ドライブ感の秘訣は「腰」の振動 積木製作「CVTバーチャルドライビング」を体験した
4日に開催された「Unityソリューションカンファレンス2015」では、Unityを活用したコンテンツのデモスペースも用意していた。その中から、積木製作の「CVTバーチャルドライビング」をピックアップして紹介しよう。
内容は、「東京モーターショー2015」にて、自動車用変速機の専門メーカー「ジヤトコ」ブースに展示していたものになる(レポート記事)。Oculus Riftをかぶってバーチャルドライブを体験してもらい、同社の主力製品であるCTVのメリットを感じてもらうのが目的だ。
CVTバーチャルドライビング。体験者が助手席に座っていることで、運転していなくても車が動いているという状況に違和感を感じなくさせている。
その際、重低音を振動として再現するボディーソニックユニットがポイントとなっている。このユニットをイスの背面に取り付け、元の音からアンプなどを使って取り出した低音を再生させることで、背中に振動が伝わって車を運転している感覚が高まる。
ボディーソニックユニットの設置場所も、リアルな振動を再現する上で重要。CVTバーチャルドライビングでは、背面で腰が当たるあたりにゴムバンドで固定していた。
さらにイスとの間にクッションを1枚はさむことで、よりシート感が高まる。
このボディーソニックユニットは、Oculusクリエイターでも活用している人が多い。以前、取材したことがある、izmさんが制作した鉄騎コントローラーを使うロボットシミュレーター「めかしむ☆」では、イスの底部にボディーソニックユニットを取り付けることで、ロボットが歩行する際に起こる振動を再現していた。
二足歩行ロボットを操るロボットシミュレーター、めかしむ☆。
イスはわざわざ学校用のものをつかい、50Wのボディーソニックユニットをネジでぴったり固定している。同じボディーソニックユニットでも、振動の発生源をお尻/背中と変えることで、二足歩行ロボット/車と体感が変わるのが興味深い。
niconicoの全国ツアーイベント「ニコニコ町会議」に出展していた、たかしすきーさんの「尻(と目)で聞く音楽」でも利用することで、音楽のライブ会場にいるような感覚を強めていた(レポート記事)。
一般的なゲームでも、コントローラーの振動を使って例えば、ダメージを表現することも多い。乗り物や音楽のVRコンテンツを展示会で披露するときには印象が大きく変わるので、ぜひ活用してみよう。
(文/広田稔)
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