバターを操作して「ネオ日置」内の「まちのコイン」のスポットに行き、表示されているQRコードを読み取るとコインがもらえます。メタバースならではの特徴としては、「ネオ日置」内の道に落ちているコインをゲーム感覚で拾って回遊できる体験などを予定しています。

<コインを使う>

集めたコインは、「ネオ日置」内の「まちのコイン」のスポットで、ちょっとお得で楽しい体験に利用できます。例えば、日置市で生まれ育った地元の方が、純度100%の鹿児島弁で日置市のお土産について教えてくれるなど、市外にいても日置市を身近に感じることができます。

「ネオ日置」で「まちのコイン」のQRコードを読み取るイメージ

◆日置市の「まちのコイン」概要

「遊び心から挑戦がはじまる。日置市の通貨名は『とっぱ』です」

連携協定締結式で通貨名を発表する、永山由高市長(右)

「まちのコイン」は、ユーザーに愛着を持って利用してもらえるよう、地域ごとに異なるキャッチコピーと通貨名を設定しています。

日置市の「まちのコイン」のキャッチコピーは「遊び心から挑戦がはじまる」。遊び心という面白がる姿勢こそが課題解決をポジティブに行う原動力になると考え、「遊び心を持って挑戦したい」という思いが込められています。

通貨名は、日置市の伝説の戦国武将・島津義弘が関ヶ原の戦いで敵陣に突撃しながら撤退する大胆な戦術から生まれた「敵中突破」にちなみ、「とっぱ」に決定しました。困難も課題も突き抜けていく日置市のスピリットと姿勢を表現したもので、「果敢に挑戦する人を大切にするまちでありたい」という願いが込められています。

◆鹿児島県日置市 永山由高 市長のコメント

このたび株式会社カヤックと連携協定を締結させていただき、心から嬉しく思います。

本協定により、コイン名「とっぱ」で表現した「困難も課題も突き抜けていく日置市のスピリッツと姿勢」に実行力と可能性が加わるものと考えています。全国初となる「地域通貨×メタバース」の挑戦。様々なことを面白がる「面白法人カヤック」との連携による化学反応が今から楽しみであります。今後の日置市版まちのコイン「とっぱ」に、ぜひご注目ください。

◆カヤック 代表取締役CEO 柳澤大輔のコメント

この度、日置市に「まちのコイン」が導入されることを心より嬉しく思います。特に、メタバース空間に「まちのコイン」の機能を組み込むという試みは「まちのコイン」史上初であり、新たな可能性を切り拓く挑戦です。通貨名の「とっぱ」が示す通り、この取り組みが日置市の課題解決の突破口となり、ひいては日本全国で同様の社会課題を抱える地方の活性化に寄与できることを願っています。


■参考資料

コミュニティ通貨サービス「まちのコイン」の利用方法と特長

魅力を見つけて、人と出会って、活動に参加して。みんながまちを楽しむほど、ぐるぐる循環する。「まちのコイン」は、地域を楽しむ人のためのコミュニティ通貨(電子地域通貨)アプリです。本通貨を活用することで、 地域内外の人のつながりをつくり、 良好な地域コミュニティ形成が期待できます。「まちのコイン」は、2019年9月に神奈川県「SDGsつながりポイント事業」で採択されて以来、2024年9月時点で福岡県八女市や東京・秋葉原駅周辺など現在20の地域で活用されています。

鎌倉に本社を置くカヤックは、地域固有の魅力を資本と捉えた「鎌倉資本主義」という考えを発信しています。「まちのコイン」は、「地域社会資本」である地域のコミュニティとのつながりを促進する、仲間づくりのためのコミュニティ通貨です。人と人とがつながることで、その地域をもっと好きになり、地域の社会課題の解決や地域経済の活性に貢献することを目指します。

【仕組み】

「まちのコイン」アプリをダウンロードし、QRコードを介して、ユーザーがポイントを獲得、利用できます。ユーザーは地域活動などに参加するとポイントを獲得し、獲得したポイントは加盟店等で利用することができます。

*法定通貨に換金することはできません。90日で利用ができなくなります。

【特長】

1.まちの個性や課題に合わせた体験設計

移住関係人口の促進やまちの賑わい創出、自然環境の保護など。そのまちの個性や課題に合わせて、コインを獲得したり利用したりする体験を考え、設定することができます。例えば、海の環境を守りたいまちでは「ビーチクリーンに参加する体験」など。

2.地域内外の人をつなげ、関係人口創出に寄与

地域以外の人でも利用可能です。地域内外の人が一緒に地域活動に参加したり、地域外の人が地元のお店を利用したりすることで、関係人口の創出にも繋がります。

3.ゲーム感覚でSDGsの自分ごと化を促進

参加頻度でボーナスポイントが付与されたり、ポイントが増えるとレベルアップしたりと、ゲームのように楽しみながら、自然と地域活動に参加する機会を創出します。あとからまちのコインの「活動履歴」をみることで、自分の行動がどのSDGsのゴールにつながっているかを振り返ることもでき、SDGsの自分ごと化にもつながります。

4.経済活動の活性化

「まちのコイン」は地域のお店など「スポット」にユーザーが訪問してつかうサービスです。「ちょっとお得な体験や、お金で買えないうれしい体験」を通して、店主とユーザーとの距離が縮まり、常連やファンにつながるという効果の他、来店機会が増えることで法定通貨の消費行動自体も促し、結果として経済効果が期待できます。

5.持続可能な仕組み

IT時代・スマホ時代の電子通貨なので、以前からある紙の地域通貨よりも比較的低コストでの運営が可能です。また、法定通貨への換金性がないため、原資も不要です。コインには有効期限が定められており、一定期間使わないでいると回収され、再度まちの中に再配布され循環する仕組みも、持続可能な運営につながる大きな特長のひとつです。

◆鹿児島県日置市の紹介   

鹿児島県日置市は、薩摩半島のほぼ中央に位置し、戦国時代の名将・島津義弘ゆかりの地として広く知られています。毎年10月には、伝統行事「妙円寺詣り」が執り行われます。また「流鏑馬(やぶさめ)」や、文禄4年から伝わるお田植え祭り「せっぺとべ」など、長い歴史を誇る行事が守り継がれています。さらに、薩摩焼の里として有名な美山地区や、優れた泉質を誇る温泉地など、地域の豊かな伝統と自然資源を多く有し、訪れる人々に古の情緒と安らぎを提供しています。

鹿児島県日置市公式サイト https://www.city.hioki.kagoshima.jp/


株式会社カヤック概要

既成概念にとらわれない発想力・企画力、形にしていく技術力を強みに、ゲームアプリや広告・Webサイト制作を始め、コミュニティ通貨、移住・関係人口促進など最新テクノロジーとアイデアを掛け合わせた新しい体験をユーザーに提供しています。社員の9割がデザイナーやプログラマーなどのクリエイター人材で「つくる人を増やす」を経営理念に多様性を生かしたユニークな人事制度や経営を行なっています。愛称は「面白法人カヤック」。

設立   :2005年1月21日

代表者  :代表取締役 柳澤大輔 貝畑政徳 久場智喜

所在地  :神奈川県鎌倉市御成町11-8

事業内容 :日本的面白コンテンツ事業

URL   :https://www.kayac.com/

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