仏壇の配置もARで試せる時代に! iOSの「ARKit」対応アプリを試してきた

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ARKitというと、最新のiOS 11から使えるようになったAR(拡張現実)の新機能だ。iPhone 6s以上、iPadは第5世代以上かProに対応しており、端末をテーブルなどの平面に向けることで、その見ている光景にCGを付け足せる。

 
iOSでは、過去にもARアプリが数多くリリースされてきたが、ARKitならQRコードなどのマーカーを使わずにCGを出せる、つまり準備不要でとても楽なのが大きなメリットだ。9月19日にリリースされて以来、PANORAでもいくつか取り上げて来たように続々と対応アプリが登場している。その中から5つのアプリを体験してきたのでレポートしよう。

 
 

有名ブランドの家具を自室に出現させる「RoomCo AR」

ARの活用というと、一番ピンと来そうなのが家具選びだろう。読者の中には、メジャーを片手に店舗で家具のサイズを測り、家に帰ってきてまた置く場所を測って脳内で合成……といった経験がある方も多いはず。そんな苦労して選んだ家具が部屋の雰囲気に合わなくても、サイズ感からなかなか買い替えにくいものだ。

 
そんな家具のフィッティングを、自宅にいながらしてARでできてしまうというのがリビングスタイルの「RoomCo AR」になる。無印良品やFrancfranc、IDEEといったショップブランドの取扱商品に対応しており、30万点以上の家具データを扱えるのが特徴だ。

 
今までも各ショップのカタログか、ネットの「RoomCo NAVI」からダウンロードしたARマーカーを置くことで部屋の中にCGの家具を出せていたが、今回のARKit対応で何の準備も必要なくなったわけだ。これは素直に便利でしょう!

 

 

家具を選択後に床面を認識させて、マーカーの位置を合わせて……。

 

ササッと家具が出せちゃいます。

 

地面だけでなく天井にも対応していて……。

 

ライトも出現。

 

外観デザインも変えてチェックできます。現実の間取りや家具に合わせていくつもCGを配置できるので、より購入後のイメージがしやすい!

 

そこからカートに入れて購入したり、お店に取り置きすることも可能。

 

そして今回一番ビビっときたのが、なんと仏壇。確かに大きくて、なかなか買い換えるものではないですが、事前に業者に来てもらって調べてもらうのも面倒……というときに役立ちそう。

 

 
 

部屋のサイズを計測する「LIFULL HOME’S」

LIFULLがリリースする不動産・住宅の検索アプリ「LIFULL HOME’S」もARKitに対応し、ARで見学先の部屋のサイズを測れるという新機能が追加された。計測方法も、iPhoneやiPadをかざして、部屋の隅を次々とタップして行くだけと非常にカンタン。1cm単位で採寸して「見学メモ」に保存してくれるので、あとで手持ちの家具が入るか計算可能だ。来春の引越しの際には、ぜひ活用したいアプリと言えるだろう。

 

端末を計測したい隅に向けてタップすると、キャラクターのホームズくんが走り回って採寸してくれる。ちなみにLIFULLといえば、ブロックおもちゃで間取りを手軽に再現できる「GRID VRICK」なども知られております。

 

現状、調べた間取りは端末内に保存されるだけだが、個人的にはネットにシェアできるようになって間取り共有サービスまで発展するといいなぁと感じました。

 

 
 

机上の地図で雨を把握できる「アメミル」

島津ビジネスシステムズの気象レーダーARアプリ「アメミル」は、もともとARに対応しており、端末を横方向に向けると現実の光景に降雨状況をCGで重ねることが可能だ。さらにARKitで進化して、テーブルの上に日本地図を表示し、上空から降雨状況を見るというサテライトアイ機能を追加した。見たい地域に端末を近づければ拡大表示できるなど、直感的に操作できる。

 

 

アプリ名にもなっている雨を見るモード。

 

新規に追加されたサテライトアイ。iPhoneを介すことで、SFの世界のように机の上に地図と必要な情報を表示できるというのも、今後流行っていきそうな見せ方ですね。

 

 
 

数字を楽しく学べる「算数忍者AR」

学習アプリをリリースするファンタムスティックは、「プレイスタディゴー!」シリーズの新作としてARKit対応の「算数忍者AR」をリリース(ニュース記事)。iPhoneやiPadをかざすと机の上に街並みと問題が現れて、端末を近づけたり回り込んだりさせることで、答えとなる数字のキャラクターを見つける。座学ではなく、ゲーム感覚で楽しく学んでいけるのがポイントが高い。

 

 

キャラクターが細々と動いているのを眺めるのも楽しい。

 

カード集めの要素もあるので、コンプリートを目指して繰り返し学習できる。

 

 
 

集めたキャラをARで出現させる「Standland」

Flaskの「Standland」は、座りすぎを防止してくれるアプリ。iPhone標準の「ヘルスケア」アプリで1時間に1分以上歩くことで独自ポイントを稼ぎ、キャラクターや箱庭をゲットできるという仕組みだ。ARKit対応では、そのキャラや草花などのアイテムを自分のテーブルに出現できるようになった。キャラのARというと、初音ミクを合成できる「みくちゃ」のように、日常生活や旅先の風景と合成するという楽しみ方もある。今後、3DCGでつくられたソーシャルゲームなど、ぜひ多くのゲームアプリにも実装していってほしい機能だろう。

 

このスマホに収まったキャラが……。

 

現実空間に出現。ぜひ色々な場所に連れ出して、スクショを撮ってネットに投稿したいところです。

 

 
 
(TEXT by Minoru Hirota

 
 
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