体験して、できるだけ早く予約してほしい──SIE・吉田修平氏に聞くPlayStation VRの国内展開

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ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、ゲームの祭典「E3 2016」に合わせて実施したプレスカンファレンスを実施し、PlayStation 4向けのVRシステム「PlayStation VR」の発売日が10月13日に決まったことを明らかにした。

 
また、FPSの「Farpoint」など、開発中のVRタイトルを数多くお披露目。その発表会とは別に、国内向けにプレスリリースを出して、「サマーレッスン(仮)」や「初音ミク VR フューチャーライブ」といった、海外とは異なるタイトルを含む25作品についても言及している。

 
読者にとって気になるところは、6月18日から始まるプレオーダーで「きちんと予約できるのか」といったところだろう。SIE ワールドワイド・スタジオ プレジデントの吉田修平氏にインタビューする機会を得たので、いくつかの疑問をぶつけてみた。

 
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会場となったロサンゼルスコンベンションセンターの外観にもPS VRののぼりが見られた。

 
 

日本のいろいろなところで体験して、予約できる

 
──PlayStation VRはまさに発売が近づいているという印象で、ハードから完全にコンテンツにフォーカスしていますよね。まず一番聞きたいのは日本での展開ですが、予約を受け付けると同時に、多くの場所で体験会を開きますよね。

 
私の認識ではVRは体験されたことがない方がほとんどなので、まず体験していただいて、「こんな楽しい世界があるんだな」と理解していただいた上で、買っていただきたいです。販売店の方とも、体験の機会を増やすためにサポートしていただけないかという話し合いをしています。

 
──今後、かなり広範囲な場所でPS VRが体験できるようになるということでしょうか?

 
理想はそうです。東京集中にならないように、日本のいろいろなところで体験して、予約できるというのを目標にしています。

 
──VRファンとしては、自分が買えるかどうかというのが一番気になるところです。現在の生産状況はいかがでしょうか?

 
生産台数は言えないですが、10月に発売を遅らせたのは、数量を十分に整えて発売したいという考えからです。実際にもう生産を始めていますが、どれくらいの需要があるかというのは、正直読み切れないところがあります。

 
海外でも予約を取っているのですが、いいペースで予約が入っているので、もしかしたら発売の後しばらくちょっと生産が追いつかない状況になるかもしれないという感触はあります。日本はこれから予約スタートなので、体験していただいて、できるだけ早く予約していただくのがお勧めかなと。

 
──海外でもかなりの人気で、米国では予約をスタートしたと同時にすぐに売り切れになったという逸話を聞きます。

 
売り切れたりもしていますが、販売店も少しずつ予約を増やしていくところが増えてくると思いますので、今、申し込めないからといって、ずっと予約できないというわけではないと思います。日本でも、受付できる店舗の数が増えていくでしょう。

 
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──一方、日本向けで気になるのは、周辺機器とのセット販売が少ないという点です(関連記事)。北米では、必須の「PlayStation Camera」と手を動かして操作できる「PlayStation Moveモーションコントローラー」、VRゲーム5本入りの「PlayStation VR Worlds」をセットにした「PlayStation VR Launch Bundle」が499.99ドルとかなりお得なバンドルモデルが出ていますが……。

 
日本ではPS Camera同梱のバンドルモデルをご用意しています。ただ、米国のPlayStation VR Launch Bundleに付属している「PlayStation VR Worlds」は、人気のコンテンツを色々楽しめるようになっているので、日本でもPS VRを買う方全員に単体でお買い求めいただいて体験してほしいと思っています。

 
──今回のソフトの発表で特徴的だったのは、北米向けとは別に、国内向けのVRタイトルを用意してきたということです。例えば、「サマーレッスン(仮)」や「初音ミク VR フューチャーライブ」など、日本のファンが喜びそうなツボを押さえてきたのが素晴らしいと感じました。

 
PlayStationですから、ずっとお付き合いがあるメーカーさんとの協力関係も続きますし、VRとしては、コロプラさんのようにモバイルに注力していた企業も参入されてきています。そうした中で、日本から発信されるVRタイトルは増えていくと思っています。

 
ただ、PS4は全世界で普及していますので、グローバルに向けてぜひうっていっていただきたいです。最近の流れで言えば、日本のアニメ「NARUTO」が元になったゲームは、海外のほうが何倍も売れて100万本を超えたと聞いています。世界の中で日本のコンテンツが好きな人はニッチ層かもしれませんが、海外で非常に多くの人がPS4を持っているので、全体で見れば結構なボリュームになります。そこにマーケットがあるのです。

 
あまり海外を意識してつくる必要はなく、日本のクリエイターが「これだ」と思ってつくった方が、逆に海外のユーザーに届く。「サマーレッスン」にしても「初音ミク VR フューチャーライブ」にしても海外にどんどん出していってほしいですね。

 
──発表会やプレスリリースを見ると、グローバルでは年内にPS VR向けに50タイトル、日本では40タイトルという話でしたが、その数の差は?

 
海外のインディータイトルは、PS4でもPS Vitaでも数多く優れたタイトルが出ていますが、それがすべて日本に来るわけじゃないですよね。それと同じことが起きていて、インディータイトルにまだリストされていないものがあります。そこはレーティングやローカライズなどを乗り越えて、ぜひ日本のユーザーにも尖ったVRコンテンツを遊んでほしいと思っていますし、私もできることならサポートしたいです。

 

Farpointは、酔わないようにつくったFPS

 
──今回色々リリースされた中で、吉田さんのお気に入りは?

 
それはもう「Farpoint」ですね。ゲームに入った瞬間からすごくテンションが上がって、本当に楽しい。

 
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Farpoint。体験レポートはこちら

 
──FPSはVRにとって、酔いやすいジャンルだったりしますが……。

 
最初は違和感があると言われますが、すぐに慣れると思います。コントローラーでも、カメラを動かさないように右スティックを全部オフにしたんです。それでステージのデザインを、基本的に前方にだけ進むようにしました。敵のAIも工夫して、周りを見回さなければいけないようなシチュエーションをつくらないようにしています。

 
ですので、快適なプレイをしながら、自分のペースでアナログスティックを使って進んでいけます。大型のガンコンを持っていますので、見る方向と歩く方向も別々にできます。またスーパーヒーローが好きな人には、「Batman: Arkham VR」がいいと盛り上がっていますね。

 
──バットマンは日本でも発売と発表されてましたね。

 
ええ。「できないことが、できる」というのはVRのいいところですが、その好例がバットマンです。PS Moveを使って、手に手袋をはめていくなどの動作ができてしまう。

 
──そうした多数のタイトルの発表を受けて、ユーザーの反応はいかでしょうか?

 
カンファレンスではコンテンツをとにかく見せていましたが、演出も含めてすごく高い評価をいただいています。われわれもPS4になって、ひとつのタイトルをつくるのに前よりも時間がかかるようになりました。それはハード的には作りやすいのですが、自由度が高いゆえに開発者の目標やゲームのボリュームが大きくなってしまう。そうして手間をかけてきました。

 
そういったタイトルがようやくお披露目できています。「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」、「Days Gone」、「God of War」、「人喰いの大鷲トリコ」、「Horizon Zero Dawn」など、いずれも力の入れようを感じていただけたのかなと思っています。

 
──小島監督に対する期待感を伺ってもいいですか?

 
「DEATH STRANDING」は、ティザームービーの時点では詳細がわかりませんが魅力的ですよね。子供を持っていたり、お腹から線が出ていたりすることを見て、すでにいろいろな人が予測を始めています。海の動物が死んでいたり、空に何かが浮かんでいたり、謎だらけですよね。みんなが議論するのを狙って作られた素晴らしいトレーラーだと思います。音楽もいい。

 
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プレスカンファレンスにて大歓声で迎えられた小島監督。

 
──最後にPS VRで、何万台出荷という目標はありますか?

 
VRの世界は過去2年間、ものすごい速さで展開していますので、あまり先を予測するのもよくないと思っています。ですが、多くの人にこの楽しさを知っていただきたいですし、PS4はおかげさまで普及台数が増えていますので、ハイエンドのシステムとしてはお買い求めいただきやすいと思います。あとはわれわれがいいコンテンツをつくって、みんなに楽しんでいただきたいということだけです。

 
(Reported by Minoru Hirota

 
 
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