HTC、一体型VRゴーグル「VIVE Focus」を日本初公開 ビジネス用途なら国内展開の可能性も?
「Oculus Go」をはじめ、2018年のVR業界は「一体型」がひとつのトレンドになりそうだ。現状のスマートフォンを差し込んで使う「モバイル型」のように持ち運びやすく、AndroidやiOSなどの端末を操作しなくてもかぶってすぐに使い始められるという手軽さがメリットになる。
「VIVE Focus」も11月にHTCが中国向けに発表した一体型VRゴーグルだが、その実機が5日、DVERSEが開催したイベント「SYMMETRY LIVE – A.I. and xR in SYMMETRY -」にて公開された(イベントレポートは別途お届けする)。
HTCによれば、日本初披露とのこと。残念ながら今回は電源は入るもののアプリは動作しないバージョンだったが、それでも装着感などは確認できたので簡単にレポートしていこう。
VIVE Focusの一番の特徴は、外部のセンサーなしに、本体正面に内蔵した2つのカメラで位置トラッキングを実現してくれる点。Windows Mixed Reality対応のVRゴーグルも同様だが、VIVE Focusならさらにケーブルレスというメリットが加わる。キャラクターに近づいたり、空間を動いたりできるので、モバイルながらもより印象的なVRコンテンツに仕上げられる。
正面。VIVEのキーカラーである水色だ。
上面。丸い電源ボタンとボリュームボタンがある。
底面。瞳孔間距離(IPD)を調節して見やすくするためのレバーを用意。
ヘッドバンド部の付け根にはスピーカーを内蔵。左側にはヘッドホン用の端子も備える。
装着面。フェイスパッドの左右にはメガネでも入れやすいように切掛けが入っている。レンズは、同心円状の切掛けが入ったフレネルタイプだ。
後頭部のバンドにはクッションを用意。
後頭部にあるダイヤルを回して固定する。
装着したところ。見た目的に重量感があるが、装着すると意外と軽くて驚いた。
後頭部。
残念ながら今回は動作確認ができなかったので、位置トラッキング性能については確かめられなかった。また、日本で発売する予定は今のところないものの、HTCによれば、ビジネス向けのニーズがあれば検討の余地はあるとか。国内ではB2Bの用途で初期からVIVEが使われていたこともあって、興味を持つ企業も多そうだ。ぜひHTCに問い合わせてみよう。
(TEXT by Minoru Hirota)
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