
アバターバンド「FZMZ」は8月2日開催の「Sammy presents NEW HORIZON FEST」にて初となるリアルライブを実施。
FZMZは日本発のアバターバンドだ。TVアニメ「シャングリラ・フロンティア」1st Seasonのオープニングテーマを連続2クールで務め、アニメ映像とコラボしたMusic VideoはYouTubeにて累計3000万再生を超えた。昨年VR空間上で開催された1st Live 「DEEP:DAWN」では全3回の上演で世界中からのべ1万5000人以上のユーザーが参加。

そんなFZMZがアバターバンドの枠を超え、”本体”となる生身の姿で初めてのライブを行った。オープニング・アクトでの出演ながら、朝イチの会場には歴史的なワンシーンを目撃しようと多数のファンが詰めかけ、開演前から熱気に包まれた。
オープニングSEが鳴り響くと、開場LEDにはアバター姿のメンバーが映し出されるとともに歓声が沸き起こり、FZMZロゴがあしらわれた揃いのシャツを身に纏ったメンバーがステージに登場。
未だ正体が明かされてないVocalのMAQUMAはフルフェイスのオリジナルマスクを被った姿でステージに立ち、観客からはどよめきの声があがった。

SEが終わり、間髪入れずに1曲目「BROKEN GAMES」がスタート。
Drums・KAMATAの本体であるピエール中野(凛として時雨)とBass HONNWAKA88 によるアグレッシブなリズムセクションに、Rap・JACKの本体である(sic)boyがタイトなラップで呼応する、リアルライブならではのヒリヒリする緊張感にフロアも徐々に高揚。

本来は、Guitar・GAVIの本体となるIvanも出演する予定であったが、出演が叶わなかったものの”アバターバンド”として、LED画面上でアバターが演奏し、FZMZらしいデジタルとフィジカルが交錯するライブを見せつけた。
一転、MAQUMAとJACKが交互に歌い上げるサビに突入すると、観客は拳を突き上げ一層の盛り上がりを見せる。
そのままシンガロングになだれ込み、フロアは朝イチのオープニング・アクトとは思えぬほどの歓声で埋め尽くされ、ライブ用にアレンジされたカオティックなアウトロにオーディエンスは一心不乱に頭を揺らした。
そのアウトロでMAQUMAの口から初めてMCが届けられ、呼びこまれたのは・・・同フェスの同日に出演したicyの本体であるReolだ。

icyを呼び込み、ステージに3MCが並ぶ圧巻の姿を見せると、息もつかせぬ勢いで2曲目「Danger Danger」のイントロが鳴り響く。
MAQUMAによる「Let’s go」を合図にKAMATAが疾走するようなビートを奏で、さらにバンドのグルーヴが加速し、icyの攻撃的なバースがさらに楽曲を彩り、早くもクライマックスの様相を呈していく。その勢いのまま飛び込んだサビでは、印象的な「アイヤイヤ」のシンガロングで会場が一体化するように声があがり、ボルテージは最高潮に。

曲中ではFZMZのサウンドアレンジを担うHONNWAKA88が「これでもか!」というくらいうねり、暴れるベースを奏で、そのままエンディングに突入。

圧倒的な演奏力で、ヘヴィなビートやブラストビートが自由に現れる、これまたカオティックにアレンジされたアウトロまで完奏しきったのちにVocai・MAQUMAが、同日出演となったSiMのボーカル・MAHへ「MAH is DEAD!」と叫ぶと会場全体が「MAH is DEAD」コールに包まれ、そのままメンバーは颯爽とステージを後に。FZMZは約15分のライブを完遂した。
現場を目撃したフロアでは「凄いものを見た・・・」と騒然とした空気が包み、あまりのスピードで行われた「伝説」とも言える初のライブパフォーマンスを噛みしめるように観客はその場に立ち尽くしていた。
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