内蔵カメラでも高いトラッキング精度 Qualcomの「Snapdragon VR820」を体験【VRDC】
11月2、3日、米国サンフランシスコのセントラルパークホテルにて開催されたVR開発者向けカンファレンスの「VRDC」。その企業ブースエリアでは、以前にレポートしたグーグルのDayDreamのほか、QualcomのVR開発キット「Snapdragon VR820」も体験できた(ニュース記事)。
装着感は、Oculus Rift DK2と変わらないくらいの軽さだ。
頭の上と後ろのバンドで重さを支えるが、短時間の装着なら疲れを感じない。
本体上部。
本体前面には、2つのカメラを搭載。今回のデモでは、このカメラを1つ使用して、インサイドアウト方式のポジショントラッキングを行っているという。
コンテンツが始まると、真っ青な海中にタコが浮いていた。フル3DCGで、その足もヌメヌメと動いている。タコの周りを横から後ろから、下からと覗いてみても違和感がない。
といっても周囲にまったくモノがない海中にタコが浮いているだけなので、そもそも位置のブレなどが感じられにくいこともあるが、それを差し引いても「目の前にタコが浮いていて近づける」と感じられるくらいのポジショントラッキングの精度だ。
ジャダー(視界を動かした際に起こる映像の乱れ)に関してもほとんど感じられない。フレームレートは約60fpsとの説明だった。
この軽さで快適に体験できるポジショントラッキング付きスタンドアローンVRヘッドマウントディスプレイがすでに実現しているというのは驚きだ。
今回の展示では行われていないが、前面のカメラを2つとも使うことでビデオスルー方式のARも実現できるということだ。
このVRゴーグル自体は、Qualcom SnapDragon 820プロセッサのデモンストレーション用で、一般発売の予定はなく、パートナー企業にこのヘッドマウントディスプレイを使って開発してもらうのが目的とのことだ。
その場でパフォーマンス性能が表示されていた。
(TEXT by Somelu)
●関連リンク
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