「にじさんじ」最大のお祭り「にじさんじ 7th Anniversary Festival」(通称「にじさんじフェス2025」)が2月20日(木)~24日(月)に開催。20日(木)に幕張メッセの幕張イベントホールで行なわれた「七次元生徒会! ~前夜祭ステージ、使わせていただきます!~」に続き、21日(金)には、幕張メッセ国際展示場の展示ホール1~8の会場もオープン。数々の展示やアトラクション、ステージなどを目当てに、日本全国だけではなく海外からも数多くのにじさんじファンが会場を訪れました。この記事では、ライバーの個性が際立つ展示を中心にレポートしていきます。
ライバーのスタンディが来場者をお出迎え
会場に入った来場者がまず目にするのは、「にじさんじ 7th Anniversary Festival」のロゴが入った大きなゲート。ゲートをくぐった先には、ライバーのスタンディや過去のにじさんじイベントのポスターが展示されています。
スタンディは、一定時間で入れ替わるため、推しのスタンディに会えるかは、運と情報収集力次第。スタンディやポスターがある場所の柱や壁には、たくさんのライバーによる落書きが書かれています。
ライバーの落書きは膨大な数があるので、全部見ていると、それだけで時間は過ぎてしまうかも。ちなみに、なぜか筆者は、花畑チャイカさんが書いたと思われる緑色の落書きばかり見つけてしまいました。
ライバー直筆の短歌が100首以上も展示
入場口から入って右側の壁沿いにあるのは、毎回、大人気で入場のための長い行列ができる「美術室」。二次元と三次元の狭間ではなく、ライバーにゆかりのある三次元の展示物を間近で見られるのが人気の秘密なのでしょう。今年の「美術室」は、9つのテーマで展示。毎回話題のライバーの私物展示は、「樋口楓 presents ライバー私物展示」として開催され、「配信で買ったモノ」というテーマで、天宮こころさんの青いギター、森中花咲さんの黒いビキニ、月ノ美兎さんの石(!)など様々な私物がショーケースの中に飾られていました。

その他の美術室の展示で特に目を引いたのは、100人を超えるライバーが手描きのオリジナル短歌を展示した「にじさんじ百人一首」。にじさんじENなど、海外で活動しているライバーも参加。いくつかの短歌には、日本史に詳しく「ゆるゆる古典教室 オタクは実質、平安貴族」という著書の発売も決まっている栞葉るりさんからのコメントが付いています。
筆者が特に好きな短歌は、笹木咲さんの「お金くれ お前の財布の札をくれ あとでもいいから クレカも置いてけ」。とんでもなく強欲な要求が歌われており、字余りでもあるのですが、不思議と内容もリズムも心地良く感じます。これも詠み手の人柄なのでしょう。
また、写真撮影はできなかったのですが、「神田笑一 presents プラモデル展示」で13人のライバーが制作したプラモデルは、どれも力作揃い。趣味がプラモデル作りの筆者は、プラモ仲間がこんなに大勢いることが羨ましい。
本格的なヒーローショーも開催!
展示だけではなく、3つのステージで行なわれるさまざまな企画も「にじさんじフェス2025」の魅力。21日(金)に行なわれた一部のステージを取材した中で、特に異彩を放っていたのが「着ぐるみ&ヒーローショーステージ」で開催された「スペシャルヒーローショー」。
公式サイトのプログラムには、「フルフェイスマスクをバッチリ装備したリアルヒーローたちが、にじフェス会場に登場!」という説明があり、出演者の欄には、「Oriens(佐伯イッテツ / 赤城ウェン / 宇佐美リト / 緋八マナ) ※ライバーは声のみの出演となります」と書かれているだけ。4人がヒーローということは知っていましたが、ヒーローらしい活動をしている場面を観たことはなく、いったいどんなショーになるのか、想像もつかないままステージを訪れました。
ところが、超満員のステージで繰り広げられたのは、タイトルに偽りなしの「スペシャル」なヒーローショー。分かりやすいストーリーと派手なアクションがあり、観客が大声で応援するヒーローショーのお約束展開も楽しめます。さらに、歌のライブまで披露され、ステージを見守る大勢のファンからは、何度も黄色い声援が上がっていました。
実際にコメント取材をしたわけではないけれど、おそらく会場にいた観客の多くは、筆者と同じく「想像していたより、ずっと本格的!」と驚いていたのでは? 「スペシャルヒーローショー」は、22日(土)と23日(日)にも開催されるので、入場券をゲットできている人は、ぜひ「着ぐるみ&ヒーローショーステージ」で「あれ? ここはVTuberのイベント会場だよな?」という楽しい戸惑いを感じて欲しい。
最後に紹介するのは、入場してすぐ左、美術室の対面にある「FOCUS ON / NIJI ENcounter ライブブース」。19人のライバーが、ソロあるいはデュオでオリジナル楽曲を披露するライブを全編無料で観られるブースです。全編事前収録されたパフォーマンスではありますが、各公演の定員が200名で、会場は小規模なライブハウスサイズ。全席立見の観客エリアとステージの距離は、筆者が過去に現地参戦したにじさんじのライブの中で最も近く、今後も推しのライブをこの距離で観られる機会は、ほとんどないはず。
リゼ・ヘルエスタさんの回を聴いた筆者は、取材用のカバンにペンライトも入れておくべきだったと少し後悔しました。推しではないライバーのライブでも、この距離での魅力的なパフォーマンスを観てしまうと、推しになってしまうかも? 「FOCUS ON / NIJI ENcounter ライブブース」は、21日(金)~23日(日)までの3日間、同じプログラムで開催されるため、公式サイトで出演者を確認して、少しでも気になるライバーがいたら、ぜひ参加してみましょう。状況により変わるかもしれませんが、初日は各ステージとも、開演時間の30分くらい前には行列ができていました。
このレポートで紹介したのはごく一部で、見どころ遊びどころが多すぎる「にじさんじフェス2025」。入場券を手に入れられた幸運な人は、事前の情報収集とプランニングをしっかりして、寒さ対策もした上で年に一度の「にじさんじ」のお祭りを全力で楽しんでください。また、一部のステージは、にじさんじの公式YouTubeチャンネルで生配信も実施。「にじさんじフェス」の楽しさは会場以外でも感じられることでしょう。
(Text by Daisuke Marumoto)