VRクリエイターが見るHololens(その3) キーボード1つで仕事ができるスゴさ
邂逅編、日常編に続いて、NPO法人オキュフェス、および株式会社桜花一門の代表である高橋建滋氏にマイクロソフトのMRゴーグル「HoloLens」をレビューしていただく。
ヘッドバンドを忘れてました
前々回の記事で装着に必要なパーツがひとつ抜けておりましたので、まずその訂正をさせていただきます。
この頭につけるパーツを一個忘れておりました。
このパーツをこのようにHololensに差し込みます。
逆側も同じように差し込みます。
こうすることでHololensの重さを頭頂部へも分散させることができます。
欧米人の頭とアジア人の頭を比べると、アジア人の方が横幅(X軸方向)が大きいそうです。HoloLensもどうしても頭のサイズが合わず、横に締め付けられる感覚を感じました。
Oculus RiftのCV1(製品版)も同じようにアジア人には横幅がきついものがあるので、このあたり早く国内でのVR、ARがバカ売れして、ハードメーカーが日本人の骨格を中心に製品作る日が待ち遠しです。
仕事で使うならBluetoothキーボードは必須!?
さて前回はHololensの入力装置の力不足から、主に外部ディスプレーとしての使い方を模索していましたが、今回はワイヤレスキーボードを追加して入力のパワーアップを図りました。
自分のオフィスであるFutureTechHubでHololenserがもう一方おりましたので、その人に相談したところ、快くマイクロソフトのBluetoothキーボードをお借りすることができました。
このように同じVR、ARの仲間が集うFutureTechHubでは気軽に物や情報のやりとりがされております。
Hololensは基本Windows10と同じ操作ですので、Bluetoothの接続方法も同じです。ます「Setting」(設定)を指定。
続いて、Devices(Bluetooth)をメニューから選択。
このようにBluetoothで接続できるハード一覧が表示されます。
ここでBluetoothキーボードの接続ボタンを押します。自分が借りたキーボードは、この小さいなボタンがそう。
そうすると先ほどのBluetoothハード一覧にキーボードが追加されます。そしてPinコードが表示されますので、数字をキーボードで入力し、最後にエンターを押すと接続完了です。
感想1 キーの入力速度は速くない(遅い)
Hololensは日本語に対応していないので、全部ローマ字か英語でのコミュニケーションになります。試しにこの記事の担当編集である広田さんとTwitterでDMしてみました。
キーの応答速度はそこまで早くなく、普通のPCでの入力と比べると反応がコンマ数秒遅い印象。自分のキーボードだけかもしれませんが、BackSpaceの反応が遅く、押してから1秒以上待ってから反応するのが非常にストレスでした。
感想2 ブルームの代わりにWinキーが便利
HoloLensでは、手を上むきにして花のように開く「Bloom」(ブルーム)ジェスチャーでWindowsメニューを表示します。この代わりにWindowsキーが利用可能なので、クリッカーと併用すれば、手を机の上に置いたまますべてのHololensの操作が可能になります。
感想3 上を向きながらのキー入力はつらい
自分のいつものウィンドウは、PCモニターの少し上に第四のモニター代わりに置いています。しかしこの「自分の目線より上の高さにあるモニター」にキーボードで文字入力をするのがかなりつらい。
どうしてもキーがホームポジションから離れて違うボタンを押し間違えたりするのです。
普段キーボードを打つ時はキーボード自体は注視してませんが、首の筋肉が腕につながっていて打ちづらいのか、視界の端に少し映っているキーボードが重要なのか、とにかく上を向きながらのキー入力はなぜか辛いものがありました。
感想4 キーボード1個分のスペースで仕事が可能
Hololensの良い使い方としては、キーボード1個のスペースがあれば普段のPC作業環境と同じ作業ができると思います。MacBook Airよりも省スペースの作業場でも巨大なディスプレイを何枚も並べて作業ができるのです。
ゴミ箱半分ほどの平らな場所があれば、そこは自宅と変わらない作業環境が構築されるのです。これはもうノートPCもいらないかもしれない……と思った瞬間です。
ただし日本語入力に対応してないので、ローマ字で入力していたらインドネシア語と思われ翻訳されたのはご愛嬌。
なお、先ほどの「目線より上にあるモニターにキーボード入力はしにくい」ですが、目線より下にした瞬間からすらすらとキー入力できたのは人体の不思議を感じました。
以上、Hololens キーボード使い編でした。
(TEXT by 桜花一門)
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