最優秀賞は「はじめてのバビ☆カツ」に決定! VTuberハッカソン全国ツアー・福岡大会レポート
PANORA主催、共同主催・運営SVVR Japanで2018年2月24〜25日に開催したバーチャルYouTuber(VTuber)を生み出すお祭り「第1回VTuberハッカソン」から早5ヵ月。この8月3〜4日には、その興奮を全国に広げるために企画した「VTuberハッカソン 全国ツアー2018」の第一会場となる「福岡大会」を実施しました。
参加した約40人が6チームにわかれ、2日間というタイムリミットの中で仲間とともにハード・ソフトと格闘し、キャラクターを操って面白い表現を生み出す。そして最終成果物としてプログラムではなく、動画としてYouTubeに提出して、その出来のよさを審査する──。そんな現地の熱気を詳細にレポートしていきましょう。
那覇市のご当地VTuber「玉那覇はるか」ちゃんも紹介した1日目
PANORAでは、各VTuberとつながりを持って最新ニュースをいち早くお届けするだけでなく、「VTuberハッカソン」や「VTuberワークショップ」などの業界を盛り立てる創作支援も行なっております。
今回の全国ツアーも、地方に眠る才能同士を引き合わせて、もっともっとVTuber業界を盛り上げて行きたい。才能をつないで新しいVTuberを生み出すという流れをぜひ日本全国に持って行きたい。そんな思いを、各地で熱心に活動されているハッカソン開催者・団体に伝えさせていただき、ご賛同いただいたことで実現できました。
福岡大会は、VTuberハッカソン2018福岡大会運営委員会が主催、Engineer Lab. Fukuokaが共催で、福岡市中央区大名にある官民共働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」(FGN)を会場として実施。PANORAは総合主催、SVVR Japanは共同主催・運営となります(イベント募集ページ)。
開会式では、VTuberハッカソン2018福岡大会の運営委員会・長峰さんによる司会進行でスタート。バーチャル審査員の「おきゅたんbotさん」をオノッチ(@onotchi_)さんが紹介。続いて、バーチャル審査員である「おきゅたんbot」さんから届いた自己紹介VTuber動画が披露されました。なお開会式の様子はこちらのアーカイブで振り替えれます。
福岡大会では、モデリングやUnityプログラミングなど、ハッカソン中のヘルプをしてくださる方々4名がメンターとして参加です。
ルールの説明に続いてデバイススポンサーから提供された貸出機材の紹介では、会場から次々と「うぉおおおっ!」という感嘆の声が上がりました。まずは全身のモーキャプが可能な「Perception Neunron」。
VRシステムのHTC VIVE。さらにVIVEの位置トラッキングシステム「SteamVR」を利用し、体の要所につけて動きを取得できるVIVE トラッカー。
TSUKUMOからはVR ReadyなノートPC。
TASCAMのマイクなどの録音機材も。
「結月ゆかり」らのVOICEROID2。
モリサワのフォント……と、かなり豪華な機材をお貸出しいただけました。普段店頭ではじっくりさわれないハード、ソフトで色々実験できるというのは、特にお金が限られる学生にとっては嬉しい要素です。
さらに沖縄から来たインタラクティブラボラトリー、武田会長が「VTuber大急ぎ開発記」と題して、沖縄県那覇市公式 VTuberの「玉那覇はるか」ちゃんの記念すべき公開前の1作品目のチョイ見せと、その技術背景の概要を紹介してくれました。
インタラクティブラボの紹介。
開発の経緯。
はるかちゃんの設定。15歳の那覇市生まれの高校生とのこと。
那覇市国際通りにある大型ビジョン「てんぶすビジョン」とYouTubeにて動画を近日公開予定。
今回つくったVTuberシステムの概略。
制作のワークフロー。参考になります。
制作スケジュール。6月上旬からわずか2ヵ月でのスピード開発。
利用したソフトとデータ。
少数精鋭で挑んだ開発体制。
VTuberビジネスの可能性。
今後の予定。……といった具合に、「そこまで公開するの?」という声も上がるほど、これからの二日間を戦い抜こうとしている参加者にとって興味深い話を聞くことができました。
札幌からのリモートエキシビジョン参戦も!
オープニングの後は、チームビルディングを経て事前にチーム結成済みの2チームを含む6チームに分かれて開発をスタート! なお、熱意あるチーム「DoMCN」も札幌から(!)全員リモートでエキシビジョン参加しました。
希望する機材を借りて、まずは HTC VIVEのベースステーションの設置が終わると、続いて VTuberハッカソン名物の HTC VIVE Tracker装着祭りとPerception Neuron装着&キャリブレーション祭りが始まりました。会場が広々としていることもあって VIVE利用チームが3チームでも干渉問題に苦しむことはなく、サクサクとVIVEコントローラーや VIVE Trackerを使ってモーキャプが進みます。
かたや、装着とキャリブレーションに時間がかかる Perception Neuron利用チームは、わいわいきゃーきゃー言いながら楽しそうに装着とキャリブレーションをこなしていきます。初めて使う機材で初めて自分の動きがPC上のモデルに反映された時の感動は、その笑顔が物語っています。
時間があっという間に過ぎ去り、企画発表です。YouTubeのアーカイブはこちら。
札幌のDoMCNチームは残念ながらリモート登壇ができなかったこともあり、ライブ配信終了後、司会のながみねさんが代理でスライドを元に発表していました。その後は明日の成果発表目指して粛々と開発を進めます。なお、当会場は終夜開発ができないため全員22時で帰宅(猛者は近所のホテルに移動)して、明日朝9時の再集合まで頑張ります。
*次ページでは、全作品のリストと表彰結果をレポート!